「横浜市歌」がカラオケに入っていない！？

横浜市民の約43%、横浜育ちの約86%が歌える「横浜市歌」（「横浜市歌が歌える市民ってどれくらいいる？」より）。
横浜市民にとって愛着のある歌なのに、カラオケに入っていないというのは非常に残念。

では横浜市民は、カラオケに「横浜市歌」が入っていないことをどう思っているのだろうか。市民の憩いの場、横浜公園で聞いてみた。

幼い頃から横浜で育ち、市歌を歌ってきたという20～80代の市民の皆さん10名ほどにお聞きした結果、みなさん一様に「カラオケで歌おうと思ったことはない」と、少し寂しいお答え。
　

和田さん（後列中央）もカラオケで探したことはないとのこと

しかし、小学生のお子さんといらっしゃった和田さんは「もし入っていたら同窓会などで盛り上がって歌うかもしれないし、子どもも知っているので一緒に歌うと思う」と話してくれた。


なぜ配信されていないのか？

カラオケに入っていれば盛り上がり、メロディーが流れれば口ずさむであろう「横浜市歌」。なぜ配信されていないのだろうか。

キニナル投稿にもある権利の問題についても確認した。横浜市教育委員会生涯学習文化財課に訪ねてみると、現時点で作詞者（森鴎外）、作曲者（南能衛）ともに死後50年が経過しており、著作権はすでに切れているとのこと。
よって「権利関係の問題」から配信ができないということはなく、話さえあれば配信は問題ないとのことだ。
　

どこのカラオケにも入っていない横浜市歌

現在業務用通信カラオケを扱う会社は、DAMシリーズを扱う第一興商とJOY SOUNDシリーズ・UGAシリーズを扱うエクシングの2社。
念のため、それぞれに「横浜市歌」の配信について確認してみたが、どちらも配信していなかった。

配信は無理なのか…

まず第一興商に問い合わせてみると、宣伝部の関森さんが対応してくれた。

―なぜ「横浜市歌」は配信されていないのですか。
「『編成会議』で上がっていないからですね。『みなさんに歌われる曲』という基準で会議にかけ、配信する曲を決めています。有名な歌手の新譜やCMに使われている曲を中心に、流行っている曲が会議にかけられます」

―こういった「キニナル」が出てきていることからも、「横浜市歌」配信の需要はあると思いますが…。
「新しく配信する曲は1ヶ月に900曲と限られています。1つの地域の曲を入れると、他の地域も入れなくてはならなくなってしまいますよね。あくまで『みなさんに歌われる曲』という基準になるので、大きな盛り上がりを見せているわけではないという現状では難しいですね」


エクシングに望みをかけて問い合わせてみると、広報部の島村さんが対応してくれた。

―「横浜市歌」配信の可能性はありますか。
「配信を決める曲には3つあります。1つめは新曲を中心に、編成担当が決めるもの。2つめはWEBサイト上『リアルタイムリクエスト』での一般利用者からの投票で、上位200位に入ったもの。3つめは約30万円をお支払いいただいて、配信する有償入曲。2つめの『リアルタイムリクエスト』は可能性があるのではないでしょうか」
　

JOYSOUNDの『リアルタイムリクエスト』ページ

『リアルタイムリクエスト』のページを確認すると、「横浜市歌」にもすでに300票以上の投票が！　先月の投票結果から配信が決定した曲を見ると、投票数は2万～3万票程度。はまれぽ読者の総力を挙げれば、配信が実現する日も遠くない！？

投票には『うたスキ』への会員登録とJOYSOUNDポイントが必要になるが、「横浜市歌」配信に向け、リアルタイムリクエストに投票してみてはいかがだろう。

取材を終えて

現時点ではカラオケで配信されておらず、今後の配信の可能性も高いとは言えない「横浜市歌」。
しかし、第一興商では、『今後「横浜市歌」を有名人が歌ったり、CMで使われたりして流行れば、可能性はある』という話もあった。リアルタイムリクエストへの地道な投票と合わせ、その小さな可能性に望みをかけたい。

「横浜市歌」が配信された日には、世代を超えてみんなで歌えるカラオケでの一曲になるだろう。


― 終わり ―