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1月15日にパシフィコで催された脱原発世界会議の様子は?

ココがキニナル!

今月14日(土)に開催される「脱原発世界会議」のことについて、気になります。横浜市民&神奈川県民の多くの方々の参加を望みます。(jiyuezhnjiさん,まこPさん,秋沙さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

14日に続き、会場には多くの来場客が訪れ、原発の在り方を改めて考えさせられる内容だった。

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ライター:松崎 辰彦

入場者数5000人を数えた「脱原発世界会議」第1日目。2日目の今日も、多くの人が集まる大変な盛況となった。
原発問題はもう政治家にまかせてはおけない、国民一人ひとりが考えなければならない重大課題だ──多くの日本人がこのことにすでに気づいてしまった。

「日本だけが原発を廃止してもダメなんです」
昨日取材した『原発体制を問うキリスト者ネットワーク』の大久保徹夫さんはいった。
 


大久保徹夫さん。プロテスタント信者である


「日本が原発を廃止したら、これ幸いと韓国が世界に原発を売りに出しますよ。それにこの地図を見て下さい──アジア全体で、中国に原子力発電所の『計画中』の表示が異様に多いでしょう? 
 


東アジア原発地図。中国に「計画中」が異様に多い


こんなところで原発事故がおきたら、風に乗って黄砂のように日本が放射能を浴びるんです。原発問題は、世界の問題なんです」
……なんとも皮肉な “グローバリズム”だが、これはウソでも冗談でもないのっぴきならぬ事実なのである。

「聖書によれば、人間は地上の動植物を管理する責任を持っています。その人間が放射能で地上を汚すなんて許されないんです」
『原発体制を問うキリスト者ネットワーク』にはカトリックやプロテスタント、聖公会など、あらゆるキリスト教宗派が超党派で結集しているとのこと。彼らにとって原発とは共通の敵なのであろう。

そして──今日は最近話題の「あの人」がくる。原発に真っ向から「ノー」を主張し、仕事を失いつつも、闘うあの男がくる。
今日の来場者の多くは、あの人物のさわやかな笑顔が目的だったことだろう。



オーストラリアの原発事情



日本人はオーストラリアのイメージは、カンガルーやコアラに象徴されるような自然豊かな国という印象だろうが、実はウラニウムの輸出国という一面があることを忘れてはならない。

そんなオーストラリアからきた「西オーストラリア非核連合」の人々の講演は、核への危機感や不安感は人類共通のものなのであるということを印象づけた。
 


オーストラリアの状況を説明する


「オーストラリアで採掘されたウランが日本で使われ、今回の事故を引き起しました。このことに関して、私は恥ずかしく思います」
メンバーの一人がいう。スライドを使い、いくつもの角度からオーストラリアの原発問題を解説した。
 


オーストラリアのウランは日本に輸出されている


ウラン採掘のために水や空気が汚染されている実態が明かされる。メンバーの一人は先住民族アボリジニだが、そうした彼らも国家のウラン事業に苦しめられてきたという。

また思わず聞き耳を立てたのは、昨日も紹介した女医の話。彼女によると、「1年に20ミリシーベルトの放射線を5年間浴び続けると、子どもの場合は30人に1人が、ガンのリスクを高めます」
 


女性医師の話は深刻だった


この数値を福島にあてはめると、現地で検出される放射線の量は子どもたちにとって危険な水準であるという。

「オーストラリアでは核に反対する運動には、人種も何もないんです」
多くの人が一致してウラン事業に反対しているオーストラリア。今後、日本のよきアドバイザーになるかもしれない。




今ここで変わらなければ…



アーティストによるライブパフォーマンスも、見応えがあった。

音楽評論家の湯川れい子さんと東京女声合唱団が30分ばかりの時間で歌を披露する。
「桜ラララ咲いたね」と「きずな」の2曲である。

「私は音楽の世界から水や空気など、環境問題に大きな危惧を抱き、原発の問題と出会いました。仮に事故が起きなくても水を汚す、空気を汚す。もともとこの日本には原発は合わないのではないかと思い続けてきました。せっかくこのチャンスがあるんです。なんとかここでくい止めて、みんなの力で方向転換をしなければ日本は救われないと思います」

歌を歌うと人は細胞のレベルから元気になります、と湯川さん。
いまほど芸術の力が求められているときは、ないかもしれない。

 


湯川れい子さんと東京女声合唱団