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ココがキニナル!

鎌倉文学館と並ぶ鎌倉の大豪邸として有名だった古我邸。個人宅で非公開だったものが、フレンチレストラン・ウェディング場として生まれ変わるそう。歴史と、これからの取材を!(まさしさん)

はまれぽ調査結果!

古我邸は、2015年4月17日、元洋館がフレンチレストランとして新生オープン。まだまだ進化を続けるお店になっていた。

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2015年09月10日

ライター:やまだ ひさえ

古都・鎌倉は西洋の別荘文化が息づく街

鎌倉といえば鶴岡八幡宮や長谷の大仏、小町通りなど、和テイストな観光地だと感じる方も多いと思う。だが、鎌倉の隠れた一面がほかにある。実は、鎌倉は明治時代から大正、昭和初期にかけて外国人や著名人に避暑地として愛された土地。洗練された西洋の別荘文化の香りが息づいている街なのだ。

鎌倉別荘族の足跡として残っているのが、現在、鎌倉三大洋館といわれている建物。鎌倉文学館として知られている、旧加賀藩前田家当主の別荘。
 


鎌倉文学館 (鎌倉市役所HPより)


国の登録有形文化財にも指定されている旧華頂宮(きゅうかちょうのみや)邸。
 


旧華頂宮邸 (フリー画像)


そして、今回、キニナルの投稿にあった古我邸(こがてい)だ。
 


古我邸


これまで、三大洋館の中で唯一非公開だった古我邸。それだけに注目度も期待度も高い。

三浦半島の先端の町で生まれ育った筆者にとって、鎌倉は10代のころから慣れ親しんだ街。とはいっても大豪邸には縁がなかったので、ほとんど初体験。ちょっとウキウキして鎌倉に向かった。



住宅街に突如出現した壮麗なる大豪邸

古我邸があるのは、鎌倉駅の西口から歩いて5分ほどの場所。
 


鶴岡八幡宮とは横須賀線の線路を挟んで反対側になる
 

JR鎌倉駅西口


古き良き鎌倉駅の面影を残す西口の駅舎を出て、古我邸に向かう。

歩いて1分ちょっとでぶつかる市役所前の交差点で信号を渡って右折。
角に鎌倉マダム御用達のスーパー「KINOKUNIYA」があるので分かりやすい。
 


市役所前交差点。高級スーパー「KINOKUNIYA」前を右折
 

次の目印はコインパーキング。手前に古我邸の看板がある
 

古我邸の看板


ここまでの所要時間は、信号待ちの時間をいれても徒歩3分あまり。思っていたよりずっと近い。

古我邸の看板のあった場所で左折。あとは道なりに進むだけ。
 


古我邸の前の路地


ワクワクしながら歩いていると、突然、目の前に古我邸が姿を現した。
えっ、ここ・・・!?  と思うほど駅から近い。

この一帯は鎌倉の閑静な住宅街だが、明らかに周囲とは一線を画する大豪邸。さすが鎌倉三大洋館の一つ。
 


古我邸正門
 

石垣に店名と営業時間。これがないとレストランとは気付かないかも
 

門を一歩入ると、広い芝生の前庭と高台の洋館。 丸ごと全部、古我邸だ
 

門から洋館まで延びるアプローチ。 この距離感に感動する
 

緑の中にたたずむ古我邸
 

左側に入口。左手奥にカフェスペース。右手前はテラスになっている


大通りから一歩入っているうえに、洋館自体が広大な敷地の奥まった部分にあるため、ここまで来ると、車の音など周囲の喧騒は聞こえてこない。

独り占めしたくなる大人のための隠れ家レストラン、そんな贅沢な空間だ。



古我邸に魅了された男が創ったフレンチレストラン

古我邸がフレンチレストランとしてオープンしたのは、2015(平成27)年の4月17日。
個人の邸宅だった古我邸の歴史と、オープンまでの経過をゼネラルマネージャーの鈴木隆敏(すずき・たかとし)さんに伺った。
 


案内してもらったのは洋館奥のカフェ
 

爽やかな風が吹き抜けるカフェ。 残念ながら鈴木さんの写真はNG


古我邸は、鎌倉に別荘文化が花開いた1916(大正5)年、三菱合資会社(後の三菱財閥)の専務理事兼管事(管事=仕事を取り仕切る人、支配人)をしていた荘清次郎(しょう・せいじろう)の別荘として建てられた。

設計を担当したのは、桜井小太郎(さくらい・こたろう)氏。旧三菱銀行本店や旧丸の内ビルディングを設計。日本の近代建築史にその名を残す名建築家が、15年の歳月をかけ完成させたのが古我邸だった。
 


別荘のころの古我邸 (古我邸HPより)


1923(大正12)年9月1日午前11時58分45秒、相模湾を震源とした大地震が発生。鎌倉にも甚大な被害をもたらした。
9割の建物が倒壊、市内はガレキ野原と化した。その中で残ったのが古我邸だった。

損壊を免れた奇跡の建物は、その後、日本の歴史と大きく関わりをもつことになる。

まず受け入れたのが、震災をきっかけに東京から逃れてきた政治家たち。
第27代内閣総理大臣・濱口雄幸(はまぐち・おさち)、第34、38、39代内閣総理大臣・近衛文麿(このえふみまろ)が、古我邸に居を構えた。
そして戦後には、GHQに接収され、将校クラブとして使われた。
 


政治の舞台にもなった(古我邸HPより)


現在の古我邸の持ち主は、日本初のカーレーサーとしてその名を馳せた「バロン・古我」こと故・古我信生(こが・のぶお)氏の遺族。

1937(昭和12)年、古我信生氏の父で日本土地建物株式会社の経営者だった貞周(さだちか)氏が法人所得したものを信生氏が受け継ぎ、今に至っている。
 


昔のままの姿を留める古我邸


古き良き鎌倉の別荘文化を今に伝える古我邸。

優美な姿に魅了されたのが、現在のレストラン古我邸の代表。古我氏の遺族から借り受け、フレンチレストランにするために動きだした。

しかし、古我邸は1世紀近い歳月を経た建物。関東大震災にもあっている。
大がかりな補修が必要だった。
 


壁板や屋根は、板を当時と同じ色に塗り替え差し替えていった (古我邸FBより)
 

補修中に床下から見つかった煉瓦の基礎。 時代を感じさせる (古我邸FBより)
 

内部もドアや窓はそのまま残す形で補修 (古我邸FBより)



カフェスペースにある池の周りも再生。昔からこの庭に咲いていた草花を移植した (古我邸FBより)

補修完了までには1年以上の歳月がかかったという。

新しく建てるよりも時間がかかっている。でも、そこまでしたくなるほどの魅力が、鎌倉三大洋館の一つ、古我邸にはある。

代表の情熱と職人たちの努力で甦った古我邸。

だが、まだ完成していない。
 


古我邸は敷地面積1500坪もある大豪邸


古我邸は周囲の丘を含めて1500坪という広大な敷地を有している。
レストランオープンまでに整えられたのは、洋館、前庭、カフェスペースの裏庭部分など。周囲の丘はまだ手が付けられていない。

今後、丘部分を整え、カフェやウエディングなどを行なえる場所にする予定だそうだ。

オープンにあたり代表が掲げた古我邸再生5ヶ年計画は、まだ道半ば。
どのように進化していくのか、楽しみだ。
 
 
いよいよ古我邸の魅力に迫る!・・・キニナル続きは次ページ ≫
 

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