かつては非公開、鎌倉の著名人も住んだ豪邸「古我邸」。フレンチレストランに生まれ変わった様子をレポート!
ココがキニナル!
鎌倉文学館と並ぶ鎌倉の大豪邸として有名だった古我邸。個人宅で非公開だったものが、フレンチレストラン・ウェディング場として生まれ変わるそう。歴史と、これからの取材を!(まさしさん)
はまれぽ調査結果!
古我邸は、2015年4月17日、元洋館がフレンチレストランとして新生オープン。まだまだ進化を続けるお店になっていた。
ライター:やまだ ひさえ
フレンチレストラン古我邸の魅力
いよいよ鈴木ゼネラルマネージャーに邸内を案内してもらう。
オープンにあたっての補修では、外回りだけでなく内部の再生にもこだわったという古我邸。
どのようになっているのか、期待の瞬間がやってきた。
ここから古我邸の魅力をたっぷり紹介!
大正ロマン漂う玄関。重厚感にあふれている
大正時代には高価だったと思われる玄関ドアの磨りガラスも再生
落ち着いた中にも温かみを感じるフロアが出迎えてくれる
さりげなく置かれている小物にもこだわりを感じる
フロントも洋館も一部になっている
2階は、現在非公開
木がふんだんに使われたフロア
時間がゆっくり流れている、そんな印象を受けるのも古我邸の魅力。
座席は全部で50席
ランチでは、窓側の20席のみ2回転する
窓枠も蝶番も、建てられた当時のものを再生
フロアに併設されているテラスはディナーのために設けられたスペース
シャンパンをいただきながらメニューを決めたのち、フロアに入りディナーというのが古我邸スタイル。
時間を気にせず好きなだけ楽しんでください。・・・これも古我邸流のおもてなし
古我邸が注目を集めている理由の一つに、この贅沢な空間を使って挙げる結婚式がある。
ウエディングプランナーが常駐しており、ハレの日を迎える二人の希望を叶えてくれる。
鶴岡八幡宮で挙式し、古我邸でパーティ。古我邸内に祭壇を設け人前式を行って、そのままパーティー。
さまざまなプランを提案してくれて、思いのままだ。
鶴岡八幡宮からは寿仕様の人力車で古我邸まで移動 (古我邸FBより)
古我邸内でも式を挙げることも可能 (古我邸FBより)
フロア全体が披露宴会場になる (古我邸FBより)
ゼネラルマネージャーの鈴木さんによると、古我邸の結婚式には一つの形があるという。
純粋に結婚する二人を祝福しながら、料理を堪能する。どちらかというと、ゆったりした時間を楽しみたい派の結婚式だ。
十八番を披露したい、かくし芸を見せたい、そんなにぎやか結婚式派には向かない。ウエディングフェアも定期的に行われているとのこと。
湘南の素材にこだわる古我邸フレンチ
2015(平成27)年4月17日にオープンした古我邸。
それに先立ちHPを開設した段階でランチの予約が殺到。来店した段階で次回の予約を入れていく方も多く、現在、ランチは予約なしでは無理という、嬉しい悲鳴をあげている。
ランチは、99%が女性。
鎌倉観光のついでではなく、古我邸に食事に来る「古我邸メイン」の人が大半。フレンチレストランにした理由は「建物が持つ和の雰囲気と調和すると思ったから」。
多くの女性の舌を魅了する料理を作っているのが、料理長の大町正行(おまち・まさゆき)さん。
料理長の大町さん
大町さんは、リヨンの星付きレストラン「オーベルジュ・ド・リル」などで5年間、本場の技と味を研鑽。帰国後は「モーションブルーヨコハマ」など国内のレストランの料理長を務めてきた方。その味を古我邸の代表に見込まれ、オープンと同時に古我邸の料理長に就任した。
古我邸では3ヶ月に1度の割合でランチメニューを変える。それを決めるのも大町さんだ。
ランチコースは、3800円が2種類と、5600円のコース。今回は8月に供されていた3800円のコースの中から2品をご紹介。
取材した8月のランチコースの手前が前菜、奥がメイン
