日本に4ヶ所しかないフィルム映画現像所が横浜にある?
ココがキニナル!
横浜の映画フィルム現像所で「東京物語」のネガフィルムの原版が火災で消失した?どんな映画を現像しているの?内部を是非知りたい、古い名作フィルムを今も保管している?(Yokoyokoさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「東京物語」のネガフィルムの行方は不明。名作フィルムを保管している現像所内部は、フィルム映画の中に溶け込んでいくような錯覚さえする独特な世界
ライター:クドー・シュンサク
現像所内部へ
ここからはヨコシネディーアイエーの現像所内部を拝見させていただくことに。
まずは試写室でさきほどの「のらくろ」を観せていただいた。
無声映画ながらコミカルで楽しい
今では貴重な16mmと35mmの映写機
試写室を後にし、現像作業等が行われている現場へ。
まずは
ここから
ここには、フィルム現像機やフィルム洗浄機が配備されている。
モノクロフィルムを現像する機械
現像機の暗室部分。通常は部屋を真っ暗にして作業している
上映用フィルムを発色させる現像液のタンク
所内のレトロなつくりと、機械のずっしりとした存在感、そしてフィルムの作業における古めかしい世界感は、映画の世界のような非日常の空気を醸し出す。
続いてはこちら。
案内はフィルム製作課の清水さん
ネガフィルムから上映用フィルムを焼くプリンター
プリンターの光源
この作業場には多くのフィルムも保管されていた。
ほとんどが「預かってしまっているもの」とのこと
昔の名作テレビシリーズドラマなど
こちらは映像の色を決定するカラータイミングルーム
「1インチVTR」。ビデオ映像を再生する機械
1本の映画やドラマが作品になるまでには、撮れた映像素材をとても多くの段階を踏み、さまざまな作業を経て、作品として仕上げるということがわかる。
現在では、フィルム撮影された旧作のデジタル加工(色みの調整や傷んだ映像の補修等)が作業として多いという。
その作業場。1本のドラマを仕上げるのに24時間はかかるという
デジタル素材をフィルム加工したり、その逆にフィルム素材のデジタル加工をしたりもする。
映画をはじめとする映像業界のデジタル化が進む中、現像所では、さまざまなニーズに応えるべく、多種多様な映像制作におけるサポートが日々行われている。
取材を終えて
国内で唯一映画フィルムを製造していた富士フィルムが保存用以外の生産を中止、映画館からもほぼフィルム映写機は姿を消した。
時代とともに変わりゆく需要の中で、最先端デジタル技術と、古き良きアナログ質のものがうまく二分化されているという。
創業から90年の歴史をもつ株式会社ヨコシネディーアイエー。数多の作品を守る技術で、これからも時代の映像を虚心坦懐、支えてくれるであろうと感じた取材であった。
―終わり―
ゆたかさん
2013年06月23日 12時57分
映画もいろいろ変わってきているんですね。知らなかった。