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【横浜の名建築】横溝屋敷

ココがキニナル!

横浜にある数多くの名建築を詳しくレポートするこのシリーズ。第26回は鶴見区獅子ヶ谷(ししがや)にある『横溝屋敷』江戸から明治にかけて農業と養蚕で栄えたこの地の文化が環境を含めて残されていた。

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ライター:吉澤 由美子

江戸後期から明治にかけての豪農屋敷

(続き)

生糸を作る蚕を2階で飼うため、かまどの煙が蚕室に行かないよう、台所は表に張り出した構造になっており、囲炉裏も作られていない。
 


炊事の煙にも配慮するくらい、蚕は大事にされていた


2階は3つの蚕室を廊下が囲み、障子や屋根にある櫓(やぐら)部分で通風や採光を行って温度管理ができるようになっている。
 


2階は一面が障子窓。明るく風が通る


蚕室には現在、大量の資料が展示されている。江戸時代の名主は食器を百客揃いといった数で複数持っていて、村人の冠婚葬祭にも貸し出した。そういった食器の数々や、漆塗りに蒔絵が施された花見用の重箱などが所狭しと並んでいる。
 


鶴と富士山が描かれたお屠蘇(とそ)の杯
 

食器の絵柄にもそれぞれの時代が反映していて楽しい


主屋の横には、主屋と同時期に建てられた蚕小屋(さんごや)。2階が蚕を飼う蚕室で、1階は土間の物置と味噌部屋。物置には蚕が食べる桑の葉などが置かれ、味噌部屋には味噌だけでなく梅干しや醤油など保存食品を収納していた。
 


丸みを帯びた茅葺屋根の蚕小屋


裏山と主屋の間には、文庫蔵(ぶんこぐら)がある。こちらは、年貢の記録や大事な書類、そして晴れ着などを収納する場所で、1857(安政4)年に作られた。穀蔵と同じ置屋根両妻かぶと造だ。
 


裏山に向いた屋根は吹き降ろす風雨を避けるため低い場所まである


文庫蔵は以前、主屋と廊下でつながっていた。現在もその部分に屋根が残っている。



取材を終えて



関東大震災に耐えた横溝屋敷は、去年起こった東日本大震災でもまったく被害を受けなかった。
 


丸い土台石の上に柱が立っている構造は、古くから伝わる日本の免震構造


先週紹介した春日神社でも同じことをうかがって、伝統的な日本建築の素晴らしさを改めて感じた。

江戸から明治にかけての名主の生活を、環境や豊富な資料とともに体験できる横溝屋敷。見学した後に時間を越えて小旅行をしたような充実感があった。
 


裏にあった小さなお社と池。この池も昔は清水がこんこんと湧いていた



― 終わり―


横浜市農村生活館 みその公園「横溝屋敷」
〒230-0073
横浜市鶴見区獅子ヶ谷3-10-2
Tel.045-574-1987
開園時間:9:30~16:30(休園日は毎月第1、第3月曜日)
※ 休園日が祝日に当たる場合は翌日の火曜日休園日

今後の行事予定
2月3日豆まきが、
3月3日ひなまつり
 

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  • 梅を楽しみにしていますが、今年行ってみてびっくり!ウィルスで全滅してしまったそうです。残念です。

  • どおりでこの近辺は横溝家ばかりの理由がわかりました!近所を歩くと数軒に1軒は横溝の表札がかかってます。

  • 田舎から両親が出てきます。大概のところは連れて行ったので今度はどこにしようと思っていたところ、横溝屋敷を見つけました。十分見ごたえのある建築物だと思います。建物好きの父も満足することでしょう。横浜に引っ越してきてまだ間が無く知らない名所が沢山あることが分かりました。はまれぽも今回初めてしりました。これからはどんどん参考にして歩き回りたいと思います。

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