安全にこだわって、食材はすべて国内産

リンゴをカットするジョセフィンさん

これらのレシピは、聖子さんが試行錯誤を続けながら、「いくつ食べても胸焼けしない、やさしい味」を目指して完成したものだという。また、「黒豚30%使用」と表記してあるが、実際は40%以上使っているらしい。
「味のバランスもあるけど、それ以上に、誇大な表現はしたくない」
聖子さんの目指す安全・安心は、食材以外の面でも、心配りされているようだ。
　

ギョーザが出来上がると、10個ずつ並べられ、冷凍される

「信頼できる人から口コミで広がるような商売が理想」とのことで、あまり広告は出していないらしい。お客さんの中には、「お歳暮でもらったらおいしくて、今度は自分で買いに来た」という人も少なくないそうだ。
実際に目の前で50個入り6箱を買っていく男性がいたが、周りの人から頼まれて、まとめ買いをしに来たところだと話していた。
　

50個入り1000円(奥)と、20個入り500円(手前)
値段は「マイルド」「ピリカラ」共通

また、飲食店などが、自分の店で出すために仕入れることも。実は、ニーズとしてはこちらの方が多く、神奈川県内の飲食店はおろか、遠くは沖縄県や五島列島からも注文が来るそうだ。具体的に、横浜近くで食べることができるお店の名前を聞いたところ、港北インターの近くにある「介一家 港北店(都筑区折本町)」などがあるそうだ。
そんな「浜っこ餃子」だが、仕込みと製造にそれぞれ1日ずつをかけ、2日で3万6000個ほど作るのだという。価格は1個あたり、20円から25円。「かなり安くないですか」と聞いたところ、「物価の安い平塚だと、このくらいの価格が限度」と聖子さん。
下味があらかじめ付いているので、「焼き上がったら、ぜひそのままで食べてみてください」とのこと。

では、そのままで食べてみます

水3、焼き7、個数に特別な理由はなし
　

スナックのようなサクサクした皮が特徴

まずは「マイルド」から。
大ぶりにカットされた野菜の歯ごたえが印象的で、肉のボリュームもガッシリある。皮はパリパリというよりもサクサクしたクリスピーな感覚で、少し塩甘の味が付き、おつまみには持ってこい。ご飯のおかずにするなら、どうしてもしょう油などが欲しくなる程度の薄味だった。水ギョーザは、焼きギョーザと比べてしまうと、多少ピントがボケる。そう感じてしまうほど焼きがおいしく、いくつでも食べられる。
一方「ピリカラ」は、思っていたほど辛くはない。黙っていたら区別がつかない人もいるのではないだろうか。

飲食店のプロもお墨付きの「浜っこ餃子」、聖子さんが目指す安心・安全がギッシリ詰まったその味は、地方発送もしてくれるという。20個入りならわずか500円、一度試せば病みつきになりそうだ。

最後に余談ではあるが、平塚競輪場の中に、この「浜っこ餃子」を独自にアレンジして提供している店があることをご存じだろうか。「たらこのせ餃子」、「とろ～りチーズ&コーン」、「餃子丼」、「サラダde 餃子」ほか10種類以上のユニークなメニューを誇る。
聖子さんによれば、場内にお店があることは聞いていたが、メニューまでは知らなかったそうだ。
　

平塚競輪場内売店の、「餃子丼」の様子

もし平塚に来るようなことがあれば、こちらもトライしてみてはいかがだろうか。


―終わり―


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