西区藤棚商店街にある「日本一小さい」フィルム上映の映画館に突撃!
ココがキニナル!
藤棚商店街にできた客席28席、バーを併設した映画館「シネノマヴェチェント」。基本的にフィルムでしか放映しない、そのこだわりを聞いてきて(miyukidさん、5656さん、yakisabazushiさん
はまれぽ調査結果!
28席の映画館では、幅広いジャンルの映画を16ミリ、35ミリフィルムだけでなくDVDでも上映。毎週末に映画関連イベントを開催し、商店街とのコラボも
ライター:大和田 敏子
映画館といえば、繁華街にあるのが一般的だが・・・。
京急「戸部駅」と相鉄線「西横浜駅」から徒歩10分あまり。
ここ
藤棚商店街から少しはずれ、こんなところに映画館があるの? と思いながら歩いていると、レンガ色の壁に映画俳優の絵看板がずらりと並ぶ建物が現れた。
きっとここだ
石原裕次郎、高倉健、北大路欣也・・・?
絵看板を眺めて歩き角を曲がると、さらに、オードリー・ヘプバーン、ジョン・ウェイン、イングリット・バーグマン・・・?
入口はこちら
30枚近い絵看板が並ぶが、名前が分からない俳優が半分以上。きっとオーナーはかなりの映画ファンなのだろう。映画は好きだが、知識の乏しい筆者。この取材、うまくいくのだろうかとちょっと心が折れそうになったのだが・・・
「日本一小さい映画館」とあって、やっぱり、これはキニナル
階段の両側の壁にぎっしりと貼られた映画のポスターやモノクロのロビーカード。
映画の世界が押し寄せるような濃厚な空気の中、階段を上っていく
この先に広がるのは、どんな場所!? 気分が高まる
一見したところ、普通のバーのよう!?
でも、ボックス席の後ろの壁には映画のポスターがずらり
やはり、どこか独特な雰囲気が漂う空間だ。
オーナーの箕輪克彦(みのわ・かつひこ)さんに話を伺った。
子どものころから映画が好きだった箕輪さんは、映画監督を目指して日本大学芸術学部に進学したが、自ら映画を創る才能はないと感じたという。
「映画は生きがいとして、ずっと愛していきたい」
自分でお金を貯めて、そういうスタンスで映画と付き合っていける場を作ろうと考え、2002(平成14)年、友人らとともに、川崎でシネマバー「ザ・グリソムギャング」を開業。
親が所有するビルの1階、わずか21席の映画館とバーが隣り合って並んだ。
シアターもバーも10坪ほどの小さな店だった
最初は自分が好きな映画だけをやっていたが、ほとんどお客さんが来ないので、フィルム代が飛んでいく赤字経営。そこで、2005(平成17)年くらいから監督や俳優などのゲストを呼んでトークショーを行うようになったという。
「ゲスト目当てにお客さんが来るようになった」
お客さんからの持ち込み企画なども増えたが、建物の老朽化により、2013(平成25)年に閉店した。