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TVチャンピオン江ノ電王の店も!江ノ電がテーマの店をめぐる

TVチャンピオン江ノ電王の店も!江ノ電がテーマの店をめぐる

ココがキニナル!

江ノ電腰越駅近くに「とれいん」という鉄道雰囲気の喫茶店があります。ここで出されるコーヒー「さくらブレンド」が気になります。はまれぽさんならではの突っ込んだレポートお願いいたします(はんぐん丸さん)

はまれぽ調査結果!

腰越駅の2つの江ノ電テーマの店を巡った。2018年7月3日開店の「喫茶とれいん」はなんとTVチャンピオン江ノ電王の店!さくらブレンドはスッキリとした味。江ノ電もなかの「扇屋」も凄い

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ライター:若林健矢

鉄道ファンの心を熱くさせ、集わせる「鉄道ムード」の店は、はまれぽでも何度か取り上げている。しかし、今度は江ノ電だ!江ノ島電鉄腰越(こしごえ)駅の近くにある「とれいん」・・・店名からして「鉄分」を感じ取れるではないか。
今回は、小銭入れや筆箱など日用品が「鉄道グッズ」、おまけに「江ノ電グッズ」も持っている、はまれぽ鉄道ライターの若林が、投稿にある「喫茶とれいん」を訪ねるべく江ノ島・腰越までやって来た。
 
 
 

「TVチャンピオン江ノ電王の店」?ますますキニナル喫茶店


 
知っている人も多いと思うが、江ノ島電鉄線では江ノ島(えのしま)駅から腰越駅までの一区間が自動車と一緒の道路を走る「併用軌道」という区間になっている。
 


一区間だけ路面電車になる江ノ電

 


腰越駅の壁のイラストがとてもかわいい♪

 
その区間の終わりにあたる腰越駅から、江ノ島駅方面に歩いていくと・・・。
 


腰越駅から踏切を渡り、江ノ島駅方面へ歩いていこう

 
途中でこんな看板が現れる!これが「はんぐん丸」さんの投稿にあった店に違いない!
 


「喫茶とれいん」は路地を曲がった先にあるようだ

 
看板に従って進むと、江ノ電の通る大通りからは外れ、住宅地に入っていく。腰越駅から約5分、路地を歩いて右を向いてみると・・・!
 


あった!

 
「喫茶とれいん」だ。住宅地に店を構えているだけあって、外観はいたって普通の家と変わらない。果たして店内はどうなっているのだろうか!?
看板にあるTVチャンピオン「江ノ電王」のお店とは、一体・・・?
 


すでにワクワクが止まらない!

 
 
 
店内へ潜入!
 
店内に入るとまず目に入るのが左側の壁にかけられたたくさんの江ノ電の写真!今では走っていない車両の姿もあり、懐かしく感じる人もいるに違いない!
 


たくさんの江ノ電の写真がお出迎え!

 
そして次に目に入るのが、ケースに並べられたたくさんの鉄道模型!上段は江ノ電の歴代の車両が飾られているが、真ん中の段は子どもたちに人気の「ドクターイエロー」や「スーパービュー踊り子」など江ノ電とは関係ない鉄道模型の姿もある。そして下の段にはマニアにうれしい、実際に使用されていたナンバープレートや特急電車のサイドボード(行き先や列車名を表示する板)が展示されている。
 


お店に入って正面いっぱいに鉄道模型たちのディスプレイが!ミッキーたちもうれしそう

 


地元の江ノ電、人気の車両、そして蒸気機関車

 


機関車のナンバープレートなどは全て本物だ

 
入店早々、半端ない「鉄分」を感じた若林、まだ何も注文していないのにすでにウキウキだ。
 
 
 
キニナル!「さくらブレンド」
 
すぐにでも電車話ができそうな雰囲気だが、まずはコーヒーを飲んで一息つこう。今回はキニナル投稿にあった「さくらブレンド」を注文し、淹れていただいた。

 
「さくらブレンド」は1杯400円。食事と一緒に注文すると100円引きになる。
陶器のカップに澄んだ色の「さくらブレンド」。一口飲んでみると・・・はじめに酸味を感じ、その次にコーヒー特有の苦みがくるが、後に残らずスッと消えていく印象。スッキリしていてとても飲みやすい!
 


