都筑区で起きた社員食堂食中毒事件の詳細は?
ココがキニナル!
都筑区の社員食堂で食中毒事件が発生しましたが、今はどんな状況なんでしょうか?
はまれぽ調査結果!
食事を提供した会社と、まだ連絡が取れていません。保健局と社員食堂のあった企業からは、第一報を得ることができました。
ライター:河野 哲弥
横浜市保健局は15日、都筑区にあるソフトウェア会社、株式会社 図研 (ずけん)の社員食堂で7日から8日にかけて食事をした男女合わせた32人が、腹痛や下痢などの症状を起こしたと発表した。
同局は、患者のうち8人の便より毒素性大腸菌O148が検出されたことから、調理を担当した東京都港区の「エームサービス関東」を同日付で営業禁止処分とした。
「エームサービス」とは、フードサービスを中心に、清掃・洗濯・ユニフォームレンタル・施設運営管理まで、きめ細かいカスタムメイドのサービスを行う企業であり、他社にむけて社員食堂などの導入も手掛けているようだ。
横浜市では、サイトなどを通じて食中毒に対する注意点などを積極的に市民に呼びかけているが、それにもかかわらず、こうした事件が後を絶たないのはどうしてなのだろうか。
また、O148という大腸菌も聞き慣れない名前だ。
まずは、この大腸菌の正体について保健局に聞いてみることにした。
症例としては比較的軽く、海外渡航者によく見られるのがO148の特徴
市の保健所が入る、合同庁舎外観
対応いただいたのは、保健局の岩田さん。
岩田さんによれば、大腸菌には「体に必要な働き」をするものと、「悪さ」をするものがあるそうだ。
このうち「悪さ」をするものを「毒素性大腸菌」と呼び、合併症を起こすO157などがその代表例とのこと。
今回のO148は症例としてはブドウ球菌よりも軽く、軽い下痢や腹痛を伴うものの、やがて快方に向かうことが多いそうだ。国内での症例数は少ない方で、海外での水あたりなどで検出されるケースがあると話す。
現在保健局では15日に終えた「図研」への立ち入り検査の分析を急いでいるところだが、原因の特定はまだできていない。ただ、O148が検出された患者が同じ社員食堂で食事をしていたことから、その原因を「エームサービス関東」と断定し、営業停止処分にしているとのこと。
今回の件による謝罪のコメントはなかった
保健局によれば、同社が運営する他の食堂でも同様な症例が確認されており、現在確認作業を続けているそうだ。
同社は現在、どのような対応をとっているのだろうか。
そこで、「エームサービス関東」に取材を試みた。