牛豚肉ガッツリ食べ放題!? 1分25円、分刻みの課金制「今日はしゃぶしゃぶ!!」センター北店に突撃!
ココがキニナル!
センター北の『今日はしゃぶしゃぶ!!』は延長1分25円だそうですが、なぜそんな料金体系に? お約束の早食い・大食い対決も待ってます。(brooksさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
2015年3月オープンの同店は時間の有効活用と食べ残しロスを解決した料金体系。編集部・宇都宮がしゃぶしゃぶ65枚完食!
ライター:楪 ゆう子
・・・憎々しいまでに肉々しい店名である。
今日は
しゃぶ
しゃぶ!!
食べ放題!
「今日なに食べる?」
「しゃぶしゃぶ!!」
という決意に満ち溢れた堂々たる宣言。“シーフードドリア”とか言ったら張り倒されそうだ。
今日はしゃぶしゃぶ!! 以上!
とにもかくにも、ガッツリ肉を喰いまくれ!
肉!
そんなマッチョな取材の依頼にもかかわらず、生憎ユズリハは胃弱に悩むアラフォー主婦。ヘルプミー!
そこで、編集長・吉田の命令で何も知らずにやってきたのは、はまれぽ編集部のニューフェイス・宇都宮氏だった。
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背が高く屈強なボディに気合いの入った面構え。これは期待がもてそう。
「ユズリハさん、実は僕、昨日入社したばかりなんですよ〜」
・・・初出社したばかりのフレッシュな新人が、翌日にはもう限界にチャレンジさせられるという別の意味でもオイシイ実況レポ。
お楽しみに。
肉!
1分25円、分刻みの課金制!
目指すお店は、横浜市営地下鉄センター北駅から徒歩5分。
横浜市営地下鉄センター北駅
都筑区にある大型ショッピングセンター「ノースポート・モール」5階のレストラン街に、2015(平成27)年3
月23日にオープンしたばかりの「今日はしゃぶしゃぶ!! 港北 ノースポート・モール」だ。
ノースポート・モール
「どうしてそんな料金体系にしたのか?」という疑問を解決すべく取材に向かった調査隊(ユズリハ&宇都宮)だが、その時はまだ、うすっぺらい肉切れ相手の勝負なんて楽勝だと思っていた・・・少なくとも、強力助っ人を得て安心した筆者においては。
5階のレストラン街は「ビュッフェ激戦区」
エレベーターを降りてすぐ、目に飛び込んできた先ほどの強烈な看板。
「今日はしゃぶしゃぶ!!」
肉の素材とタレにこだわった本格しゃぶしゃぶと、旬の素材を取りそろえたメニュー豊富なビュッフェを、1分25円で好きな時間だけおなかいっぱい楽しむことが出来る食べ放題のお店。この珍しい料金形態が話題を呼んでヤフーニュースのトップを飾り、テレビ番組の取材も後を絶たないという。
今日はしゃぶしゃぶ!! ノースポートモール店
とはいえ「じゃ5分でかっこんで125円ね」とはいかないのであしからず。
「基本ビュッフェプラン」は平日20分500円(平日ディナーと土日ランチは30分750円)であり、1分25円が始まるのは、その滞在時間20分を過ぎてから。10分超過で250円プラス、平均滞在時間の1時間で計算すると、40分超過で1000円プラスとなる1500円。これが平均予算とのこと。
ちなみに基本の20分は、ビジネスパーソンの平均的な食事時間が20分とされているとことから設定されたそう。
またランチをする際にワンコイン(500円)で済ませたいという希望に応え、500円を20分で割り、1分あたり25円という料金設定にしたとのこと。
休日は長蛇の列でも回転が速い。中の様子も見えるため待ち時間が予想できる
キニナルしゃぶしゃぶプランの方はというと。
「豚しゃぶしゃぶ & ビュッフェプラン」が60分1500円(平日ディナーと土日ランチは1800円)。「牛・豚しゃぶしゃぶ & ビュッフェプラン」が60分1800円(平日ディナーと土日ランチは2400円)。こちらは滞在時間60分を経過してから、豚しゃぶ1分30円、ランチ1分25円、牛豚しゃぶ1分40円、ランチ1分30円がスタートする。
こんなにお安くしゃぶしゃぶが楽しめて、しかも同時にビュッフェまで食べ放題って!?
