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露店が出なかった戸塚区「八坂神社」の祭礼。7月14日、当日の様子は?

ココがキニナル!

7月14日に戸塚で最も賑わう「八坂神社例大祭」が行われますが、今年から露店の出店が一切禁止となったそう。中止になった事情と、出来れば当日のレポートをお願いします(BANDO_ALFAさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

氏子と露店側は屋台の復活を希望し、商店街と連携検討も。商店街は独自の祭りに手ごたえを感じ、来場者もおおむね満足。祭りの後は若者がたむろ

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ライター:はまれぽ編集部

「さみしい」祭り



無病息災を祈願し、毎年7月14日に横浜市戸塚区戸塚町「八坂神社(やさかじんじゃ)」の祭礼で行われる「お札まき」。五色の札をまき、その札を家の戸口に張ると厄除けになるとされる、横浜市の無形文化財にも指定されている伝統行事だ。
 


色とりどりのお札
 

2015(平成27)年も7月14日(火)に祭礼が行われ、午後5時すぎの「お札まき」には多くの人が詰めかけた。
 


お札まきの様子。女装した氏子が歌と舞いを披露(クリックすると動画が流れます)
 

2015(平成27)年は例年通りのにぎわいを見せた「お札まき」とは一転。神社周辺の様子は例年と大きく異なっていた。先だって、はまれぽでも報告したが、今年は警察と関係者の調整がつかず、露店が一切出店しないという事態となった。

八坂神社に近い「戸塚宿ほのぼの商和会」が独自のイベントを企画はするものの、祭りという雰囲気が大きく薄れた。
 


商和会が独自に企画した「ほのぼの祭」
 

例年100店近い出店がある戸塚消防署付近の路地。出店もなく、人通りがまばら
 

例年は午前10時過ぎから露店が準備を始めて祭礼の雰囲気を盛り上げているというが、戸塚で生まれ育って60年という別の女性は「すごくさみしい感じがする。駅前再開発を含めて戸塚が、さみしい方に変遷している気がする」と声を落とした。

この現状を氏子はどう捉えて、どうしていきたいのかを聞いた。

「露店だけでなく、地域も参加して一緒に戸塚を盛り上げる『ハレの日』を目指したい。夏祭りをなくしてはいけない」というのは、八坂神社氏子総代長の内田俊夫(うちだ・としお)さん。
 


「7月14日は戸塚にとって特別な日」という内田さん
 

内田さんは「このままでは戸塚の街らしくない」と現状を憂いており、露店の復活を強く望んでいる。また「ほのぼの祭」の存在も考慮した上で「ほのぼの(商和会)さんだけでなく、周辺の商店街も含めて『戸塚のまつり』にしていかなければならない」と語る。
 


内田さんの願いは戸塚全体の盛り上がり
 

「神社の発言力が強いというなら一歩でも二歩でも下がる。神社、露店、地域それぞれに負担があるならば、みんなで話し合えばいい。『前とは違うけど、いい祭りだ』と思ってもらえるようにしたい」と続けた。

露店が出なかったことについて、露天商で構成する「神奈川県五地区横浜イベント商業組合(金沢区)」はどう捉えているのか。宮内清治理事長は「商売になるかならないかは二の次。祭りを楽しみにしてきた子どもたちがかわいそうだ」と話す
 


子どもにとって非日常の屋台は特別な時間と空間
 

宮内理事長によると数年前に警察との話し合いで、今後露店の数を大きく変えることはないということで合意したにもかかわらず、祭りの1ヶ月前に警察側が規模の縮小と出展位置の変更を求めてきたという。

「露店は人がいて初めて生きるもの」という宮内理事長は「今年のような状態だと、5年後10年後と戸塚の祭りに人が来なくなる。昨年(2014〈平成26〉年)までのように、にぎわうよう話し合いで改善していきたい」とした。