カントリーマアムが2つも付いてきた!やさしい!

当喫茶のマスター田中耕二(たなか・こうじ)さんいわく、このブレンドは、お兄様が八ヶ岳高原でたまたま仕入れてくれたもの。これをきっかけに様々な種類のコーヒー豆を試飲し、最終的にこの「さくらブレンド」にたどり着いた。もともとは仕入れ元のお店で、癖が少なく、代わりに香りや甘味が強く日本人にも飲みやすいようにブレンドされたとのことで「さくらブレンド」としたそうだ。しかし、このネーミングは、店が鉄道テーマであるため、寝台特急や新幹線の名称「さくら」を連想させる素敵な名前だと思った。
 
 
 
なぜ定年を前に鉄道をテーマにした喫茶店を?

 
「さくらブレンド」を飲み終わったところで、「喫茶とれいん」を開いたきっかけを田中さんにうかがった。
「開業は2018(平成29)年の7月3日で、前職は鎌倉市の職員です。退職前は大船支所で窓口業務をしていました」
なんとまだ開業して1年経っていない新しいお店だというのに、「キニナル投稿」が寄せられたことはもちろん、SNSで知った鉄道好きにも広く知られているようだ。鉄道好きだけではなく地元の常連も多いそうだが「鉄道が好きな人は、ここに来るとだいたい2時間はいます」とのこと。
 


マスターの田中耕二さん(右)。左は奥様の裕子(ひろこ)さん

 
田中さんは、2002(平成14)年に放送された「TVチャンピオン 江ノ電王決定戦(テレビ東京系列)」で優勝し、見事「江ノ電王」の座を勝ち取った方でもあるのだ!江ノ電愛、そして地元愛にあふれているのはもちろん、「自分の好きなものを展示して、鉄道ファンや地元の方々に親しんでもらいたい」という夢を実現するために、このお店を開いたという。小学校の卒業文集にも
「自分の店を持ちたい」書いていたというから、幼い頃からの夢を叶えた人でもある。
 
ところが田中さん、実は公務員の定年退職になる2年前、58歳の時に退職したとのこと。あと2年待てば定年を迎えられたというのに、なぜなのだろう?
 
「もちろんこの店をやりたいっていうのも理由の一つとしてあった。じゃあ60歳になって、この店を開けるのかというと・・・たぶんやれないと思ったから。自分の周りには60っていう声ひとつ聞いただけで、それまで新しいことをやろうと思っていたけど、もうやらなくていいや、っていう人が多くてね。それならば少し余力があるうちに辞めて、新たにお店をやってみようと思いました」
とても優しく丁寧にお話をしてくれる田中さんだが、言葉の節々に熱い思いを感じられる。
 
そんな田中さんは、ずっとこの地域に住んでいて地元の江ノ電が大好きだという。
どの車両がお好みか聞いてみると、「300形」と「1200形」らしい。まず300形は、今は江ノ電最古参の車両になっているが、最盛期はどれも姿形が微妙に異なっていたそうだ。しかもそれら300形のモーターの音を聞けば、田中さんはどの編成なのか見なくても分かるとのこと!300形が数多く活躍していた当時の姿をほぼ見た覚えがないわたしには真似できないスゴ技だ。
 


最古参の300形。最盛期は全部で6編成あり、どれも微妙に姿が異なっていた

 
一方1200形は、1983年から現在も活躍中。昔ながらの非常に重い低音を唸らせる走りと、最近は行き先をLEDで表示する車両が多い中で、方向幕で行き先表示する数少ない車両とのことだ。
普段何気なく乗っていたらなかなか気づかない違いだが、こんなに細かなポイントも「江ノ電王」はしっかり押さえていた。
 


1200形は、2019年1月現在も方向幕が残っている貴重な1本

 
さすがTVチャンピオン「江ノ電王」!鉄道話は尽きない。つい持ってきた湘南モノレールの行き先表示板を引っ張り出しさらなる鉄道話に浸ったが、あまりに楽しかったので、わたしはこれからはプライベートで通うことにする!
 


鉄道アイテムがあるとさらに鉄道話が盛り上がる!

 


江ノ電王をうならせたライター持参の湘南深沢行き表示。意外とレアなのだ!

 
ここまできたら、もう一つの「江ノ電好き」のためにある店にも立ち寄らねば・・・。