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ココがキニナル!

最近「横浜のれん会」のHPがリニューアルされていることに気がつきました。横浜のれん会の会員はどのようにして決まっているのかキニナル!(tokuさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜のれん会は老舗の味を守り戦後横浜の復興に寄与することを目的に1952年ころ設立。会員資格は創業30年以上の老舗店であることだった。

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2015年09月17日

ライター:大和田 敏子

1872(明治5)年創業  割烹・天ぷら「天吉」

関内駅北口を出て徒歩1分ほど「天吉」の店舗が見えた!
 


老舗の店らしい趣のある佇まい
 

お邪魔します!
 

5代目店主の原茂男(はら・しげお)さんに話を伺った


「天吉」は1872(明治5)年創業。開業当時は、真金町の遊郭近くの大門前にあったという。それ以前の江戸末期から10年ほどは、屋台で営業していたのだそう。初代・原庄蔵(はら・しょうぞう)さんは川崎市武蔵小杉の出身で、そこから横浜に進出してきた。今のような天ぷらでなく、主にアナゴ、コハダなどの魚介類を揚げていたらしい。
 


昔の写真もたくさん出していただいた
 

1972(昭和47)年発行の『神奈川のれん物語』にも天吉の歴史が紹介されている
 

初代の写真も残っていた!


2代目・元吉(もときち)さんの代になると、当時、大流行のショーチャン帽をかぶってユーモアたっぷりのジェスチャーでPRにつとめた。そのうち「アレはどこのだれ!」と口コミで広がり「天吉」の名前が高まっていったようだ。
 


こちらは2代目と3代目


3代目・源蔵(げんぞう)さんの代に関東大震災に遭うが、その後再建し、伊勢佐木町4丁目で、戦前、戦中を通じ、海軍の横須賀海軍武官府指定食堂として営業したそうだ。
 


伊勢佐木町のころの店の前で。このころの外観写真がほかには残っていないそう
 

海軍指定食堂だったころ


1945(昭和20)年、横浜大空襲で全焼したが、翌年にはバラック建てで営業を始めた。
現在の場所に店を建てたのは1956(昭和31)年のこと。
 


1956(昭和31)年当時の「天吉」。周囲の風景が今とは全く違うことにも驚く!
 

3代目と4代目


今から10年前に、現在の店舗に建て替えをした。このあたりは木造建築を建てることはできないので、ほぼ全て建て替えたのだという。イメージを変えたくないので外枠だけは残したそう。
 


新築オープン日。半年ほど休業後のオープンとあって長い行列ができた


再開後しばらくは、ランチタイムが終了する午後2時半にオーダーストップしても午後4時まで営業が終わらない日が続いたそうだ。
現在の店内は、純和風というよりは、横浜らしいハイカラな和洋折衷の雰囲気。
 


赤レンガをあしらい、ペリー来航をイメージした飾り絵があるカウンター
 

テーブル席も落ち着いた雰囲気だ
 

2階も! 1階に25席、2階に50席がある


現在の「天吉」では、天ぷらだけでなく、お刺身や会席料理など数多くのメニューがあり、中でも季節ごとの旬の食材を使った料理を得意としているという。
 


旬の食材を使った、季節の天ぷら盛り合わせは人気メニュー


今回は横浜のれん会の取材でもあるので、歴史あるメニューということで創業当時からある「濱天丼」を出していただいた。こちらも人気のある丼ぶりもの!
 


濱天丼(1620円税込)。シジミのみそ汁、おしんこ付


昔は横浜の海で獲れた食材を使っていたようだが、現在は築地で仕入れているという。
紋甲イカ、シロギス、小柱と芝エビのかきあげ、シシトウが乗っている。天ぷらは、揚げた時、香ばしさと軽さが出るよう、胡麻と落花生をブレンドした油を使っているのだそう。
 


いい感じにタレがしみていて、食欲をそそられる


3代目が考案したかきあげは、天吉の名物で人気の品だそう。濱天丼に乗っているかきあげは小ぶりのものだが、大かきあげは卵1個を使ったボリューム感のあるものだそうだ。
 


いただきます!


見た目は味が濃そうだが、甘辛のタレはしつこくなく、意外とあっさりしている。素材そのものの味もしっかり感じられておいしい!

タレについて伺ってみると「タレは代々つないでいるものだが、半分を残し、半分新しいものを入れ、苦みが出ないようにしている」とのこと。味も今のニーズに合わせてあっさりした味になってきているという。
 


6代目になる茂男さんの息子、広也(ひろや)さんも、ともに営業している


「昔からのものは大切だけど、新しいものはさらに大切!」と茂男さん。
常連のお客さんも多く、中には戦前から来ている方もいるという。最高齢は101歳の方だとか。

一方で、若い人のニーズもあり、新しく見えるお客さんも多い。サザンオールスターズの原由子さんのご実家と知って、わざわざ来られるお客さんも少なくないそうだ。
サザンのメロディーが流れるモダンな雰囲気の店内。老舗店のイメージを良い意味で覆す居心地の良い空間で、おいしい天丼をいただきました。

横浜のれん会について茂男さんは「のれん会の枠を超えて、友人同士のような関係の方もいます。そうしたつながりができるのはいいですね」と話してくれた。
 
 
 
取材を終えて

戦後横浜の復興の中で、横浜のれん会は一つの大きな役割を果たしてきたのだと思う。今後はさらに、横浜らしい食文化が失われることなく、発展していくために、力を発揮し継続していってほしいと思った。

老舗の味とは、昔ながらのものを守っているものと考えがちだったが、実は、その時々のニーズに合わせて変化させていくものだと知った。そうした柔軟性があるからこそ、人々に愛され続け、老舗の店として残っていくことができるのかも知れない。
 
 
―終わり―
  
〈参考文献〉
『わたしの好きな味』(横浜のれん会)
『神奈川のれん物語 神奈川の老舗100店』田島武 著(昭和書院)

〈取材協力〉
横浜のれん会
http://yokohama-norenkai.jp/

〈店舗情報〉
太田なわのれん
住所/横浜市中区末吉町1-15
電話/045-261-0636
定休日/月曜日・第3日曜日(ただし1月・12月を除く)
営業時間/平日17:00~22:00(LO21:00)
土日祝12:00~15:00(LO14:00) 17:00~21:00(LO20:00)


米世本店
住所/横浜市中区曙町3-40
電話/045-251-1306
定休日/火曜日
営業時間/9:00~18:00

天吉
住所/横浜市中区港町2-9
電話/045-681-2220 
定休日/月曜日
営業時間/火~金11:30~14:30、17:00~21:30
土曜日11:30~21:30、日祝日11:30~20:30
  

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