泉区中田町、長さ20メートルの道路用地らしきもの、30年以上放置されている理由とは?
ココがキニナル!
泉区中田町の弥生台交差点付近に建設中の道路用地の様なものがあり、長さが20メートル足らずしか無く10年以上も放置されている。何か事情でもある?(BANDO_ALFAさん/山下公園のカモメ)
はまれぽ調査結果!
土地区画整理の範囲内にあったために、1980(昭和55)年に開発業者によって作られた計画道路・環状3号線の一部分。この区間の工事着工は未定。
ライター:小方 サダオ
環状3号線の先行区間を調べる(つづき)
周辺住民は予定されている環状3号線に関してどのように思っているのだろうか?
団地内に住む方に伺うと「10年以上このままの状態です。この団地から国道1号に出るには遠回りしなければならないため、環状3号線が出来ると便利になります」と答えてくれた。
団地の周囲の住宅地
団地の周辺は住宅地になっている。
住宅地に住む女性は「環状3号線が出来ると住宅地の中に入ってくる車が多くなりそうで嫌ですね。またこのあたりは暴走族がよく通るのです。今は1号線を通っていますが、環状3号線ができて団地の中を通るようになると困りますね」と答えてくれた。
団地内を通る予定の環状3号線
また通りがかりの男性は「ここは路上駐車が邪魔で困っています。この場所は道路ではなく団地の敷地内ですので、路上駐車で取り締まりにくいのです。しかしすぐ隣の住宅地内は道路のため取り締まれます」と答えてくれた。
団地内の環状3号線の予定地には多くの車が駐車されている
左側奥の住宅地内の道路の路上駐車は取り締まられるという
団地に住むという若いお母さんに伺うと「この路上駐車の車が邪魔で通りづらいです。以前はガードレールの仕切りがなかったので、もっと好き勝手に止められていました。道路建設については知っていて入居しましたが、環状3号線がこの団地を通るようになるのは困りますね。団地には子どもが多いですから幹線道路が通るのは危険です。交通量が多いですから排気ガスがひどそうですし・・・」
「またこのあたりには暴走族が出るので、この細い道に入って来られると困りますね。あと今は柵がされていますが、国道1号線への近道ということで、勝手に開けて出入りしている散歩の人や車がいますよ。本当はいけないんでしょうけれど」と答えてくれた。
柵を開けてこの区間を通行している人たちがいるという
次に先ほどの環状3号線の予定地が、国道1号線と接続する場所に行ってみた。
そこは交通量の多い国道1号線の下り線の途中にあった。手前には柵がしてあり、先には雑草の茂る空き地が広がっていた。その向こうには完成した道路の姿を確認できた。
交通量の多い国道1号線
環状3号線の合流地点予定地に設けられた、鍵のかかった柵
環状3号線の完成した区間が見える
道路局企画課に環状3号線に関して話を伺うと、担当者は「環状3号線の事業に関しましては、1971(昭和46)年に告知を行い、上郷・日野間の南部の区間から事業を始めました。北側の瀬谷・都筑区間に関しては、1998(平成10)年に都筑区の付近から始めました。宅地開発による市街地の形成や、周辺道路の整備状況等から道路ネットワークの整備効果の高い地区から順次事業を進めたため、北側と南側の事業が先行して行われることとなりました」と答えてくれた。
さらに「投稿の道路の区間につながる時期」に関して伺うと「次に弥生台交差点付近の整備予定ですが、現在事業中の国道1号付近から交差する横浜伊勢原線、権太坂和泉線に向けて、順次事業着手に必要な調査を行っていく計画です」と答えてくれた。
また、横浜市の都市整備局に投稿の場所の区画整理について伺うと、弥生台住宅地・新橋土地区画整理事業の計画決定は、1974(昭和49)年、完成は1980(昭和55)年とのことだった。
取材を終えて
市営南戸塚住宅の中を通る環状3号線の場合は、周辺の事業が行われていて完成が見えている分だけ、周辺住民にはいろいろな心配も出ているようだ。
しかし計画道路の中ほどの区間に、区画整理によってポツンとできあがった泉区の住宅地内の道路の場合は、周辺住民が環状3号線の完成に関して思案するのはまだ先になるだろう。
区画整理によって作られた環状3号線の一部区間
―終わり―
TIJIさん
2015年10月14日 12時28分
2ページ目の上から2つめの地図で「二ツ上橋」は「日之出橋」が正解です。それはそうと、題名の道路がある弥生台~西田橋間は割と取り締まりがある区間なので注意してください。後、1ページ目に目にチラッと書いてあった弥生台から泉警察署からの、環状4号への道は舗装除くと7割がた出来ているんですが工事止まってますねえ
Fuさん
2015年10月14日 04時35分
ここは経路上にあるゴルフ場との合意に時間がかかって事業が大幅に遅れていました。数年前にそのゴルフ場と合意が成立し工事が再開しましたので、少なくとも下りランプの開通は時間の問題だと思います。あわせて東側の2車線区間も、この部分の開通による交通量増加を見据えて地元と4車線化への協議が進んでいます。上りランプは横浜環状南の戸塚ICと近接するため、そちらにあわせて2021年頃まで遅れる可能性もありそうですが。
Nicksさん
2015年10月12日 00時40分
横浜市の都市計画道路整備率が全国最低水準、人口比においても最低水準であるという事実が過去40年殆ど変わらずに来ていることが残念。横浜市を割れた皿にたとえ、各地域が分断されたままバラバラの状態だと揶揄されることもあるが、歴代市長により道路整備への認識や造詣にも大きな差があったことが道路整備を遅らせた要因の一つだと思う。市民の関心の高い分野であるたけに、事業区間だけでも整備速度を上げて行くべきでしょう。横浜市は南北を結ぶ交通経路欠落が指摘されてきたが、伝統的な既成市街地を外周する環状2号、市境を外周する環状4号を除くと、郊外と郊外を結節させて真に南北を結ぶのは環状3号線しかない。その環状3号線が南側は未だに国道1号と接続もできず、北側も三ツ境近辺から南下できず西側がポッカリ空白となっている。震災水害や緊急時の輸送経路を整備することは最も優先されるべきだろう。道路整備を無視してはいけないと思う。