本牧神社、寄付金横領事件の状況は?
ココがキニナル!
「お馬流し」で集められた寄付金を本牧神社の宮司が横領したそうですが、詳細を教えてください。
はまれぽ調査結果!
現在告訴中で罪は確定していませんが、社費で指輪などを買った証拠が明らかになっています。
ライター:河野 哲弥
他にも続々と判明した着服の事実
告訴状や出納を記した書類の数々が開示された
中には指輪の保証書もあった
口座の出納を追っていくと、残額のうち約2,130万円は、例の指輪などの購入をはじめとする物販や、本牧裕司本人の保険、証券会社への資金運用などに使われていたことが判明した。残りの約1,100万円は行方が知れず、本人が着服したのではないかと疑われている。
更に驚くべきは、本牧裕司の奥さんは2年前に亡くなっており、その保険金の受け取りには社費の本口座を指定していたそうだ。そして振り込まれた約1億円は、神社の口座から本人の口座へ移されていたことなども判明した。
違法性からいえば問題のないことなのかもしれないが、公私の別を明確にしていなかった杜撰な管理と言わざるを得ない事態だ。一体、資金の管理はどのように行われていたのだろうか。
「宮司」という身分は、絶対権力者として保護されていた
本人が住む、神社左脇の「斉館」
神職の鶴岡さんによれば、「宮司」という身分は、一般の企業の会長や社長に比肩できない程の絶対権力があるのだという。もちろん社費の出納も本牧氏に一任されていた。また、体調が悪かったことから滞りがちだった神社の年間行事について、関係者らが遂行するよう注意をうながしても聞き入れようとはせず、ある種独裁者のような言動を繰り返していたようである。
更に神社本庁の定める「神社法」により、禁固刑が確定されない限り解雇などはできないそうである。このため、現在告訴中であるにも関わらず、現在本牧裕司氏は「宮司」に留まっている。
本牧神社としては、新しい「宮司」を勝手に任命するわけにもいかず、以前から各種行事などに積極的に取り組んでいた佐藤健一さんを「代表」という仮の立場に推し、心機一転を図っているところだ。ところが、これを快く思わなかった本牧氏は佐藤さんに対し、「宮司」という身分を利用して解雇を発令する内容証明を送付したそうだ。
驚くべきは、当の本人は「こうした(資金や立場を利用する)事は、どこの神社でも行われている当たり前の話だ」と語っていること。本来「神社法」は、伝統や行事の円満な遂行の為に定められたものなのだが、こうした事件を目の当たりにすると、少なからず過保護の面があるのではないかと鶴岡さんは言う。
今後はマイナスからのスタートだという本牧神社
かつて就航していた祭礼船の様子
このような茅で作られた「馬」を流す行事
今年の「お馬(んま)流し」は差し迫った事情もあり、滞りなく行われるという。しかし、来年以降の実施については、その目処が立っていないのが現状である。今後は佐藤健一さんを代表として、新たに寄付された資金は別口座で管理し、出納に透明性を持たせるという。
今回取材を通して感じたのは、本牧裕司氏の罪の意識のなさである。通帳に堂々と証拠になるメモを残していたり、他の神社でもやっていることだなどと嘯いたり…。本人にとって社費は、自分の財布も同然の感覚があったのだろう。尚、氏は今でも罪状認否を続けている。
今後事件の真相が明らかになれば、氏子たちは今まで以上に慎重な行動に出ざるを得ないだろう。仮に今後「お馬(んま)流し」の行事が途絶えてしまったとしたら、ただごとでは済まされないのではないだろうか。
我々は今後、この宮司の素性を明らかにするため調査していく所存だ。
―終わり―
zooちるまさん
2014年10月13日 08時25分
うちも町費・管理費の形で寄付していたなんて!もはや『寄付』じゃなくて『集金』ですね。本人が否定しても、これだけ証拠があれば、寄付金横領は間違いないですね。奥さんが亡くなった後、190万円のサファイアの指輪を購入。誰に買ったかは知りませんが、公私混同もいいところです。
ushinさん
2013年02月27日 15時28分
「氏は今でも罪状認否を続けている。」間違ってたらゴメンよ。「罪状認否」ってのは刑訴法で、疑われた罪を認めるか否定するかっていう手続きの事だと思うんだけど。字も全く同じだけど、正しくは「罪状を否認している。」じゃないのかな?
しなのやさん
2011年12月06日 02時33分
お馬流しの祭礼船修繕に関して、2010年に神奈川県から800万円(金額に関して記憶は不確かですが)程度の助成金を受けているはず。それについての記載がありませんね。