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放射性物質が検出された牛肉、横浜の学校給食などへの影響は?

ココがキニナル!

規制値を超える放射性セシウムが検出された福島産牛肉が横浜市内で流通したとのニュースがありましたが、学校給食などへの影響はありますか?

はまれぽ調査結果!

横浜市内の学校給食には今回の牛肉は使用されていない。また、給食に牛肉は当面使わないという対応だ。

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ライター:ワカバヤシヒロアキ

7月8日、福島県南相馬市の農家が出荷した肉牛11頭から放射性セシウムが検出された。

同じ農家から出荷されていた肉牛6頭は既に市場に出回っており、うち2頭の牛肉からは食品衛生法の暫定規制値(1kg当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表されている。

※放射性セシウムとは
体内に取り込まれると染色体や遺伝子の突然変異を起こすことがある。半減期が30年と長いが、一般的に今回の検出量で人体への影響が出ることは考え難いとされる。

 


学校給食は大丈夫か?
(Photo by (c)
Tomo.Yun )


さらに7月11日、この牛肉は横浜市内にも流通しているとの発表もあった。

市内の食肉販売店が63.6kgを購入し、一般の消費者には52.2kgを販売したとのことだ。
横浜市は「既に出回ったものについては、販売先がわからず、回収できない」と見解している。

この件について、我々は直接、横浜市の食品衛生課に電話取材を試みた。



横浜市食品衛生課の対応は?



対応してくれたのは横浜市健康福祉局食品衛生課。
一部報道発表と重複する部分もあるが今回の経緯から質問してみた。

―出荷時の検査体制はどうなっていた?
「計画的避難区域および、緊急時避難準備区域については、出荷時に全頭表面検査をした上で出荷することになっています」

―では、なぜ今回は出荷されてしまった?
「震災後に屋外の保管された餌は使用しないことになっていたが実際には守られていなかったなど、事実とは異なる申告があったため検査をすり抜ける形になっていたと聞いています」
 


横浜市健康福祉局HP。今回の件はまだ発表されていないようだ


―出荷後の検査で発覚した経緯は?
「東京都が11頭検査したものは、出荷時ではなく屠畜*(とちく)直後の検査結果です。なので、これに関しては市場に流通しておりません。今出回っている牛肉は、それ以前のものであり、且つサンプリング調査での検査であったためです」

※屠畜
主として食用にするため、家畜を殺すこと。


―横浜市が把握したのは、どの時点?
「静岡市の検査で判明しました」

―横浜では検査していなかったのか?
「同様の肉が流通しているということで、自治体間で連携をとりました。静岡が検査をするということで、その検査結果を採択するという形をとっています」

―学校給食などに混入されている可能性はない?
「学校側がどのような経路で牛肉を手に入れたかわからないので何とも言えません。それぞれの保健所などの検査に委ねられる部分かと思います」

人体への影響を尋ねると「今回流通した牛肉を接種しても、被曝(ひばく)量に達することはないと考えられます。この基準値は、毎日継続して同じレベルの放射線量を持つ牛肉を接種し続けた場合の危険性を謳ったものです」という回答であった。

ここまでの見解は、報道発表されているものと同一だ。
しかし、消費者として一番気になるのは、どこにどれだけの量が流れているかということ。

―実際、流通している業者はどこか?
「公表した結果得られる効果が大きい場合には公表するが、今回に関してはそれに値しないということで具体的な名前は公表できません」

―業者の不利益を生んでしまうからという解釈か?
「はい。そういった部分もあろうかと思います」

確かに、流通業者への過度な不信感を抱かせてしまう可能性もあるので、業者の名前を公表できないのは理解できる。
ただ、やはり当面心配になってくるのは学校給食に使用されているかどうかだ。



学校給食の牛肉は?


 
続いて横浜市保健所に問い合わせると、給食を管理しているのは横浜市教育委員会学校教育課とのこと。
電話すると以下のように答えてくれた。
 

Macintosh HD:Users:wakabayashihiroaki:Documents:はまれぽ:スクリーンショット(2011-07-12 17.53.49).png
こちらもHP上に発表はない


―横浜市の学校給食に、問題となった牛肉は混入しているのか?
「今回の報道にある牛肉は、学校給食に使用しておりません」

―横浜市としての対応は?
「当面、流通経路などが整理されるまでは、給食に牛肉自体を使用しません」

ということで、学校給食への影響はいまのところほとんど無いものだと考えられる。
ただ、消費者の中には、「氷山の一角なのでは?」と疑念を抱いてしまう方も必ずいるだろう。小さい子を持つ親なら尚更だ。

そうした風評被害を食い止めるためには、まず適正で信頼のおける検査スキームを築くことが必要だと思う。今回の件によって、農林水産省は、肉牛は体表だけでなく、出荷後の体内汚染についても全頭検査を検討すると発表している。

産地にとっても、消費者にとっても納得のいく検査方法を行ってもらいたい。


― 終わり ―
 

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  • 現在の横浜市の教育委員会の発表では、給食で汚染牛がつかわれたのは181校 多い処で5回以上も献立にあがっています。これらは、随時更新のため、今後増える事が予想されます。給食のどこが安全だったのですか?風評被害でなく、年端もいかない児童たちが放射能汚染の食材を食べさせられ内部被ばくさせられたのです。 安全神話にかこつけて、なんら対策を講じてこなかった、横浜市の無能さに呆れるばかりです。マスコミの方の、偏光報道にもうんざりです。

  • 興味深く拝見しました。知りたい情報をありがとうございます。一つ質問なのですが、「今回の牛肉」は給食に使用されなかったけれど、同じ農家から以前に出荷されたものは使用したということでしょうか?  私は子供に今、汚染の可能性のある食材を食べさせるのが怖くてたまりませんが、「問題ない」と皆さん(行政、報道、政治家など)おっしゃるのであれば、その皆さん、ご家族で毎日該当地域の食材を買い取り消費していただき、これだけ食べたと公表されたら、風評被害の軽減に役立つのでは?安全なのだから、問題ないはずでしょう?(我が家はもう給食やら、お買い物でも報道や発表を信じて該当地域の食材使用してきましたので、今後は基本的に(選べるときにはですが)口にしないつもりです。)

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