料金はいずれも税別である
さらに驚いたことに「キッズ・シニア向けの料金設定」まで用意されていた。
全プラン共通で、幼児は無料、小学校低学年(3年生まで)500円で時間制限なし。小学校高学年(4年生から)とシニア(65歳以上から)は1分25円。
上は9歳、下は1歳の娘をもつ筆者だが、わが家の幼児は4年生のお姉ちゃんより食べるのに、タダにしてもらっていいのでしょうか?
そんな特殊な例はともかく、低学年までのキッズが時間に縛られないことは親として大助かり。食が細く食べ放題からは遠のきがちなシニアにとっても、使い勝手が良いシステムだろう。
帰り際にお客さんが直接貼っていくアンケート調査
しかし「今日はしゃぶしゃぶ!!」とあれほど高らかに宣言しておきながら、ビュッフェ台には53種類ものお料理が並ぶ。これじゃ肉だけに集中できない・・・。
これが店の中央を占めるビュッフェ台だ!
ビュッフェでは、和食、洋食、中華合わせて全100種類もの豊富なメニューの中から、日替わりで毎日40~50種類を提供。店頭でのアンケート調査をラインアップに活かしているため、毎日違うメニューを楽しめるという。しかもディナータイムには「にぎり寿司」「天ぷら」「ローストビーフ」まで登場する豪華ぶり。
店名に偽りありっ(嬉しい悲鳴)。
売り上げが前年同月比40%アップ
こんな、ファミリーからおひとり様まで、幅広い客層のニーズに応えてしまう「ありそうでなかった」新形態の店が生まれた経緯を、運営会社である株式会社ダイヤモンドダイニング広報部の小江宏美(おえ・ひろみ)さんに伺った。
「今日はしゃぶしゃぶ!!」ガッツリポーズをキメる小江宏美さん
「以前は、現在も東京・上野にある『自然食ビュッフェ 大地の贈り物』という90分間食べ放題のお店でした。素材へのこだわりを引き継いでメニューを大幅に増やし、分刻みの料金設定に変えてこの春リニューアルオープンしたのが『今日はしゃぶしゃぶ!!』です。今年3月にオープンして前年同月比売り上げが40%アップ、客数も70%アップしてるんですよ」
―売り上げ40%、客数70%アップ!? すごいですね!
「そうなんですよー。ランチタイムに会社勤めの方を呼び込めるようになったことや、お客様の回転率が上がったことが大きいですね」
平日のランチはタイムアタック20分間500円のオーダーが多い
回転率アップの秘密は、なんといっても延長1分ごとの細かい料金設定だ。ネットカフェやカラオケボックスでは当たり前のシステムだが、これを食べ放題に持ち込んだメリットは想定以上に大きかった。
「お客様は90分などの時間制限があると、焦って余分なものをとってしまいがちです。また、最後の方はお腹いっぱいなのにドリンクのおかわりを繰り返して過ごすなど、お料理とお時間にムダが生じてしまいます」
ビュッフェを散々紹介しといて“さぁ、今日はしゃぶしゃぶ↑↑”とは
「食べた時間の分だけお支払いただく形式なら、お客様は基本時間内に食べ終われば料金が安く済んで時間を有効に使えますし、お店の方も、来客が多く回転率が高いおかげで常に安定してお料理が消費され、取り過ぎによる食べ残しのロスも防ぐことができます。一人当たりの単価は低くても、きちんと利益につながっているんですよ」
自ら最適な時間を選べることで満足度が高い
ファミリーの場合、子どもはすぐに食べ飽きて遊んでしまうため、のんびり食事していられない。短時間でサクッと済ませたい単身者、逆にゆっくり食事を楽しみたい人もいるだろう。こうしたお客さんそれぞれの時間のニーズに対応できるのがこの料金体系の特徴であり、採用した理由だという。
―ちなみに、このガッツリ肉々しいネーミングはどこから?
「もともとダイヤモンドダイニングが運営する飲食店は『ベルサイユの豚』や『あくとり代官鍋之進』などインパクトの強いネーミングが多いんですよ。いろいろ考えられた中で“もうこれしかない!”と(笑)」
確かに、これ以上ストレートでインパクトの強いネーミングはないですね!
家族連れが思わず足を止める
1号店である「今日はしゃぶしゃぶ!! 港北 ノースポート・モール」の活況から、以降別地域での展開も検討したいとのこと。ぜひはまれぽ編集部がある関内にお願いします!