日産スタジアムがラグビーワールドカップ仕様にリニューアル!? どう変わった?
ココがキニナル!
ラグビーのワードカップ仕様になった日産スタジアムも取材して下さい/日産スタジアムにある聖火台、ワールドカップやオリンピックで聖火が灯される?(ホトリコさん、ナチュラルマンさん、白マントさん)
はまれぽ調査結果!
ラグビーワールドカップ2019開催規準、オリンピック開催規準に応じたリニューアルに加え、一部設備の改装が実施されている。なお聖火台の点灯予定は未定
ライター:星野 憲由
オリンピック用にトイレをリニューアル
続いて、オリンピックの規準でリニューアルした場所は多目的トイレ(だれでもトイレ)だ。これまでは、男子トイレ内、女子トイレ内に多目的トイレは設置されていた。これだと異性の介助者と一緒に利用しようとすると、とても入りにくくなる。そのため独立した入口にある多目的トイレの設置が求められたのだ。
広々とした多目的トイレ
このオーダーに応じて、独立型の多目的トイレを4階コンコースのメインスタンドとバックスタンドに設置し、あわせて男女トイレもリニューアルした。便器を全て洋式にしたほか、個室トイレの使用中か空室かが一目でわかるようになり、トイレ入口にもトイレ内のレイアウトが表示された。
赤丸の8ヶ所が新設の多目的トイレ ※クリックして拡大
市松模様のデザインが、オリンピック、パラリンパックを連想させる
耐用年数に伴う設備リニューアル
そして、観客にとって最も大きなリニューアルは、全ての座席が、はね上がり式の折りたたみ椅子になったことだろう。人間工学に基づいた曲面で構成され、座り心地が向上している。これにより椅子の上に立つことを予防する他、席からの移動もしやすくなっている。現在も、ほんの一部、一体型の椅子も残っているが、間も無く全て折りたたみ式に変更されている。これが終わればリニューアルも完了だ。
従来の一体型の椅子
新しい折りたたみ式椅子
またこれまでの記者席を削減して、テーブル付きのペアシートを設置。デートや子ども連れに最適だ。
他の席とちょっと差がつけられるペアシート
ちなみに私たち一般人には、あまり縁がないがVIP席やロイヤルシートもリニューアルされている。一般席よりさらに豪華で、座りやすさも向上しているようだ。
一般席よりクッション性にも優れたVIP席
VIP席より分厚くゴージャス感のあるロイヤルシート
さらにエレベーターを高速化し、来場者の入退場や移動の効率化も実現している。
ワールドカップスタジアムツアーも内容変更
リニューアルは設備だけではない。日産スタジアムでは、スタジアムを見学できるスタジアムツアーが人気だったが、こちらの内容も変更したとのこと。ワールドカップスタジアムツアー(参加費:大人500円、中学生以下250円)もリニューアルされている。
これまでのツアーの人気ポイントとして、2002(平成14)年の日韓ワールドカップで優勝したブラジル代表の決勝戦前のロッカールームが再現されていることは知られているが、これに加えて、期間限定(終了日は未定)ではあるが、ラグビー日本代表の利用をイメージしたロッカールームも登場した。
サッカーブラジル代表のロッカールームの再現
ラグビー日本代表のロッカールームがお目見え
また展示物の中には、ラグビー日本代表、オールブラックス、ワラビーズのサイン入りユニフォームといったお宝も見ることができる。
ちなみにミュージシャンのMr.Children、GLAY、サザンオールスターズ、東方神起らのサイン入りツアーTシャツも展示されている。
スタジアムツアーに興味がわいた人は、日産スタジアムのホームページから開催日を確認してほしい。また、見学だけでなく、ハイブリッド芝のピッチでプレーしたいという人は、年に何日かアマチュアサッカーチームなどに一般開放(有料)される日があるので、そちらを確認しよう。
ツアーに参加するとスタジアムの芝の種がもらえる。パスの下の粒がその種だ
オリンピックやラグビーワールドカップで聖火点灯?
今回のキニナル投稿には「オリンピックやワールドカップで聖火台は使われるのか?」といった投稿も数多くあったので、それについても聞いてみた。
再び、ここに火が灯る日は訪れるのか!?
驚かされたことは、あれはそもそも聖火台ではないという事実。
説明すると「聖火台」とはオリンピックの聖火を灯すもの限定の名前であって、日産スタジアムのそれは炬火台(きょかだい)なのだという。炬火台とは篝火(かがりび)を灯す台全般を指すそうだ。しかし仮に今度のオリンピックで聖火が灯されることになれば話は変わる。
そこでオリンピックの聖火が点火される可能性を聞いてみると、今のところ、日本オリンピック委員会(JOC)から、そういった要請はないらしい。それはラグビーワールドカップでも同様のようだ。というか1998(平成10)年の「かながわ・ゆめ国体」以来、あの炬火台は使われていない。もちろんサッカー、ラグビー、コンサート、プライベートな運動会であっても、主催者側からオーダーがあれば点灯はできるそうだ。
少なくとも2028年まで神奈川県で国体の予定はない
そんな演出を提案するイベントプロデューサーの登場を待つことにしよう。
取材を終えて
日産スタジアムに取材に訪れて、一番、驚いたことは、何もイベントが開かれる予定のない平日の午前中だというのに、たくさんの人が働いていたことだ。
ひっきりなしに行き来する運搬トラック。芝のメンテナンス、ショップ設営の準備、物品の導入、椅子のリニューアル工事。これに加えて、目にすることのなかったグラウンドやオフィスで働いているたくさんの人たち。
世界先端品質の環境へとリニューアルを遂げた日産スタジアム。しかし、この環境と快適性を支えているのは、まちがいなく、ここで働くたくさんの人たちの力だ。
ラグビーワールドカップやオリンピックで来日する世界の人々にも、この設備としてのハードと、それを支えるマンパワーによるソフトが融合したオモテナシを感じてもらえることを期待したい。
-終わり-
ホトリコさん
2019年06月27日 12時28分
取り上げて頂きありがとうございます。一階席ほぼ最前列しか使わなかったので、既に全て折り畳み式だと思っていたら、畠中選手の応援で代表戦でやむなく二階席(最上列)モアイの土台席が未改装だったので焦りました。夜の試合でビカビカ照明が辛かったのですが、LED化されていたんですね。全席折り畳み式化が待ち遠しいです。オリンピック日産スタジアムのチケットが男女一枚づつ取れたので楽しみです。