騒音問題に揺れる江の島の海

藤沢市は2013（平成25）年2月、地元住民から寄せられた騒音についての苦情を受け、市内にある3つの海水浴場組合に対し「海水浴場開設・設置に向けての要望書」を送った。

特に来場客数が多く、夜になっても音楽が鳴りやまない「片瀬西浜」ではこの夏、音楽や音声などの放送を全面的に禁止する自主規制を行うことになった。
　

マイク放送も行えないという、西浜の様子

隣接した海水浴場に利用客を奪われる懸念も生じる中、江の島近辺の海水浴場は、今年ならではの企画などを催しているのだろうか。梅雨明けが早まった今年の海の家情報を、いち早く追ってみたい。

朝のフラダンスでイメージアップ

まずは、藤沢市観光協会の対応を追ってみよう。新江ノ島水族館近くにある「藤沢市観光センター」を訪ね、今年予定されているイベントなどを伺ってみた。
　

藤沢市が運営する、同観光センター外観

藤沢市では毎年7月と8月の両月、「江の島マイアミビーチショー」と題した一連のプログラムを公開しているとのこと。
中でもオススメは、おなじみとなった定番のミス＆ミスターコンイベント「湘南江の島海の王女&海の王子コンテスト」で、7月13日（土）正午より西浜の特設ステージで開催される。

また、今年ならではの企画は、朝9時から西浜と東浜で交互に行われるフラダンス体験「朝フラ！」。申込制だが、開始時間の直前まで受付を行っており、参加料も無料。7月14日（日）の西浜を皮切りに、28日（日）東浜、8月11日（日）西浜、25日（日）東浜の順で実施される。
　

「朝フラ！」の西浜会場は、西部駐車場前を予定
　

同東浜会場は、特設ステージ周辺

「湘南ではもともと、出勤前に体を動かす『朝活』が盛ん。活動時間を深夜から朝に変えて、健康的な生活を」と、日中の来場につながるようなイベントで、浜のイメージアップを図ろうとしている。

サンドアートが目玉となるか、片瀬東浜

江の島海水浴場営業組合事務長の小川さんによれば、東浜の海の家はほぼ例年どおりの顔ぶれで、7月中旬の3連休をめどに続々と営業を開始していくそうだ。
　

昨年から登場したフードコート「Beach Lounge」も、一部準備中

今年のオススメは、7月下旬に登場予定の、高さ4メートルにおよぶ砂の彫刻なのだとか。海の家「紀伊國屋」の隣に8月中旬までの2週間設置されるが、テーマは「来てのお楽しみ」とのこと。

一方、昨年もご紹介した「POPEYE」では、新メニューが登場していた。丸ごと揚げたジャガイモを、選べる5つのテイストで楽しむ「ジャガバター（500円）」。
　

高い三角屋根が開放的な「POPEYE」外観
　

「ビールにぴったり」と、ジャガ子さん、バタ子さん

取材を行った7月上旬では、梅雨が明けたものの、まだ観光客の姿はそれほど多くなかった。そんな中、千葉県柏市から訪れていたのが、この2人。
　

ゆきさん（左）と、さやかさん

夏の早い時期から小麦色の肌を目指したかったが、千葉県ではまだ本格的に海の家がオープンしていないので、わざわざ湘南まで来たそうだ。
なお、今回ご紹介する各海水浴場（東浜・西浜・鵠沼）の海の家は、営業時間や利用料金が統一されている。営業時間は午前9時から午後5時まで（フードの販売時間は各店による）、料金は
一日大人1500円・子ども800円。東浜の海の家MAPは、以下のとおり。
　

「江の島海の家イラストマップ」より