激動の歴史を経た川崎の二ヶ領用水の変遷とは?
ココがキニナル!
二ヶ領用水は慶長2年に完成し、四百年以上利用されて来た歴史ある用水です。用水の歴史や、用水がどのように機能しているのかについて詳しく知りたいです。(ねこぼくさん)
はまれぽ調査結果!
二ヶ領用水は1611(慶長16)年、農業用水として作られ、生活用水、工業用水としても活用された。役目を終えた現在は、市民の憩いの場となる
ライター:ムラクシサヨコ
現在の二ヶ領用水
宿河原堰。二ヶ領用水はここから取水されている
二ヶ領用水は多摩川の上河原堰(かみがわらせき)と宿河原堰(しゅくがわらせき)から取水し、2つの川が現在のJR南武線久地駅近くで合流し、府中街道を沿うように流れ、その先で細かく枝分かれしている。
終点は「暗渠になっていて、地下のどこをどう流れているのか分からない」とのこと。現在は多摩川大橋に近い平間浄水場の横までしか残っていない。
また、橋本橋を境に上流区間が準用河川、下流区間が一級河川に指定されている。
花見を楽しむ人でにぎわう
「川崎市内で緑が減っている中、二ヶ領用水は親水公園として市民に親しまれています」と戸高さん。二ヶ領用水の水辺では、3月下旬、お花見を楽しむ人たちでいっぱいに。
川沿いのソメイヨシノは植えられてから50~60年経っていて老化を迎えているという。ソメイヨシノの寿命は50年ほど。少しずつ植え替えもしているそうだが、この満開の桜、「見るならここ数年のうち」だそうだ。
二ヶ領せせらぎ館から、桜のトンネルをくぐるように、久地駅まで歩いてみることに。取材で訪れた日(3月下旬)は満開!
宿河原堰のすぐ近く。ここが用水の起点付近
周辺には車もほとんど通らず、川の流れはゆったり。登戸駅近くにこんな静かな場所があったなんて!
どこまでいっても桜、桜
二ヶ領用水の説明パネル。分かりやすい
途中見つけた穴場スポット。目の前、至近距離を南武線が通過していく。迫力満点!
南武線ガード下
目の前を電車が通過。迫力!
ここは撮影スポットのようだ。まじって一緒に撮影
線路の真下!
道中で発見。宿河原は徒然草にもでてくるらしい。知らなかった!
のんびり歩いて30分ほどで、久地駅に到着。桜並木と川沿いに植えられた花々が楽しめる散歩道は、久地駅あたりでいったん終了。
さらに下流、中原街道付近の川沿いでも散歩が楽しめる。鹿島田駅近くで川は暗渠になるがその上が遊歩道として整備されている。
取材を終えて
現在二ヶ領用水が流れる付近は、江戸の食を支える穀倉地帯だったという。久地のナシは今も有名だが、ナシだけでなくモモの名産地でもあり、現在もモモの木の名残があるとか。
親水公園として整備されたのは約50年前。川沿いに植えられた花々を見て、ここは大事に守られているのだなと考えながら散歩を楽しんだ。今こうして花見が楽しめるのも、地域の人たちがこの用水を残そうとしてくれたおかげなんですね。
マッサンさん
2016年04月17日 11時09分
二ケ領用水の脇の桜木は、その時々の時代を見てきた"証人"でもありますね。この記事を読み、いま改めて史実を実感したくなりました。
あまえびさん
2016年04月15日 10時46分
もう一つの「二ヶ領用水」は、都内では「次大夫堀」「六郷用水」と呼ばれ、一部が丸子川として残っているようです。http://www.tamagawa-kisui.jp/ref/ref8/ref-8.html
柴犬さんさん
2016年04月15日 00時50分
自分も自転車でせせらぎ館から下って花見した!人も多くなくて、スゴくよく整備されてて、穏やかな気持ちになれる桜の名所だよね!もっと下流の二ヶ領用水の方も桜があるけど、一番良いのはやっぱりここらへんだと思う。桜の寿命が近づいてるってのは知らなかった、、。残念だね。せせらぎ館もサイクリングの休憩場所としてお世話になってます!