歴史とともに、その顔を大きく変貌させてきた街。はま旅Vol.61「綱島編」
ココがキニナル!
横浜市内全駅全下車の「はま旅」第61回は、かつて温泉地として栄え、「綱島温泉駅」という駅名だったという綱島駅。
ライター:吉田 忍
8つの商店会がある街をめぐり、甘味に舌鼓
土手から駅方面に向かう「パデュ通り」は石畳が整備され、たくさんの彫刻がある。
パデュ通り
こんな彫刻がたくさんある
綱島には8つも商店会があって、春秋のフリマ、夏のサマーフェスティバル、綱島公園の桜祭りなど年中賑わっている。そこで商店会の多くが集まっている西口を散策。
全国に先駆けて数多くの防犯カメラを設置。安全な町、綱島を謳う
お地蔵さんが綺麗に守られている町は優しい町
変な店みっけ。なんで綱島で「海の家」やねん
「海の家・居酒屋」の店員は、やっぱ海パンなのかな? などとくだらないコトを考えながら歩いていると、赤い和傘を発見。
隠れ家 甘味風月堂と書いてある。店は細い路地の奥にあるようだ
路地の突き当たりを曲がると店があった
六本木、飯倉にあった店が起源の風月堂。こちらに移ってきて和菓子屋をやっていたが、一度閉めて、甘味処として復活。
おすすめの「抹茶白玉ぜんざい」650円
白玉は注文を受けてから練って作る。なめらかな舌触りともっちりと柔らかい絶妙な食感。
最高級の京都宇治抹茶「瑞峰」の濃厚で爽やかな風味とそれを引き立てる香り高く旨味のしっかりしたアズキ。
通りの傘が閉じている時は準備中で、開いていれば営業中。季節に合わせて毎日メニューが変わるランチ(1000円)もあるが、すぐに売り切れてしまうとのこと。
上質な材料を機械を使わず手作りするという、こだわりの薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)は150円。
手で練るという羊かんはお土産に
最後に
綱島公園には古墳もある。5世紀後半のもの。
綱島古墳。案内が無ければただの山にしか見えないが…
農耕文明黎明期には、川の氾濫は肥沃な土壌を与えてくれる自然の恵みでもあった。氾濫の多かった鶴見川流域は古くから栄えた場所だったのだろう。
江戸時代は天領(幕府の直轄地)として栄え、池谷氏の尽力により桃の名産地となり、大正時代には温泉が湧き温泉街となる。
現在では桃も、温泉もわずかに片鱗を残すのみだが、今度は住宅街として発展し、商店会が8つもある暮らしやすい街に変貌を遂げた。
綱島は時代とともにその顔を大きく変えてきた街だった。
■今回のはま旅「綱島」周辺
(googleマップより)
・「東京園」横浜市港北区綱島1-8-11
・「綱島ピーチゴルフセンター」横浜市港北区綱島東1-11-9
・「洋食屋さん ポワレ」横浜市港北区樽町2-2-22
・「隠れ家 甘味風月堂」横浜市港北区綱島西1-6-17
― 終わり ―
吉閥さん
2012年05月26日 22時58分
地元の綱島を取り上げて下さり、ありがとうございます。綱島公園や飯田家の屋敷門、綱島神明社も取り上げていただけるとよりよかったです。ぜひ次の機会には。
ノリ太郎さん
2012年05月26日 10時43分
興味深く読ませていただきました。次はぜひ大倉山~獅子ヶ谷辺りをお願いします!