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港北区の「大豆戸」は、どうして「まめど」って読むの?

ココがキニナル!

港北区役所がある「大豆戸」の読み方は、なぜ「おおまめど」ではなく、「まめど」なのかが気になる!(ぱぱさんさん,Makoさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「真間処(ママド)」という読み方が転化して「マメド」になり、その後マメに「大豆」の字を充て、「大豆戸」になった説が有力と思われます。

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ライター:河野 哲弥

昔は「マメ」と言えば「大豆」だったから? (続き)
 


資料のひとつ、『横浜の町名』の旧版


藤井さんによれば、『横浜の町名』は、旧版の方が詳しく載っているケースがあるそうだ。

同書によれば、「大豆戸」はもともと「(真間処(ママド)」だったのではないかとのことだ。
ママ(真間)は「くぼ地」、ドは「処」のことで、後年これが「マメド」に転化。

このマメが「大豆」を連想させるので、「大豆戸」という表記になったらしい。

はたして本当だろうか。

そこで、似たようなケースが他にあるかどうかWebで調べてみた。
すると、港北区と同様、大豆を「マメ」と読む場所は全国に多数存在することが判明した。

その一例を北から順に並べると、

  • 青森県上北郡横浜町大豆田(マメダ)
  • 宮城県仙台市青葉区大倉字大豆沢(マメザワ)
  • 福島県南相馬市小高区神山字大豆谷(マメガイ)
  • 石川県金沢市大豆田本町(マメダホンマチ)
  • 長野県長野市大豆島(マメジマ)
  • 山梨県北杜市須玉町大豆生田(マミョウダ)
  • 千葉県東金市大豆谷(マメザク)

などとなる。(他にも多数アリ)

どうやら、「大豆」と書いて「マメ」と読むことは、あまり珍しいことではないようだ。



名前に「大」の字を付けるのは、立派に見せるため?

港北区役所には、『港北歴史地名ガイドマップ』という、古い地名が記された地図もあった。
さらに、著者がお近くに住んでいるとのことで、紹介してもらい訪ねてみることにした。

伺ったのは、「港北地名と文化の会」代表の渡辺忠治先生宅。
同会では、土地の歴史や昔の地名を知ることで、自分の住む場所の理解を深め、地元意識を持とうという活動を行っている。

例えば、現小机町の近くはかつてドロ沼であり、「池土腐(ちどふ)」と呼ばれていたとのこと。
こうした旧地名などから推測される液状化マップを作成したところ、今回の震災で家屋などに被害が出た場所と、ほぼ一致する結果となったそうだ。

このため現在、マスコミ各社などから問い合わせが殺到しているらしい。
 


『港北歴史地名ガイドマップ』を持つ、渡辺先生


さて、問題の「大豆戸」の件を、先生に投げかけてみた。

すると、江戸時代以前の地名は、その由来が文献などに残されていることが少なく、常に複数説が存在するとのこと。だから、コレが絶対正しいとは言い切れないという前提の元で、例の「ママド」説を説明して下さった。
 


現地周辺の昔の地名(同マップより)


また、肝心の「大」の字については、その存在を立派に見せるために付けられたという説もあるそうだ。
よく知られている例を引けば、「大日本帝国」などがその典型なのだという。

おそらく検地帳などに記されるとき、既に「真間処(ママド)」ではなく「マメド」が定着していたので、誰かが「大」豆戸と記してしまったのだろうと話してくれた。




取材を終えて

上記の他県例のような大豆以外では、類似例が見つけられなかったことも考えると、やはり『横浜の町名』旧版説に一理あるのではないだろうか。「はまれぽ」の結論としては、「真間処(ママド)」という読み方が転化して「マメド」になり、その後「大豆」の字を充て、「大豆戸」になった説が有力かと思う。

ただ、先生の説を一部借用するなら、「豆戸」と書くよりも「大豆戸」の方が見栄えがいい程度の意識も、もしかしたらあったのかもしれない。

ともあれ「地名」の謎は、発祥が古ければ古いほど、なかなか正解にはたどり着けない。
どなたか情報をお持ちの方がいらっしゃったら、一報をお寄せ願いたい。



―終わり―
 

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  • 鶴見区に入ってしまいますが、横溝屋敷の土蔵に、「大豆戸の大工の何某が作った」との墨書きがあり、江戸時代後期の年代が書かれています。それから真間の地名は千葉君市川市の市川真間があります。やはり湿地帯でした。風土記に出てくる「真間の手児奈」は、悲劇の少女として有名です。

  • この課題取り上げようと思ったら、やっぱり聞いている人いらしたんですね。私は、しばらくはおおまめどと呼んでいて、あるとき、「おお」はいらないと知り、ほどなくして、大豆をまめと読んだという結論に達したと思います。でも、何の疑問も持たない人も多くいらっしゃるんですね。全国の例など調べてくださって、素晴らしいと思いました。

  • 「ダイズ」(大豆)のことを戦前くらいまでは普通はマメと言ったのです。小豆はアズキです。ですから、マメやマミという音に大して昔の日本人は「大豆」という漢字をあてたのです。ロシア大使館があある狸穴(マミアナ)なども、狸の穴でなく、へこんだ地形を現す地名と言われています。狸の穴など地名には普通ならないですから。なお小豆沢という地名がありますが、アズあ崖だと言われていますから、アズキとは関係がありません。

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