写真手前が前菜の「胡瓜のブランマンジェと三崎沖アジのカルパッチョ 和だしのジュレ」奥がメイン料理の「塩麹でマリネしたみやじ豚ロースのグリエ トウモロコシと枝豆の入ったグリビッシュ シェリー酒のソース」。
大町料理長が創る古我邸フレンチの特徴は、素材の味をしっかり生かしたライトなフレンチ。
本場のフランスの味を極めてきた大町料理長だからこそ創ることができる、日本人の味覚にあった、鎌倉テイストの古我邸フレンチだ。
素材は地元産にこだわっている。魚は、三浦市の松輪漁港の網元から直接仕入れ。新鮮な魚が毎日、運ばれてくる。
胡瓜のブランマンジェと三崎沖アジのカルパッチョ 和だしのジュレ
キュウリをブランマンジェに使うのは大町料理長のアイデア。
キュウリに火を通してあるので、キュウリ本来が持っている甘みが引き出されている。
三崎沖のアジも新鮮なため臭みはまったくない。和だしのジュレとの相性もばっちり。
編集部・山岸も大満足
鎌倉の枕詞「星月夜」をイメージした皿に盛られたメインデッシュ
メインは「塩麹でマリネしたみやじ豚ロースのグリエ トウモロコシと枝豆の入ったグリビッシュ シェリー酒のソース」。
野菜は、鎌倉野菜、豚肉は、食通が注目する藤沢市の「みやじ豚」。
「みやじ豚」の特徴であるジューシーな肉質を最大限に引き出した一品。添えられている「グリビッシュ シェリー酒のソース」にトウモロコシと枝豆を使っているのは、大町料理長のアイデア。さっぱり感が増すソースだ。
古我邸のランチメニューは、コース料理中心(古我邸HPより)
ただ、残念なことにランチは1ヶ月先まで常に予約で満席状態。
すぐにでも食べてみたいと熱望する方のために、鈴木ゼネラルマネージャーが裏ワザを教えてくれた。
ランチのみ、裏庭にあるカフェスペースでも注文することができる。
屋外にあるカフェスペースは、天候に左右されるので予約は不可。席があれば当日でも古我邸フレンチを堪能できる。
また、邸内に入れるのは中学生以上だが、カフェスペースなら子どもOKだし、愛犬もOK。
カフェでもランチOK!
カフェは比較的余裕があるが、電話したほうがよいとのことだった。
進化系レストラン、古我邸。
現段階でも十分に満足できるが、未来も同時に楽しみなレストランだ。
取材を終えて
古我邸は、HP開設段階で予約が相次いだため、プレスリリースを出していないそうだ。そのため、テレビ番組の取材は、現段階では全て断わっている。
はまれぽへの登場は、貴重な場というわけだ。
それほど熱い視線を送られている古我邸は、建物にも、空間にも、そして味にも、全てにこだわりの感じられることができる。
もしかしたら、近い将来、ミシュランの星を獲得していても不思議ではない。
そんなことを考えながら、夢のような空間を後にした。
―終わり―
取材協力
古我邸
住所/神奈川県鎌倉市扇ガ谷1-7-23
電話/0467-22-2011
営業時間/レストラン11:00~15:00、17:00~21:00 カフェ11:00~日没
定休日/火曜
HP/http://kamakura-koga.com/
ばにらぷりんさん
2015年09月11日 13時55分
お金儲けに使われるなんて残念というコメントもありますが、こうやって使われることで補修を繰り返して保てるのなら、有効活用だと思います。鶴岡八幡宮で挙式、その後こちらで披露宴なんて素敵ですね。
ぺぴちゃんさん
2015年09月10日 19時45分
近所にある小さい頃から見てきたこの洋館が、金儲けのために利用されているのはちょっと嫌な気分。鎌倉の良さがどんどんなくなっていきますね。
mocoaimeさん
2015年09月10日 13時22分
ここって確かカーレーサーの奥さんがずっと一人で暮らしてゴミ屋敷になってた建物ですよね!?あのおばあさんは死んでしまったんでしょうか?それとも転居したんでしょうか?