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まるで浮いている? 天空の寺? 謎の構造をした台町の三宝寺の正体は?

ココがキニナル!

台町の三宝寺さんの足?土台、基礎が気になります!(thaiさん)/東横フラワー緑道の横にそびえ立つお寺、三宝寺。お寺とは思えない建造物ですが、どういう経緯であのような建物になったの(やすをさん)

はまれぽ調査結果!

先代の住職が書いた設計書にもとづいてできた三宝寺。かつて旧東海道沿いに大綱金刀比羅神社とならんでいたが、50年ほど前に現在地まで上昇

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ライター:永田 ミナミ

三宝寺の「足」とは



神奈川区台町の三宝寺(さんぽうじ)は、京浜急行線神奈川駅にほど近く、東急東横線反町駅と巨大迷宮横浜駅きた西口からも近い位置にある、浄土宗寺院である。

『横浜市史稿 仏事編』には、『新編武蔵国風土記』などをもとに「三宝寺(三寶寺)は嘆誉(たんよ)和尚によって開かれ、嘆誉和尚が1597(慶長2)年1月8日没とあるから、開基は天正〜文禄(1573〜96年)ごろであろう」といったようなことが書いてある。つまり、この推測どおりならば、江戸時代以前から存在する歴史ある寺院ということになる。

そんな三宝寺の足というか土台というか基礎とはどういうものかというと、一度見たらそのまま二度見してしまうこと必至のキニナル構造物である。
 


JR横浜駅きた西口から反町方面に歩いていくと見えてくる
 

空中に浮かんだような寺院の本堂らしき建物を間近に仰ぎ見たとき
 

ふとビグ・ザムの4文字が頭をよぎったのは気のせいだろうか

(※編集部注 ビグ・ザム=アニメ『機動戦士ガンダム』のモビルアーマー)。
 


ともかくこの迫力ある風景は
東横フラワー緑道から見ることができる


この空中楼閣というか天空の寺というべきか、コンクリートの梁を組み合わせた構造物の上に乗る本堂は、緑道を通るたびに見上げては、いつか近くまで行ってみようと思っていたものだ。そしてついにチャンスが巡ってきたのである。
 


それにしても見上げてキニナルのはこの渡り廊下らしき通路の存在である


手前の道路(旧東海道)側に建つマンションと繋がっているということは、マンションから境内に行くこともできそうだ。というかマンションの屋上も境内かもしれない。
 


正規のルートはこんな感じだと思ったが
 

マンションが面している旧東海道まで戻ってみることにした


するとどうだろう、マンションの前に「三宝寺」と書かれた石柱があるではないか。
 


マンションの左端の柱の手前にあるのは
 

まぎれもなく「三宝寺」の3文字


ここにこれがあるということは、やはりここから参詣することができそうだ。というわけでエレベーターに乗り込み、最上階のボタンを押してみた。
 


いざ、境内へ



エレベーターが7階に到着し、扉が開くとやはりここは三宝寺への参道であった。
 


エレベーターを出て正面の階段に「三宝寺入口」の文字と矢印
 

案内に従って階段を上るとドアが開いていて、その扉にも「三宝寺」の文字
 

ただし、みだりに通ることは憚(はばか)るべし
 

屋上には通路があり、三宝寺本堂へと延びている
 

通路から見降ろす東横フラワー緑道
 

マンションを振り返るとこんな感じ


当然といえば当然だが、このマンション参道が通じているのは本堂の裏手のようで、正門は本覚寺沿いの坂にあった。
 


くれぐれもみだりに通り抜けるべからず
 

神奈川駅や青木橋、本覚寺を見降ろしながら通路を歩いていき
 

通路を振り返るとこんな感じで
 

正面にまわると正面らしい門構えと案内板が立っていた
 

案内板には歌人として活躍した21世住職弁玉(べんぎょく)和尚の説明あり