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「横浜詩人会」って一体どんな活動をしている?

ココがキニナル!

神奈川新聞で「横浜詩人会」という会の名前を見かけたんですが、一体どんな組織なんでしょうか?(はまんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜詩人会は1958年にできた詩人たちの親睦団体。朗読会や詩画展、勉強会など、さまざまな活動をおこなっている!

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ライター:松崎 辰彦

毎週日曜日、神奈川新聞に「旅人のうた」という欄で、短い詩が掲載されている。
そして作者の欄には“横浜詩人会会員”という一文が付されている。
 


2012年1月8日神奈川新聞より(写真協力 神奈川新聞)


横浜詩人会──もうこの名称そのものが“詩”だ。

「詩人会」だけでも浮世離れしているのに“横浜”の冠がさらにまぶしい。
横浜詩人会の実態をつかむべく、さっそく取材を開始した。
 


横浜は詩情あふれる街である


「詩人会の総会でも『横浜在住でない会員が増えたので“神奈川詩人会”にしたらどうか』という意見があるんですが、“横浜”の名称のほうがモダンなので、この名前を残しています」

説明するのは横浜詩人会会長の細野豊さん。
詩人として活躍するかたわら、豊富な海外生活の経験と語学力を生かし、ラテンアメリカの詩の翻訳・紹介という分野でも優れた業績を持った人物である。
 


細野豊さん。横浜詩人会会長。著書に『花狩人』他


「現在の横浜詩人会は神奈川県居住の詩人であることが入会条件です。しかし会員には、かつては神奈川県に住んでいたけれど、引っ越して他県に移ったという人もいます」

将来的には、横浜を愛する詩人すべてに門戸を広げたいという細野さん。しかし誰でも無条件にというわけではない。

「書いた詩を提出していただき、こちらで審査します。審査の結果、一定水準の力のある詩人と認められれば、入会を許可しています」

詩人会の中で審査する委員会があり、作品から感じられる表現力や訴求力、そして詩に対する姿勢(生涯にわたり詩を書き続ける意志が感じられるか)などを判断するのだという。



独特の雰囲気がある横浜詩人会



詩人会、といっても一般人にはなじみがない。しかし細野さんによると、日本のどの県にも詩人会があるとのこと。

「横浜詩人会は、そうした詩人会の中でも、特にハイカラで、独特の雰囲気があるといわれますね」

こう言葉を添えるのは会員の禿(かむろ)慶子さん。
 


禿慶子さん。横浜詩人会会員。著書に『夕暮れは急速に』他


横浜詩人会ができたのは終戦後少し経った1958年。

モダニズムの第一人者として知られる詩人・近藤東が中心となり、親睦かたがた詩の話をしようではないかと、何人かの詩人が集まったのがきっかけである。当時、戦争で一度壊された文化の再興を求める機運が高まっていたことも、背景にあったという。
 


禿慶子さんの詩「はなあかり」(『未来への航跡』〈横浜詩人会〉より)


当初は少数だった会員も徐々に増え、全国的に名の知られた詩人が会長に就任するなど、詩の世界でも注目されるようになったとのこと。

「横浜は日本における世界の窓であり、世界の風に晒されているという特徴があります。東京を中心に活躍する詩人が住みやすいということもいえますね。横浜詩人会ができる以前にも、かなりの数の詩人が横浜近辺に住んでいました」

横浜という地域を超えて光彩を放つ横浜詩人会。こうなるとその内実が気になる。
具体的にどのような活動をおこなっているのだろう。