新子安駅近くにある「だいたい100円」と垂れ幕を掲げるお店ってどんな店?
ココがキニナル!
京浜東北線を乗っていると新子安のちょっと手前(横浜寄り)にほとんど100円と書いた垂れ幕が見えます。いったい何屋さんなのでしょうか? 100均でも無さそうだし(baybridgeさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
垂れ幕があるお店の正体は、物々交換ができるお店「わらしべ伊八」。商品価格は従業員の気分と客の熱意で決まるユニークなお店だった
ライター:おとも尚美
物々交換をしてみた!
では、実際に「わらしべ伊八」の物々交換を体験してみよう。もし、物々交換が成功したら、はまれぽ読者へのプレゼントにする。
まず、物々交換を行うには「わらしべ伊八」の会員になる必要がある。登録するには、登録料を支払う必要があり、現在は特別料金で1000円だが、会員数が1万人を超えると通常料金の3600円になるらしい。どちらも初回の支払いのみで年会費はかからないとのこと。
現在の会員数は3000人ほど
まずは、ライター・おともが持参した品物(私物)を査定してもらおう。
ニコンのカメラバックとストラップ。その査定額は?
「おともさん、これ0円です」と、言いづらそうに「わらしべ伊八」の鑑定士である諏訪登(すわ・のぼる)さんが答えてくれた。
1年中半袖を着るという諏訪さん
はまれぽ読者へプレゼントを考えていただけに、ガッカリ感が半端ない。どうしようか・・・と考えていると。諏訪さんが、「では、ジャンケンしましょうか」と神の一声を掛けてくれた。というのも、店舗によって異なるが「わらしべ伊八」は物々交換の際に、ジャンケンや輪投げ、卓球などのゲームを行って、勝てば金額を上げてくれるというサービスがある。今回はジャンケンに勝つと、0円を100円にしてくれるとのこと。
願ってもいないチャンスに、さっそくジャンケンを開始!
ジャン、ケン・・・
ポン! 勝ちました!!
ジャンケンに勝ち、0円と査定されたバッグとストラップが100円になった。
「わらしべ長者」ならば、ここで100円の品物と交換するに違いないが、ただ、人間とは貪欲だ。「遠慮」という言葉を脇に置いて、店頭に置かれた輪投げをみて「輪投げもやりたいです!」と、言ってみた。
おともの無茶ブリだったが、「はまれぽ読者さんのためなら」と、輪投げが成功したら店内の高額商品と交換してくれると約束してくれた。
輪っかが縄でできている輪投げ。チャンスは1投のみ
ここは頑張るしかない! いざ勝負!
フフッ。外れた。みなさんすんません
「まぁ、こんなもんでしょう」と、から笑いしていると「これなら持ってっていいよ!」と店長さんから再び神の一声が。新子安店に引き取りに来てくれることを前提にこちらを提供してくれた。
これは?
お蕎麦屋さんらが配達の際に使用している装置。名前は「パンダ出前機」という。新品で買うと7万円くらいだそうだが、「わらしべ伊八」では2万5000円で購入できるそう。
出前バイクが後ろにつけてる、あれだ!(フリー画像より)
「はまれぽ読者さんへのプレゼントとして、6月いっぱいならお待ちしますよ! 1人くらいなら欲しいっていう人いそうじゃない?」とのことなので、興味がある方は、事前に電話で問い合わせをしてほしい。
今回のような物々交換の場合、持ち出しの品物の査定が0円でも「諦めないで」と小上馬さんは話してくれた。ジャンケンやゲームだけでなく、どうしても欲しい商品がある場合は、その理由や熱意を伝えると「そんなに愛があるなら、持って行っていいですよ!」と店員さんが心を動かされるケースもあるという。
愛があれば、こんなレアなラジコン飛行機も安く手に入るかも?
こちらは、本物の飛行機のプロペラ
気分とか愛とか聞いているうちに心配になってきた。そんなやり取りで商売として成り立つのだろうか? サービスについてのデメリットを聞くと3名とも「ないです」と即答する。
「物々交換で値段のつり合いがあまりにもとれない場合は、差額をもらったり品物を足してもらったりしていますし、お客様からもクレームや不満の声は聞いたことがないです」と、小上馬さん。
「自分には必要ないけど、誰か必要な人がいるならどうぞ。その代わり、これ持っていっていい?」くらいの感覚で物々交換を行うとよいのかもしれない。
また、小上馬さんは「金銭交換したい人にはあまり向いていないお店かもしれません。提供される品物に正当な対価を得たいのであれば『ちゃんとしたお店』に持って行くことをお勧めしています」と話してくれた。
取材を終えて
『わらしべ長者』とは、取引がうまければお金持ちになれますよという物語ではなく、他人に親切にしていたらいつのまにか願いが叶ってしまいましたよという、心温まる物語だ。
垂れ幕には「あなたの不用品が、みんなのお宝品に」とあった。この言葉こそが『わらしべ長者』の原点だと言える。
「人とのつながり」を大切にしているという「わらしべ伊八」の社員は、熱く・明るく・温かい人たちだった。取材であることを忘れてしまいそうなくらい楽しい時間。やり取りを楽しみに来るリピーターが多いことに心から納得した。
お土産に、とくれた明太子はマジウマでした!
「横浜の方とつながるのが楽しみです! 明太子とも交換しますよ!」
―終わりー
取材協力
「わらしべ伊八」新子安店
住所/横浜市神奈川区子安通2-215
電話/045-565-9947
営業日/月・火・日(不定期)
営業時間/午後12時~午後5時
http://tsukiji-ihachi.com/?mode=f8
MXILEさん
2018年09月09日 11時48分
小上馬美歌さんが可愛いです
ぃわさん
2018年06月11日 14時15分
人によっては不公平を感じるシステムで、これを面白いと感じることには抵抗があります。
楽しいまゆマロンさん
2018年06月11日 13時31分
看板が怪しすぎて入れなかったけど、やっと入ってみようか?という気になれました。取材ありがとうございました。