老舗コーヒー機器メーカー「カリタ」が横浜に移転した理由は?
ココがキニナル!
2011年神奈川区子安に移転した、コーヒー機器総合メーカー株式会社カリタ。その理由は?/創業者がカリタさんという名前なのかと思ったが情報が出てきません。社名の由来は?(ぶちさん/アソビンさん)
はまれぽ調査結果!
2011年、とっても“社員思い”な理由で本社を子安に移転させた「カリタ」。以降、地元・横浜への取り組みも積極的に展開中!
ライター:大野 ルミコ
食事の最後に、コーヒーか紅茶かと問われたら、間違いなく「コーヒー!」と即答する。ふと考えてみると、1日のうちに1杯もコーヒーを飲まないという日の方が少ない。
仕事中、デスクの上にはコーヒーが置かれていることが多い(写真はイメージ)
そんなコーヒー派の筆者にとって「カリタ」はコーヒーをいれるときに使う「ドリッパーを作っている会社」というイメージが強い。数年前、フィルター不要のコーヒーメーカーを購入するまではカリタのドリッパーで毎回コーヒーをいれていたからだ。
・・・のわりには、申し訳ないくらい、カリタ製のドリッパーは他社製品とどう違う、など詳しい知識があるわけではない。今回、取材の話が来るまで本社が横浜にあることも知らなかった。
「カリタ」はこの赤いチェックのイメージも強いですね
「本社が横浜」という企業はたくさんあるが、横浜駅周辺やみなとみらいといったいわゆる中心部ではなく、「子安」にあるというのは意外というか、不思議というか・・・確かに「なぜ?」とキニナルところだ。
早速、そのナゾに迫ることにした。
一般非公開!? アンティークなコーヒー機器が並ぶ本社に潜入!
ということでやってきた京浜急行線「子安」駅。株式会社カリタ(以下カリタ、資本金3294 万円、従業員数65名<2015年度>)の本社はここから歩いて5分程度の場所にある。
子安駅で降りたのは筆者を含めて5名・・・平日の昼間、とっても静かだ
子安駅で降りるのは初めてだが、正直、こんなにこぢんまりした駅だとは思っていなかった。毎朝、この駅をカリタ社員の方々が利用するのかと思うと、何かちょっと違和感というか。なんだろう・・・この駅にスーツを着たビジネスマンが大勢降りる、そんなイメージがわかないのだ。
駅のすぐ脇にある線路を渡り、細い道路を少し進むと・・・
第一京浜の大きな通りにぶつかる。カリタ本社はこの第一京浜沿いにある
多くの車が行き交う第一京浜を、新子安方向に進む。周囲はオフィスビルというより、住宅や大きなマンションがいくつも並んでいる感じだ。
そんな「国道沿いの住宅地」の一角にカリタの本社はあった。
カリタ本社。両隣は一般の住宅。社名が書かれた門がなかったら通り過ぎていたかも・・・
敷地の入口に控えめに社名が掲げられていた
本社ビルには社名やロゴが書かれた大きな看板もなく、しかも道路からかなり奥まったところに建物があるので、知らなければ素通りしまいそうな “ひっそり”感だ。
しかし、一歩、ビルの中に足を踏み入れると、こんなショーケースが筆者を出迎えてくれた。
コーヒーミルやドリッパーがぎっしり!
歴代のカリタ製品がズラリと並ぶショーケースに思わずテンションが上がる。特に手挽きミルなどは年月という深みが加わって、部屋に飾っておくだけでも、インテリアのワンポイントになりそうなオシャレさだ。
見るからに「年代物」と思われるコーヒーミルに思わず見入ってしまう
ショーケースの撮影に夢中になっていた筆者のもとに、「お待たせしました!」とやってきたのは、株式会社カリタ代表取締役専務の石田京子(いしだ・きょうこ)さんと、企画部部長の新美敬(にいみ・たかし)さん(顔写真は残念ながらNG)。さまざまなコーヒー機器に興味津々の筆者を、「せっかくですから・・・」と、6階にあるショールームに招待してくださった。
ショールームは、残念ながら一般公開はしていない。取引先との商談や、喫茶店のオーナーさんを対象としたドリップや焙煎の練習会にのみ使っているのだという。そんな貴重な場所に・・・ありがとうございます!
誰でも安定した味を出しやすいという本格焙煎機「ナナハン焙煎機」も置かれていた
「この焙煎機は、カフェ経営者の方を対象にした“焙煎塾”でも使用しています」と新美さん。むむっ。不定期に行われているという、その焙煎塾もかなりキニナル・・・。