「オシャレなガーデンカフェ」が中庭にある金沢区の高校に突撃!
ココがキニナル!
金沢区の県立釜利谷高校の中庭に、お洒落なガーデンカフェができたんです!デザインは在校生のお父さんとか。このカフェが経緯がキニナル(浜のふうせんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
釜利谷高校にあるお洒落なガーデンカフェは2013年、学校の創立30周年を記念してPTAが協力し制作。生徒の憩いのスペースとして活用されている
ライター:コハル
生徒に居心地のいい空間を
以前からこの学校の環境委員を務めていた和田さん。自身がガーデンデザイナーという職業に就いていることもあって、ずっと中庭の様子がキニナっていたのだという。
せっかくなのでカフェでお話を聞かせていただくことに
「この中庭は学校の印象を大きく左右する場所なので、せっかくならもっと魅力的な空間にできないかと思っていました。そんなときに、ちょうど学校が創立30周年記念を祝して何か新しいことができないか模索しているということだったので、このタイミングで提案してみることにしたのです」と和田さん。
和田さんの提案したガーデンカフェのポイントは「木の温もりを感じさせる居心地の良い場所を作ること」「できるだけたくさんの生徒が座れるように設計すること」、そして「手入れの簡単さ」も重視したという。
「せっかく美しい庭を作っても、手入れが行き届かずに劣化してしまっては台無しですから」と和田さん。
土だったところをタイル敷きにしたのも、雑草処理などの手間をはぶくため
確かにこの植物なんかも、丈夫で手入れが楽そうです
施工前の写真。こういった土の花壇は手入れが大変なのだ
2012(平成24)年3月ごろから「中庭をなんとかしたい」と考えるようになった和田さん。同年4月に佐久間校長にガーデンカフェ設置を提案し、協議の結果、5月に企画実行が決定。そこから企画詳細の考案、予算作成、そして設計がスタートした。
今回の総予算は約300万円で、主にPTA積み立て金からまかなったという。しかしこれだけのスペースを改装するのなら、もう少しお金がかかりそうなものだが・・・。
「今回はガーデンデザイナーとして私が高校からこの案件を受注したという形になりますので、保護者としてボランティアで取り組んだというわけではありません。しかし、できるだけ費用を抑えるために、私自らがかなり動き回りました」と和田さん。
低予算で良いものを作るために、尽力したという
例えば、今使用している赤いパラソルは、安易に安価なものを使用してはすぐに故障や損傷が生じるため、多少値段がはっても質の良いものを手配したいと考えたという。
その分、下に敷くタイルの価格を抑えるために和田さんのネットワークを活用。
「安くて良いタイルがあるけれど、港まで取りに来ることが条件」という情報を入手すると、自ら港までタイルを取りに走った。和田さんが積極的にPTAに協力を呼びかけたおかげで、自宅にある植物を寄付してくれた人もいたそうだ。
完成後の手入れも環境委員メンバーがボランティアで行っている
2012(平成24)年5月からスタートした工事は、約1年2ヶ月後の2013(平成25)年7月に終了し、和田さんたちの思い描いた通りのガーデンカフェが見事完成した。
カフェといっても飲食物の提供をしているわけではなく、校内の別スペースでパンやお弁当の販売を行っており、そこで購入した食べ物を持ってくることができるそうだ。
「いろいろ大変なこともありましたが、作っている途中に生徒たちが『おじさんガンバレー!』と声をかけてくれることもあって。おかげで楽しくやらせていただけました」と、和田さんも満足そう。
実際にカフェを利用する生徒たちの声は?
次は実際にガーデンカフェを使用している生徒たちの声を聞くことに。
「絶対にお兄さんと呼ばせます」という松山氏の試みや、いかに。
コメントしてくれたのは写真右から、ちはるさん、ゆづきくん、れんくん、まみさん。ちはるさんは、なんと生徒会長だそうです。
青春の一コマ
―このカフェスペースができて、学校生活がどんな風に変わりましたか?
ちはるさん「みんなの集う場所ができて、学校がにぎやかになったと思います。私は放課後に友達とここで待ち合わせをしたり、休み時間にみんなで集まるときによく利用しています」
まみさん「暖かい日は外で気持ちよくお弁当が食べられてうれしいです」
ゆづきくん、れんくんのメンズチームも「このカフェがあったほうが全然快適です!」とうれしそう。
佐久間校長いわく「他高の生徒にこのカフェを自慢している生徒も多いようです。入学希望者の方に学校を案内しているときも、みなさんこのカフェを見て感動されますよ」とのこと。
ちなみに釜利谷高校は生徒同士の活発なコミュニケーションを大切にしているため、校内にはこのカフェスペース以外にもさまざまな集いの広場があるのだ。
みんなで語り合ったり学習する「ことばの広場」
食事をする「食の広場」
ここでスナックを買って、カフェスペースで食べる生徒もいるらしい
いまどきの県立高校は、思っている以上に良い設備が充実しているものだ。自分が生徒のころに気づくことはなかったが、学校やPTAは生徒の学習環境向上のために、いろいろな努力をしてくれているのだ・・・。
そんな感動を覚えつつ、釜利谷高校を後にする中原と、結局お兄さんともおじさんとも呼ばれなかった松山氏だった。
取材を終えて
「創立30周年を記念して何か新しいことをしたい」という学校の思いと「中庭をもっと魅力的な空間にしたい」というガーデンデザイナーの和田さん。
彼らの思いが重なって実現したガーデンカフェは、生徒たちの学校生活に新しい風を吹き込んでくれたようです。
ガーデンカフェの影響かは不明ですが、完成後の釜利谷高校の受験者数は増加傾向にあるとか。
こんな素敵なカフェのある高校が、神奈川県内にもっと増えてくれたらうれしいですね!
―終わり―
取材協力
草ガーデンデザイン(和田省悟)
ペテン師さん
2015年05月05日 23時05分
生徒たち自身で これを計画・設計・施工したなら すばらしいのだが・・・ 工業高校ならできるかなぁ!?
浜のふうせんさん
2015年01月06日 21時50分
多感な高校時代、教室を出て自然の風に吹かれたいときってありますよね。物思いにふけったり、友達に悩みを打ち明けたり。。。長く思い出に残るシーンになります。子どもたちに心地よい時間を過ごしてほしいという、先生方や保護者の思いがよくわかりました。こんな素敵な場所のある学校、きっと人気が上がると思います! 自然の風を感じられるお庭のある学校、どんどん増えてほしいです。良い記事をありがとうございました。