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工場見学もリニューアル! 崎陽軒の横浜工場内で新弁当製造ラインに潜入!

ココがキニナル!

崎陽軒横浜工場で新弁当工場が稼働。手作業の弁当へのひもかけが機械化に(LA-CL3さん)/シウマイ弁当の蓋は横浜で買うと経木に掛紐、東京で買うとかぶせ蓋。なぜ?(enさん)

はまれぽ調査結果!

2017年5月末に増改築され、弁当の製造が開始。8月から始まった工場見学では、新しくできた弁当製造ラインも見学可能

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ライター:紀あさ

生産工程見学から、できたてシウマイの試食まで



そして、満を持しての横浜工場への弁当製造ラインの新設を無事終え、2017(平成29)年8月からは工場見学で弁当を作る様子も見られるようになった。

3ヶ月先まで予約がいっぱいの崎陽軒の工場見学。今回1日あたりの見学可能人数を100人から180人に増やした。年間では約3万7000人が見学する見込みだ。

見学時間は約90分。始めにVTRで崎陽軒の歴史を振り返る。続いてシウマイの製造工程見学、しょうゆ入れの「ひょうちゃん」展示、駅弁の歴史、シウマイ弁当の秘密をご紹介、弁当の箱詰めライン見学、できたてのシウマイ・シウマイ弁当のおかず試食という盛りだくさんの内容だ。
 


シウマイの製造工程、上からラインの様子をのぞきこむ
 

成型機では投入された具がどんどんシウマイの形になっていく
 

原材料は、豚肉、干帆立貝柱、タマネギ、グリンピースと調味料。化学調味料や保存料はいっさい使わず、1928(昭和3)年から変わらぬ味を保つ調合だ。
 


シウマイの箱詰め、人手の仕事と製函(せいかん)機の作業
 

1分間で420個のシウマイができ、1日で80万個。もし上に積み重ねたとしたら、富士山5個分の高さになるのだとか!
 


続いて、歴代ひょうちゃん
 

しょう油入れの「ひょうちゃん」の展示では、壁にずらりと勢ぞろいした歴代の「ひょうちゃん」が圧巻だ。
 


漫画家の故・横山隆一さんが顔を書いてくれて誕生した「ひょうちゃん」
 

初代と2代目の「ひょうちゃん」
 

初代は1955(昭和30)年に登場。いろは48文字にちなんで48種類の表情だった。

2代目は1988(昭和63)年、崎陽軒創業80周年を記念してイラストレーターの原田治(はらだ・おさむ)さんが80種類の表情をデザイン。
 


3代目と期間限定の「ひょうちゃん」
 

現在の「ひょうちゃん」は3代目で、絵柄は初代の復刻。当時はコルク栓だったが、衛生面を考慮してゴム栓になった。
 


60周年記念や、期間限定の「ひょうちゃん」も
 

きっとお気に入りの「ひょうちゃん」と出会えるはず
 

真空包装の過程の見学や、3面スクリーンで展開される駅弁の歴史、弁当型のスクリーンで見るシウマイ弁当の秘密などを見ながら、シウマイ・シウマイ弁当への理解がどんどん深まっていく。
 


歴代のシウマイ弁当の掛け紙(包装紙)
 

初代の掛け紙は海と船を表す港の風景、2代目はキングの塔など、3代目と現在のデザインは龍が抱く水晶に横浜の風景が映っている。
 


中央の弁当部分もスクリーンとなっていて、弁当が完成していく様子が分かる
 



新登場! 弁当ライン!



そしていよいよ、新設の弁当ラインへ。
 


横浜工場では掛け紙を紐で結ぶ駅弁ならではのスタイルで出荷される
 

横浜にいると紐掛けの弁当しか見たことがないかもしれないが、掛け紙の上から手間をかけて紐を結ぶスタイルは横浜限定。東京工場で生産される東京・千葉・埼玉への出荷は「かぶせ蓋(ふた)」を使うという。

弁当の紐かけには早く丁寧に作業をする技術が必要となり、東京工場では紐かけができる職人が不足していたためかぶせ蓋にビニール帯という形となったそうだ。
 


東京工場では掛け紙を使わず、掛け紙と同じデザインが印刷された被せ蓋を使用
 

20人ほどの従業員がラインに並んで丁寧かつスピーディーに仕上げる
 

製造個数の実績がデジタル表示されている
 

俵型ご飯、昔ながらのシウマイ、筍煮、鮪の照り焼、かまぼこ、玉子焼き、鶏唐揚げ、あんず、切り昆布と千切り生姜、からし・しょうゆ、小梅の順で弁当が詰められていく。

昆布と生姜を同じ量にするのは意外と難しいのだそうで「ベテランの担当なんですよ」など、引率の方からさまざまなこぼれ話が飛び出す。
 


そして仕上げに紐かけ(画像の右側)
 

ほんのりと木の香りがする経木(きょうぎ)の折と蓋は、横浜工場・東京工場ともに共通。東京工場では経木のふたの上にかぶせ蓋を使用しているが、横浜では特に昔ながらの紐かけの駅弁スタイルに愛着を持ってくださっている方も多いため、新設した横浜工場でも紐かけのスタイルをとった。

社員は全員マスターしているというこの紐掛け。早い人では1時間に300個も紐掛けができるという。

そして、この紐掛けが今回初めて自動化された。
 


トップシークレットの自動紐かけ機。目をこらすと中に紐があるのがかすかに見えた
 

紐かけ機の中の様子が分かる動画も見たが「これは秘密で」とのこと。動画の中でも一瞬だったのでキニナル方は実際の工場見学で目を皿にしてご覧ください。
 


そうこうしている間に、カウンターが888個に!
 

