横浜・川崎地区のケーブルテレビ局YOUテレビ。サービスエリアは40%を越え、現在約21万7千世帯が加入している。そのYOUテレビの看板番組である「横浜ミストリー」。2003（平成15）年11月の放送開始から人気を博すこの番組の制作秘話や裏話等を調査すべく、YOUテレビへと伺うことに。
　

横浜の歴史と謎を解く番組「横浜ミストリー」

JR鶴見駅から徒歩5分程度、YOUテレビの制作・編成の各部があるオフィスへ。
さっそく、「横浜ミストリー」について、担当プロデューサー松野裕一（まつのゆういち）さんと高科英昭（たかしなひであき）さんに話を伺うことに。
　

左から高科さんと松野さん
　

横浜の歴史（ヒストリー）と文化に潜んだ謎（ミステリー）をわかりやすく、そして楽しく解き明かす番組として、2003（平成15）年の11月から放送が開始された「横浜ミストリー」。ヒストリーとミステリーを併せた造語が番組のタイトルとなっている。

　　

映像は2009（平成21）年に放送された「崎陽軒100年～横浜名物シウマイ物語～」から
　

およそ80年もの間、横浜の名物として君臨する崎陽軒のシウマイの歴史とそれにまつわる謎を解明した放送。グルメのミストリーでは他に、「真っ赤なホント！横浜トマトケチャップ伝説」や「伝説のカスケードビール～鶴見発！世界をうるおした幻のビール～」等がある。

そしてこの「横浜ミストリー」の記念すべき第1回放送は「YOKOHAMA　BRICK　ROAD～横浜・瓦礫の歩んだ道～」。かつて横浜を彩った赤レンガの建物はなぜ姿を消したのか？　鶴見にあった山本煉瓦工場とは？　その謎に迫る内容だった。

　

横浜と赤レンガの軌跡を追った
　　

横浜の郷土史や、偉人たちが作り上げた横浜の文化を取り上げる番組として、横浜の放送局にしかできない、横浜の現在を形成した歴史と謎を解明し紹介する番組としてスタートしたという。

企画・構成・編集の過程では、YOUテレビ制作チーム内での試写、およびスタッフの意見を取り入れつつ、作品を仕上げているという話も聞けた。

　

資料として保管されている
　

数々の歴史書物
　

深く歴史を探り、それにまつわる謎を解明するには、相当な時間と知識を要するという。
1本の番組を制作するにあたり、2～3か月は忙殺されるとのこと。

取材を重ねるにつれ、レポーターやカメラマンとのスケジュールが合わず、時には、ディレクター自らカメラをまわし、レポーターとしてインタビューすることもあるという。ドキュメンタリーとエンターテイメントを融合させた番組作りには、そういった苦労もあると話してくれた。