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JAXA相模原の職員食堂のカレーで宇宙旅行気分!社食・職食を巡る

JAXA相模原の職員食堂のカレーで宇宙旅行気分!社食・職食を巡る

ココがキニナル!

宇宙科学最先端の職員は、どんなものを食べているの?JAXA宇宙航空研究開発機構・相模原キャンパスの職食は一般利用も可能なので検証したい(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

神奈川県でいちばん宇宙に近い場所、相模原市淵野辺。JAXAの職食の目玉メニューは大人のお子様ランチ風「プラネットカレー」。食後は実寸大ロケットを見て興奮!お腹も知的好奇心も満たせる

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ライター:のなかあき子

カレーでバーチャル宇宙旅行!
 


宇宙科学探査交流棟を出て左手に食堂がある

 
食堂の営業時間は11:30〜13:30。オープン直後に到着したところ、家族連れの見学者が数組いる程度だった。JAXAの職員はまだ仕事中なのだろう。
 


ブルーのJAXAのロゴがクール

 
メニューは日本語と英語で表示されていてインターナショナル。定食や丼、パスタ、イベントメニューなどもあるが、私の選択肢は一択「プラネットカレー」600円だ。
 


イチオシメニューっぽい「プラネットカレー」

 


私の手のひらの中に惑星がある

 


プラネットカレー&カレー専用の列に並ぶ

 
混雑時は10〜15分待つというが、私の前には誰もいなかったので、その場で提供してもらえることに。早めに来てよかった。待つこと2〜3分、目の前に現れたのは・・・。
 

 
大人のお子様ランチ的ビジュアル

 
これがJAXA、そして関係者の生命活動を支える「食」を提供する職員食堂の看板メニューである。しかも、日本の宇宙航空研究に関する情報が盛り込まれているカレーなのだ。まずはライスの上に乗っているハンバーグから解説したい。
 


ハンバーグ=小惑星リュウグウ

 
2019年7月11日、小惑星探査機「はやぶさ2」が、地球から約3億キロ離れた小惑星リュウグウのタッチダウン(接地)に成功した。一度着陸し、地中物質のサンプルを採取後すぐに離陸したのだ。地球と火星との間を公転しているリュウグウの地下には、太陽系が誕生した時の試料が存在されているとみられている。
そのサンプルを分析すれば、太陽系の原始の姿や生命の起源の解明につながると期待されている・・・という壮大な物語が、このハンバーグに込められているのである。では、野菜は?
 


一皿のカレーから宇宙に思いを馳せる

 
周囲の野菜は「はやぶさ2」の軌跡を表現している。「はやぶさ」の後継機として2014年に打ち上げられ、2018年に目的地のリュウグウ上空に到着。今年タッチダウンに成功、2020年末に地球帰還の予定になっている。「はやぶさ2」の軌道からは、一体どんな宇宙が見えるのだろうか・・・というのを野菜で表現したらしい。では、この黒いカレーは?
 

 
宇宙空間をスプーンですくう

 
大気圏を脱して地球を離れた「はやぶさ2」が進む、果てなく広がる漆黒の宇宙空間・・・をイメージしているだのろう、たぶん。普通のポークカレーに変更も可能だが、茶褐色のカレーでは宇宙気分にはなれそうにない。
 
さて、肝心の味はどうだろうか。このルーがなんとも複雑な味なのだ。かなり辛口なのだが、同時に酸味と甘味も舌の上で渦巻く。不思議な味わいに、もう一口・・・私の口はブラックホールと化していく。この複雑な味の正体は果物(マンゴー&バナナ)で、漆黒の色は黒ゴマペーストと醤油によるらしい。正直クセになる美味しさだ。職食は飽きない味であることが重要、このカレーは定期的に食べたくなりそうだ。
そういえば、このカレーには「はやぶさ2」の姿はない。来年末の帰還後、お皿の上に現れるのだろうか。
 


振り返ると食堂はほぼ満席に

 
12:00を過ぎると一気に混み始め、食堂の席は職員や見学者で埋まっていた。外にも席があるので、天気が良ければそちらで過ごすのも気持ちよさそうだ。
 


多国籍の若者が集うテーブル。「宇宙兄弟」のワンシーンみたいだ

 
食後はお隣の「宇宙研生協」へ。文具、書籍、食料品のほか、PC用のクラウドソフト各種や、JAXAグッズや宇宙食が販売されている。
 


たぶん宇宙に一番近い生協

 


「はやぶさ2」グッズも並ぶ

 


入口脇には宇宙ガチャ

 
せっかくなので「宇宙科学探査交流棟」の展示も見学していこう。まずは「はやぶさ2」がタッチダウンした、リュウグウの模型。そろばんの玉のような形状だと、JAXAの人は説明していた。
 


カレーの上に乗っていたリュウグウとはだいぶ異なる

 
月惑星表面探査機、火星探査飛行機、宇宙ヨットなど、JAXAが手がける宇宙研究に関するパネルや模型などが並ぶ。2010年に地球に戻ってきた「はやぶさ」の実物の帰還カプセルは、御神体のように展示されていた。外にはなんと、実物(一部改修)の惑星探査機打ち上げ用ロケットの、M-Vも展示されている!
 


手作り感溢れる「はやぶさ」の模型も

 


「はやぶさ」の帰還カプセルは撮影禁止区域に展示

 


全長30.7m、直径2.5mのロケット

 
最後に再び宇宙研生協に寄り、宇宙食を購入して帰路についた。スペースシャトルで使用されたというフリーズドライのライスケーキ(おもち)は、軽く水に浸すだけで、モッチモチのおもちになる。ちゃんと美味しい。宇宙空間で遠き故郷・日本に思いを馳せながら食べたなら、どんな味がするのだろうか。
 


パッケージも宇宙旅行気分

 
 

取材を終えて


 
JAXAの敷居は低く、日本の宇宙開発に関わる人々に混じって気軽に食事をしたり、はやぶさの帰還カプセルを見ることができる。職食の「プラネットカレー」が体現するように、遊び心が壮大なスケールの事業につながっているのかもしれない。来年の「はやぶさ2」の帰還後はどんなカレーが登場するのか、再訪して確認するのが楽しみだ。
 
―おわり―

JAXA宇宙科学研究所 相模原キャンパス
住所/相模原市中央区由野台3-1-1
公式サイト: http://www.isas.jaxa.jp/visit/guide/

食堂
営業時間/11:30〜13:30
定休日/土、日、祝

宇宙科学探査交流棟
観覧時間/10:00〜17:30(入館は17:15まで)
休館日/月(祝休日の場合は翌平日が休館)、年末年始

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  • 宇宙なんて自分には遠く、別世界の存在でしたが、オープンな施設であることを知り、身近に感じました。行ってみたくなりました。

  • 記載も有りましたが、食堂と生協は土日祝日は利用出来ませんので、ご注意下さい。見学施設は月曜定休

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