【震災れぽ15】横浜市の被災者受け入れ施設の状況はどうなってるの?
ココがキニナル!
横浜市内で、震災により被災された方の受け入れを開始しましたが、どのような状況になっていますか?
はまれぽ調査結果!
横浜市が実施している「たきがしら会館」は、まだ人員的に余裕があります。しかし、民間の受け入れ施設は事情が違うようです。
ライター:河野 哲弥
非常に落ち着いた館内、ボランティアの申し入れや物資の援助も続々と寄せられている
取材している際にも、某Y製パンからの差し入れが届いた
取材時22日の14時30分現在、被災者の数は全部で57人。
主に福島方面の方が多く、30~40代の両親と10代の子供の組み合わせが多数を占めているようだ。
なお、最大で約300人の受け入れが可能なので、施設内にはまだ余裕がある。
意外だったのは、ボランティア希望者が100人を超えてしまったことだと斉藤氏は言う。
気持ちは大変ありがたいが、被災者の数より多い状況なので、現在磯子区を通して調整をしているそうだ。
また、物資の募集は、自立した生活ができる方を対象としているため、大々的には行っていない。
しかし実際は、近隣の方や企業から続々と寄付が寄せられている。
こちらも善意が無為に終わらないよう、事前に一報貰えると助かるとのこと。
他、浴場協同組合磯子支部より支援があり、近隣の銭湯6箇所を、大人100円、子供無料で利用できるようだ。
粛々として穏やかな館内と、その利用者
対極的な市と民間の受け入れ施設、相互に連携していくべき
被災者を受け入れている2つの施設を取材したが、状況は全く異なっていた。
民間施設「老健リハビリよこはま」では人手不足のうえ、被災者は介護が必要であることから、更に人員が欲しい状態だ。一方、市が実施している「たきがしら会館」では、介護の必要がない被災者を受け入れているにもかかわらず、ボランティアのほうが上回っている。この状況に対し、同館の斉藤氏もボランティアは足りていると言っている。
このことから考えると、被災者受け入れについての情報共有が市と民間でできていないのだろう。
このような状況なので、忙しいのもわかるが、今こそ横浜市が率先して情報を発信するべきではないか。
民間施設に人手が足りないのであれば、余剰人員を割り振るなどの配慮が必要であろう。
被災者は今を必要としており、どこが受け入れ先であろうと関係ない。
市には一刻も早い対応をお願いしたい。
なお、「老健リハビリよこはま」では、現在ボランティアを募集しているそうだ。
少しでも被災者の力になりたいと思う方は、ぜひ連絡してみてほしい。
― 終わり ―
◆老健リハビリよこはま
所在地:神奈川県横浜市旭区金が谷614-3
電話:045-369-7711
◆たきがしら会館
所在地:神奈川県横浜市磯子区滝頭3-1-68
電話:045-752-4050