横浜・川崎を舞台にした漫画『恋は雨上がりのように』。登場するスポットから物語を読み解く
ココがキニナル!
先日「恋は雨上がりのように」というアニメを見ていたら、桜木町や日吉といった地名や、日吉公園にそっくりな公園がでてきました。横浜や日吉辺りがモデルになっているのでしょうか?(ぴろさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜市や川崎市を舞台にした漫画作品が原作。実際に登場した場所を巡れば、主人公の気持ちが読み解けるかも
ライター:はまれぽ編集部
舞台となるファミレスは元住吉に
二人が働くファミリーレストラン(川崎市高津区)
あきらと近藤の接点であり、物語の主な舞台となるのは東急東横線「元住吉」駅から歩いて約25分、川崎市高津区の県道14号線沿いにあるファミリーレストラン。
原作での店名は「ガーデン」
店名こそ違うものの、建物の外観はそのまま。看板や電柱位置なども正確に描写されているようだ。
周辺の建物も原作通りだ
このファミレスは駅からは距離があり、歩くとそれなりに時間がかかった。陸上部で怪我をしたあきらが通っている病院が近くにあるようだが、自宅や学校からは離れていて、生活圏とはいえない。ここで彼女がアルバイトを続けるのは大変そう。
それでもあえてこの店でバイトするのはなぜかというと・・・。実際の場所と照らし合わせて考えると、その思いがより感じられそうだ。
住吉神社(川崎市中原区)
物語の中盤で、夏祭りに出かけることになったあきら。
その舞台となった住吉神社
あきらは同じ陸上部に所属する親友の喜屋武(きゃん)はるかを誘って祭りを訪れ、近藤とも遭遇する。しかし、怪我を負って部活から距離を置いていたあきらは、はるかとささいなことで言い争いになってしまう。
境内の様子
こちらの神社も作中で正確に描かれていた。境内はそれほど広くないが、祭りの際には周辺の道路にも屋台が出て結構なにぎわいになるようだ。
はるかと待ち合わせた元住吉駅前
あきらとはるかはもともと幼馴染。中学生のときにはるかが転校し、高校の陸上部で再会を果たしている。回想シーンでは、引っ越し先は「新杉田」と話していた。
仮にJR「新杉田」駅から元住吉駅に来る場合、横浜を通過して菊名で東急東横線に乗り換え、計1時間弱かかることになる。あきらも自宅は桜木町近くなので、元住吉は決して近所ではない。
浴衣で移動するのはなかなか大変そう(Googlemapより)
にも関わらずしっかりと浴衣を着こなしていた二人が印象的だ(はるかは「支度に手間取って」少し遅刻している)。近藤に会えるかもしれない、あきらと再び仲良くできるかもしれない・・・。それぞれに、この祭りに対する意気込みが込められているように思う。
日吉公園(横浜市港北区)
アニメでも描かれていた階段
川崎市と横浜市の市境に近い港北区の日吉公園は、あきらから告白を受けた近藤が車を走らせ、二人きりで話す場所として登場。キニナル投稿で寄せられた公園も、確かに劇中に登場していた。
ここで近藤は改めて、自分のことをひたむきに思うあきらの心情、頑ななまでにまっすぐな気持ちを知ることになる。
高低差のある日吉公園を一番頂上まで登ってきた二人は、ひょんなことからデートの約束をすることに・・・。
このあたりで雨宿りをしていた模様
原作では、この公園は「横浜市中原公園」という架空の名称が付けられていた。横浜には中原という地名はなく、川崎市中原区をもじっているようだ。
「横浜」と「川崎(中原区)」、それぞれで生きてきた二人の中間地点として、揺れ動く気持ちを表現するために、この場所が登場したのかもしれない。