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伝統の味を守る「横浜醤油」とは!?

ココがキニナル!

横浜で味噌を作っている日本味噌さんと醤油を作っている横浜醤油さんを取材してください。気になります。(にゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

今回は「横浜醤油」をレポート。横浜の市章「浜菱」を冠した醤油は、昔ながらの無添加、手作り。その味は、深いコクと香り高い伝統の味だった!!

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ライター:吉澤 由美子

醤油は日本人にとってなくてはならない調味料。刺身を買って帰って、さぁ食べようと思ったら醤油が切れていた時の絶望感を想像するとクラクラする。

長く愛されてきているだけあって、醤油の味は地方によってかなり違いがある。九州のちょっと甘い醤油、関西の香り抑えめ淡口(うすくち)醤油、東海のたまり醤油、そして関東では、濃口(こいくち)醤油。

濃口醤油は、きりっとした味と豊かな香りが特長。ハマっ子だったらやっぱり濃口醤油一択! 料理していてもコレじゃなくちゃ味が決まらない。

その濃口醤油を横浜で今も作っているのが「横浜醤油株式会社」。
 


横浜醤油は全て、手作りで無添加




浜菱(ハマビシ)が輝く 横浜醤油



横浜醤油株式会社は、JR横浜線「大口」駅から徒歩10分。線路沿いの道にあった。

建物に大きく「醸造元 横浜醤油株式会社」と書かれている。入口の上には、「手づくりしょうゆ よこはま」という文字の上に浜菱がある。
 


JR横浜線の線路沿いにある、横浜醤油株式会社


浜菱といえば1909(明治42)年、「ハマ」のカタカナを元にデザインされ、横浜市のマークとして制定されたもの。これぞ横浜生まれの醤油という感じがしてなんだかうれしい。

ドアを開けて中に入ると、ふわりと醤油のいい香り。迎えてくださった横浜醤油株式会社の代表取締役、筒井恭男さんに「いい香りですね」と話しかけると「鼻が慣れているから、僕は普段、香りを意識しないんです。香りを意識するのは問題が起こりそうな時くらいかな」と説明してくれる。
 


横浜醤油3代目の筒井恭男さん


筒井さんは横浜醤油の3代目として、幼い頃から醤油づくりを体で覚えてきた。そのため、温度や湿度の微妙な差、季節ごとの細かい変化に応じて、長年培ったカンが働くのだとか。そんな中で、ほんの少しの香りの差がはっきりわかるようになってきたらしい。「そういう匂いは、普通の人にはわからないと思いますよ」と筒井さん。
 


タンクが並ぶ工場内。1日2000ℓを製造できる

 
なるほどと思いながら見渡すと、壁に浜菱マークが描かれた「マルハマ醤油」という昔のポスターが飾られていた。
 


「油醤マハルマ」と右から書かれているのに時代を感じる


「横浜の醤油だから、浜菱。このマークを使いはじめたのは明治の頃です。横浜の名産品で浜菱を使っているところは他にもいくつかあったけれど、今残っているのはウチだけじゃないかな」。筒井さんは続けて、「浜菱を背負った会社だから、なくすわけにいきませんよね?」と聞いてきた。

それはいったいどういうこと?