二郎インスパイア系、看板のない六角橋の「豚星。」の本家では食べられない限定メニューとは?
ココがキニナル!
豚星。の辛麺の辛さがどのくらいか、なぜ看板を設置しないのか気になります(みーこさん)二郎インスパイア系のお店で変わり・限定メニューのあるお店を調べて。六角橋豚星。の限定冷やし中華がキニナル(ときさん)
はまれぽ調査結果!
辛麺の辛さは強烈だが後を引かずまるで打上げ花火、冷やし中華の濃厚ながら爽やかな酸味はひと夏の恋。そしてラーメンが看板なので特別必要はないのだ
ライター:永田 ミナミ
そこには闘いが待っている
2013(平成25)年にはついに北海道に上陸したラーメン二郎、そして日々増え続ける「二郎インスパイア系」と呼ばれるラーメン店が生み出すこの巨大なムーブメントの正体は、いったい何なのだろうか。
どの店舗にも野生の目をした男たち、そしてそこらへんの男ではかないっこない卑弥呼たちが開店前から長い行列をつくり、スターティンググリッドにならぶF1マシンのようにアクセルを噴かしている。
そして開店とともに食券と黒烏龍茶を握りしめ、店内になだれ込むのだ(フリー画像)
おそらく行列をつくる猛者たちは、常により高い山を目指す冒険者たちと同じなのだろう。いつかはチョモランマの頂上にアイゼンを刻みつけ、自分の旗を打ち立てたいと願う冒険者たちのように、自分は今日もこの闘いに勝つことができるのか? より高い場所に立つことができるのか? と自問しながら、どんぶりと対峙する場所であり、額を流れる汗はアスリートのそれと同じなのだ。
豚星。の瞬きを嗅ぎわける
さて、人間の本能を呼び起こす二郎とインスパイア系にはついては、はまれぽでこれまでも幾度も取り上げてきたが、今回は2012(平成24)年7月2日に、綺羅星のごとく現れたインスパイア系の雄、「豚星。」である。
激烈人気店のためなかなか取材するチャンスはめぐってこなかったが、編集部・山岸のコシの強い交渉の結果、6月某日の開店前に取材許可が出た。そこで特別チームが緊急召集され、いまにも降り出しそうな空模様の朝、六角橋商店街を抜け歩いていくと、突然「あ、すぐ近くにあるよ」と教えてくれたのは、ほかでもない自分の鼻だった。
東急東横線・白楽駅から徒歩約10分。それらしい看板がないので視覚より先に嗅覚で発見
そしてドア横に置かれた自販機の黒烏龍茶レーンももはや看板代わりである
なるほどここが豚星。か、とドアに近づくと、ガラスに3枚の紙が貼られていた。
「食券を買ってからお並び下さい」、行列の並び方、そして「豚星。」の3枚
これも看板と言えば看板かもしれない
紛れもなくここが「豚星。」であることを確認したわれわれは、胃袋を武者震いさせ、高鳴る胸を抑えながら、仕込み中の店内にお邪魔した。
もちろんメンバー各自
黒烏龍茶を握りしめてである