ワガママなお母さんが切り盛りする? 神奈川区の「我がまんまお母゛やん」に突撃!
ココがキニナル!
内路交差点近くの「我がまんまお母やん」。どんなお母やんが切り盛りするのか、常連でなくても入れるか、名前の由来などもキニナル(moiziさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「我がまんまお母゛(が)やん」の開店は40年以上前。名付け親の先代が亡くなり、由来は不明だが、常連でなくても気軽に入れる温かい接客が魅力
ライター:秋山 千花
ある日いきなり電話をかけてきて「僕、我がまんまお母やんが気になるんですよ」と切り出した編集部・松山氏。
「人妻にでも惚れたか、松山」と思ったのだが、どうも話は違うらしい。
よくよく話を聞けば「神奈川区と鶴見区の境目ぐらいにある内路(うつろ)っていうバス停の近くにある店らしいですよ」とのことで、なるほど、キニナル調査の依頼だったよう。なんだ、恋話の相談じゃないのね。
日ごろから「松山氏って熟女好きっぽいなぁ」という勝手な先入観を抱いていたが故の早とちり。先入観って恐いなっと思いながら早速本題へ!
内路バス停を便りに「我がまんまお母゛やん」を探せ!
はまれぽライターでありながら、横浜のバス事情にまったく疎い筆者。まずは内路バス停の所在を確認。
あった!(Googleマップより)
調べによると、内路バス停へはJR横浜駅か鶴見駅、菊名駅から出る市営バス、もしくは臨港バスに乗車すればよさそう。さらにその場所は、JR横浜線菊名駅~大口駅のちょうど真ん中くらいに位置しており、大口駅からなら歩いて15分程度との情報。幸いにも駅からはほぼまっすぐな道。迷う心配もなさそうなので、今回は大口駅からの徒歩ルートを選択することに。
菊名方面に向かってまっすぐな道をただひたすら歩く
大口駅という少々マイナーな駅ながら、駅から少し離れた場所にもけっこう飲み屋さんがいっぱいあることにちょっとびっくりした筆者。中にはキニナルに投稿したい謎のお店も・・・
水道道にぶつかったところが内路バス停
そして、その先にぼんやりと見えるのが・・・
お母やん・・・?
ではなくて、お母゛やん? 濁点付き?
「居酒屋風小料理」を看板に挙げる「我がまんまお母゛(が)やん」は、ビルの地下1階。
確かに、これは初めてだとちょっと入りにくい・・・
実は事前に電話で取材依頼をしたのだが、「紹介するようなお店ではないから」とお断りされていたこともあり、気の小さい筆者はかなりドキドキ。
松山氏は「大丈夫、何とかなりますよ!」と気合い充分だが、逃げ足の速そうな男だけにイマイチ頼りにはできない感じ・・・
カエル君、見守っててね
では、早速突撃! と勇気を振り絞って扉を開けると・・・
目に飛び込んできたのは厳つい頭!
うわっ! これはやっぱり危険なお店!?
と思いきや、けっこう和やかな雰囲気
どうやら、このお店の常連さんのよう。ほっと胸をなでおろし、とりあえずカウンター席に座って一息つく。
見渡す店内には、カウンター席が8席と4人がけのテーブル席が3つ。座席数はそれほど多くないが、全体的にすっきりとしていて広々とした印象。
キープボトルの並ぶカウンター席はちょっとスナック風
テーブル席は家庭的な雰囲気の居酒屋風
そして、「初めまして」とカウンター越しについにその人が現れる!
この人が「我がまんまお母゛やん」?
電話の声からも受けた印象なのだが、お母やんと言うには少々気が引けるお若いお母やん。しかもちっとも我がままそうには見えない・・・
う~ん、やっぱりキニナルお母゛やん!
そこで我々の素性を明かして再度取材をお願いすると、しょうがないわねといった感じの優しい笑顔。ああ、懐の広さはまさしくお母やんのそれ。
あたしも見習わないと・・・
伺った話によると、こちらの女性・増田有香(ゆか)さんが「お母゛やん」になったのは、昨年の5月のこと。それ以前は、植草さんという女性が40年以上もこの店を切り盛りしていたらしい。
有香さんは、もともとこの近くにある三協トランクの営業ウーマンだったが、「我がまんまお母゛やん」の客のひとりとして店を訪れる中で植草さんと懇意になり、店を手伝うようになったのだとか。
今でもトランクを持つと営業魂に火が点くよう
「実は元のお母さんが昨年の4月に亡くなってしまって・・・」と有香さん。45周年までは店を続けたいと頑張っていた植草さんの想いを引き受け「我がまんまお母゛やん」を続けることを決めたのだという。
穏やかな表情で語るユカさんの視線の先には植田さんの笑顔