【決意の滝行】はまれぽはこのままでいいのか!? 真冬の南足柄「夕日の滝」で光を探す
ココがキニナル!
南足柄市にある「夕日の滝」で真冬に滝行をすると一体どんな心境になるのか。はまれぽの行く末を案じる編集部に答えは見つかる?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
凄まじい滝の衝撃に耐え続けた編集部・小島。滝行後、その顔には一条の光が差した。身も心も空になった小島を中心に心機一転、読者のみなさんのために取り組んでいく決意を新たにした。
ライター:はまれぽ編集部
光明の権化、光を呼ぶ
午前10時半前、我々を乗せた車は夕日の滝にほど近いバンガローに到着した。
「いよいよだね。早くやりたい」と小島の気持ちも逸る
到着後、まず参加者全員に確認事項が記載された同意書が配布された。滝行は決して生易しい修行ではない。指導員がついているとはいえ、危険の伴う行為に違いはないのだ。
「体調は万全。気持ちも入ってる。問題はない」
だが、ペンを進めるうちにだんだん表情が硬くなっていく
さすがに、若干の恐怖や不安が心に差したのだろうか。「大丈夫ですか?」との問いに、峻厳たる面持ちでひと言、「うん」と呟くのみだ。
同意書にサイン後、修行着に着替える。筆者の緊張も高まってきた
小島が着替えている間、今回案内をしてくれる「足柄修験の会」代表の市川邦雄(いちかわ・くにお)さんに少し話を伺ってみた。
挨拶を交わした時からどうにもキニナっていたのだ
まずはその風貌だ。いかにも「師」や「先生」といった単語が似合う。実際、他のスタッフからは「先生」と呼ばれていた。
さもありなん、市川さんは足柄修験の会を立ち上げる前は「気功師」だったそうだ。
「気功師の後輩が病気の治療で滝行を始めたら良かったと言っていて、それで勧められて自分もやってみたんだよ。1年後には、もう滝行なしでは生きていけなくなっていたね」
それからもう15年が経つという。
くれぐれもよろしく伝えて、この後どんなことが待ち受けているのか不安になりながら、小島を待った。
すると直後、着替え終えた小島が姿を現した――
「お待たせお待たせ」
類は友を呼ぶという。同類相求む、とも。
はまれぽの先行きを照らす“光明”を求める小島は、自ら“光”となって友を呼び込む算段のようだ。決してふざけているわけではないことは、筆者には分かる。みなさんにも分かっていただけることを願う。
小島頼輝(こじま・らいき)39歳、1児の父
これからいよいよ夕日の滝に向かって移動をする。その前に、他の参加者と一緒に最後の説明を受ける。
もう後戻りはできない
説明が終わると、市川さんの吹くホラ貝を合図に列になって移動を開始した。
森の中には木漏れ日がやさしく差し込む
もう間もなく到着のようだ
歩くこと約10分、ようやく滝が見えてきた
そして、ついに我々は夕日の滝に到着した。
山の中である。体感温度はぐっと下がった。カメラを持つ筆者の手もかじかんでくる。滝つぼに落ちる水がしぶきを上げ、その清冽な粒子がひんやりと辺りを包み込んでいた。
高さ23メートル、幅5メートルの夕日の滝
この冬初めて、岩肌に氷が張ったという
念のため水温を測ってみると・・・
これが一体どの程度なのか、筆者には想像がつかない
ちなみに、手元の温度計で気温は3.8℃だった。水温の方が温かいではないか、といった所感くらいしかない。小島には悪いが、あくまで筆者は付き添いという感覚だった。だが、この後の小島の姿に、筆者は猛烈にそんな自分を恥じ入ることになった――。