横浜市内のごみのリサイクル状況は?
ココがキニナル!
横浜市のごみ収集は缶もびんも1台の収集車でガシャガシャ潰されていますが、きちんとリサイクル出来ているの?(イルカさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
収集車は複数種類あり、びんなどは割れにくいタイプの収集車で対応。機械や職員による手作業で分別してリサイクルしている。昨年度実績は5万412トン。
ライター:一藁 雅之
「限りある資源を有効活用」がキーワード
さて、ここで「缶・びん・ペットボトルは同じ袋で出し、1台の収集車に投げ込まれてガシャガシャ潰されている」という投稿の内容について聞いてみた。
「その件に関する問い合わせは少なからずあるんですよ。しかし見ていただいたとおり、横浜市では一括回収した後に選別センターで分けるシステムになっています。横浜ほどの大都市だと、1台でまとめて回収する方が効率的なんですね」
「それからガシャガシャ潰すというのも誤解です。パッカー車(収集車)には回転式とプレス式があり、缶、びん、ペットボトルなどは割れにくい回転板式を採用しています。おそらくごみを圧縮するプレス式と混同されているのではないでしょうか」
缶・びん・ペットボトル用の収集車
こちらがプレス式
こちらが回転板式
なるほど。筆者も気付かなかったが、ごみ収集車は2種類あるらしい。
また、リサイクルに関して市民の方に知ってほしいことや心がけてほしいことを伺った。
「ごみを出すときですね。食べ物・飲み物が入っていた缶とびん、ペットマークのあるペットボトルが対象ですが、それ以外の物の混入が多くみられます。また、中身が残ったままペンキ缶や塗料びんを出すのもよくある間違いです」
「飲み残しや、缶を灰皿の代わりにタバコを入れるのはもってのほか。ラベルやキャップ付きというだけでもマイナスになります。リサイクル品としての純度が下がって売却価格も落ちるだけならまだしも、焼却処分となれば結果的に市の歳入を下げる原因となってしまうんです」
なるほど。ちょっとしたひと手間が市の歳入に影響を及ぼすのは考えものだ。
ペットボトルはキャップとラベルをはがす
(横浜市資源循環局ウェブサイトより)
それでも「分別がよくわからない」という市民の声に応える形で開発されたスマートフォン向けの無料アプリがあるという。ゲームや手軽なウェブサービスを通じて誰にでも分かりやすく分別方法を確認してもらい、リサイクル意識を高めてもらう狙いで、市が昨年開発したものだ。
専用アプリで楽しくごみの選別を覚えられる
(横浜市資源循環局ウェブサイトより)
小山さんは「リサイクルの品質向上や残渣率の現象、見学などを通じてもっとたくさん人に知ってもらい啓発していくことなどの課題もありますが、市民のみなさんには引き続きリサイクル活動に協力してもらいたいです」と話していた。
取材を終えて
この件を通してリサイクルについて改めて考えてみた。環境問題や経済効果に結びつく事実はあるものの、リサイクルの過程でかえって多くの資源を消費してしまっているデータもあるようだ。現代は環境に関する情報があふれている。その中から自分の意識や指針を“分別”する能力も環境社会を生きる今のわれわれにとっては欠かせないはずだ。
自然環境や子どもたちの将来に負担をかけるだけでなく、自分の意志を持たずに社会や周囲に流されるだけの大人になってしまう可能性があることを、忘れてはならない。そのために、まずはしっかりとした目的意識を持ってリサイクルに取り組んでいくべきだろう。
―終わり―
tenruさん
2013年12月12日 07時52分
野放し状態の資源泥棒と盗品を買い取る横浜の業者を取り締まらない限り無意味では?
goynさん
2013年11月11日 18時34分
納税者が直接回収業者と取引できるシステムを作ると清掃局の箱物いらないのでは?民間が循環する仕組みを作る事が行政の役目ではないかと改めて気付かされる良い記事でした。
doraxさん
2013年11月11日 15時47分
記事中にもリンクがありますが、「横浜市資源循環局」(いわゆる清掃局)のHPは、横浜市のHPの中では、ダントツに力を入れて作っている感があり、積極的に(屋外イベントでも)啓蒙活動も行っている部署だと思う。子供から大人向けまで、コンテンツの種類も豊富で、「なぜ?」「どうやって?」「どこへ?」の疑問は、ここで(ほぼ)解消するので、とても役立っています。http://www.city.yokohama.lg.jp/shigen/