経過時間は12分なので、(888-652)÷12 =分速20個、時速1200個でシウマイ弁当ができあがっている計算だ。

工場の稼働時間は午前4時から午後4時。現在はまだ立上げ直後のため、1日4000食から5000食の弁当を生産しているというが、ゆくゆくは1日当たり1万2000食の生産を目指している。なお、設計上の最大生産能力は同1万8000食だという。



お待ちかね! ほかほか試食



工場見学の最後のお楽しみは、できたてのシウマイの試食だ。
 


特製シウマイと昔ながらのシウマイをセットで
 

本日の中華菓子も添えられている。この日は「パインキューブ」
 

特製シウマイの立派な断面に心躍りつつ、いただきます
 

食べ終えてから、自動紐かけ機と従来の人の手による紐掛けの違いを並べて見せてもらった。
 


どちらが自動か分かります?
 

左が人の手で、右が機械による紐掛け
 

試食のほか、アツアツのシウマイをもっと食べたい! という時には、工場入口の「プチミュージアムショップ」で工場できたてアツアツメニューを注文することもできる。

「昔ながらのシウマイ(3個100円)」のほか、「シウマイまん(3個100円)」など手軽に食べられる商品もそろう。プチミュージアムショップは予約不要で、工場見学の予約がとれなくても立ち寄ることが可能だ。
 


プチミュージアムショップ入口の顔はめ看板
 

「ひょうちゃん」の顔はめも!
 

「横浜工場で作られた弁当を食べたい」と尋ねたところ、その一部は工場の脇にある崎陽軒の港北インター店に並ぶそうだ。
 


港北インター店
 

ただし時間帯によっては本社工場から運んでいるときもあるという。
 


昼過ぎと夕方が横浜工場で作りたての弁当に出会える確率が高いらしい
 

新たな一歩を踏み出した崎陽軒横浜工場、直文さんの長男で将来4代目になるであろう野並晃(のなみ・あきら)さんは「やっと完成した横浜工場の弁当ライン。ぜひ見学してほしい」と語る。
 


「まだまだ発展途上なので、アドバイスがあったらぜひお寄せください」
 



取材を終えて



社長が3代目、横浜駅が3代目、シウマイ弁当の掛け紙は4代目、「ひょうちゃん」が3代目。

そんな110年間の歴史の中で、ずっと変わらぬ味の「昔ながらのシウマイ」。
 


そしてこれからの100年へ
 

工場や弁当の種類は変わり続けても、横浜に来るたび、きっとずっと同じ味に出会えるだろう。

受入人数が1.8倍になった工場見学は、相変わらずの大人気で、HPから予約状況をみると、引き続き3ヶ月先まで予約がびっしりだった。キャンセル待ちも可能なので、キャンセル待ちにトライするか、3ヶ月先を狙って予約したい。

ところで現在、崎陽軒の弁当は15種類のレギュラーラインアップがあるが、横浜工場弁当ライン新設記念企画のひとつとして、8月1日から崎陽軒ウェブサイトで「あなたにぴったりのシウマイ弁当が見つかるかも?! トンデモ!? シウマイ弁当診断」企画が実施されている。
 


さっそく診断してみたところ
 

「めでたいシウマイ」弁当になりました
 

トンデモ!? と題されるように、実際には存在しない弁当が結果に出て来ることが多いそうだが、診断中の「シウマイ弁当の白飯がプラス100円で赤飯に変えられる」という情報がキニナル!


―終わり―
 

崎陽軒 横浜工場
住所/横浜市都筑区川向町675番1号
電話/045-472-5890
受付時間/9:00~12:00、13:00~17:00
HP/http://www.kiyoken.com/
工場見学詳細/http://www.kiyoken.com/factory/
シウマイ弁当診断/http://shindan.kiyoken.com/(※2017年8月31日まで)
 

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  • まあシウマイ弁当は年配者に人気みたいだから、残しておいて小籠包とかやってみてはどうかな?

    中華街行くと若い奴歩きながら食ってるよ。

    後、杏子は昭和だわ。

  • 若い子の定義はわからないけど、若い人はそもそも電車で長旅しないような。横浜駅から指定の特急で旅行するときに、シュウマイ弁当は絶対選択肢の一つにはいるけどね。

  • さすが異国(中華)情緒漂う街、横浜。崎陽軒の創始者は長崎出身やけど。

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