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横浜・鶴見の幻の巨大池「寺谷大池」の実像に迫る!

横浜・鶴見の幻の巨大池「寺谷大池」の実像に迫る!

ココがキニナル!

横浜鶴見区に「寺谷の大池」という18000平方メートルもある池があったそうですが、どこにあったのか分かりません。どこにあったのでしょうか。当時の様子も知りたいです(ねこぼくさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

かつて三ツ池に次ぐ大きさを誇った寺谷大池は、今では住宅地に変容していた。名残りを今に伝えるのは睡蓮と小さな祠(ほこら)が美しい「弁天池」のみだが、当時の様子を知る貴重な資料も残されていた。

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ライター:結城靖博

以前綱島温泉を調査した過去記事でも触れたが、鶴見川はかつて大洪水を頻繁に引き起こす暴れ川だった。それは、鶴見川がうねうねと蛇行していることにも関係しているようだ。
 


まさにヘビのように蛇行する鶴見川 © OpenStreetMap contributors

 
特に現在の鶴見駅周辺では、まるで駅を包み込むかのように大きくカーブしている。この巾着状の地形の近くに、「ねこぼく」さんがキニナル場所がある。
 

寺谷大池の名残り「弁天池」の場所

 
昔そこには大きな灌漑(かんがい)用の溜池があったという。だが今は、その痕跡を伝えるものとして「弁天池」が残されているだけだ。まずは今に残る池を確かめるべく、寺谷(てらや)へと足を運ぶとしよう。
 
 
住宅地の中に唐突に出現する弁天池
 
弁天池に行くには、JR鶴見駅西口から臨港バス・菊名駅前行きに乗って3つめのバス停「亀甲山」(かめのこやま)で降りる。乗れば5分とかからない距離だ。
 


鶴見獅子ヶ谷通り(つるみししがやどおり)沿いの亀甲山バス停。路線数と本数がすごい

 


バス停そばの亀甲山交差点から北側の住宅地の路地へ入っていくと

 


やがて大きな木の右手奥になにやら朱色の橋らしきものが見えてきた

 
そしてさらに近づくと・・・
 


ジャン! あった。まさしく池だ、そして小さな太鼓橋と赤い祠

 
寄って撮るとどうしても広角になってしまうので案外大きな池のようにも見えるが、実際は下の写真のような感じ。
 


民家にぐるり囲まれて、ぽつねんと池がある

 
それにしてもこの木はデカい。撮影中通りがかった近所のおじいさんに聞いてみると、桜だという。やった!また1本、知られざる一本桜の名所を発見してしまった。おじいさん曰く、花見の季節には見事な花が咲くという。
 
それはともかくとして、弁天池の様子をもっと見てみよう。
 


池の中央の弁天島に鎮座する「寺谷弁天」を正面からとらえる

 


橋を渡って祠にグイッと迫る

 
「寺谷弁天」の祠は扉に閉ざされていた。
 


扉の隙間から撮ると、中はこんな感じ

 
きれいに整えられている。小さな祠ではあるが、地域の人たちに大切に守られている、そんな印象を持った。
さらに池の周辺を撮影する。
 


祠の裏にはすべり台とジャングルジムと鉄棒、それにベンチもあった

 
一応、ちょっとだけ公園っぽくなっているようだ。
 


池のハスの密生度がすごい

 
まるで、超ミニな上野の不忍池(しのばずのいけ)みたいだ。そのハスの葉の群生をよ~く観察すると・・・
 


一輪だけ花が咲いていた

 
事前に調べた資料によると、この池にはカメやカモもいるという。だが、カメの姿はどうしても見つからなかった。
 


そのかわり、すばらし~い光景に遭遇。橋の真下の岩の上に注目!

 


なんということでしょう。カルガモの親子が日陰で涼をとっていた!

 
取材したのは8月16日の昼下がり。台風10号が列島を通過して、気象庁が「命の危険がある」と警告を発していた。カルガモの親子もさすがにこの日ばかりは、熱された水面よりも日陰のほうがいいらしい。