横浜の軽井沢、長野の避暑地と関係がある?
ココがキニナル!
横浜に「北軽井沢」や「南軽井沢」という地名があります。近くには「浅間」という地名もありますし、長野県とのつながりはあるのでしょうか?(chinoさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
直接の関係は無いことが濃厚!ただし、軽井沢の漢字については長野の軽井沢をとったものと思われる。
ライター:ワカバヤシヒロアキ
横浜市西区には、北軽井沢町、南軽井沢町という地名がある。軽井沢と言えば、長野県の浅間山の麓に栄えた日本屈指の避暑地が頭に浮かぶだろう。「横浜なのに軽井沢?」と驚く人がいるかもしれないが、秋田県大館市軽井沢、奈良県生駒市軽井沢町など、特定の地域に関わらず日本には軽井沢が多いのだ。
西区には北軽井沢、南軽井沢があり、隣には「浅間台」という地名がある
しかし、横浜市の軽井沢は、隣に浅間(せんげん)台、浅間(せんげん)町という地名が並んでいる。
軽井沢の隣に浅間とくれば、読み仮名こそ異なるものの、何かしらの関係を連想してしまう。
長野県軽井沢町は浅間(あさま)山の麓にある
遠く離れた地で何らかの相関があれば面白い。
謎を究明すべく、早速調査に乗り出す事にした。
現地を見る
手始めに横浜の軽井沢を歩いてみることに。何か手がかりが見つかるかもしれない。
横浜の軽井沢を確認!
一般的な住宅街の、横浜市西区南軽井沢
長野県の軽井沢町では、軽井沢町景観育成基準ガイドラインが作成され、景観に配慮した建物が立ち並んでいる。
景観整備の一環で作られた長野県の軽井沢駅前交番
しかし、横浜の軽井沢からはそういった景観整備の片鱗は見られなかった。
いたって普通の住宅街なのだ。
長野県には軽井沢町立軽井沢中学校があり、ほぼ同名の軽井沢中学校が横浜にあった
浅間町にある浅間神社
学校もあれば公園もあり、基本的には一軒家が立ち並ぶ場所だ。
また、浅間町には浅間下商店街など昔ながらの商店が並び、浅間神社が構えている。
長野県軽井沢町に問い合わせると、「横浜の地名と関連づけることを示す資料はありません。詳細はわかりかねます」という回答。やはり、そう簡単に謎が解けるものではなさそうだ。
追分に注意!
これはもう、専門家に聞くしかない!
横浜の地名のことなら何でもお任せ、NPO法人横浜地名研究会を訪ねることにした。
横浜地名研究会の松澤さん、以前は会長を務めていた方だ
松澤さんに聞いてみると「軽井沢と浅間だけではなく、追分が隣にあるのも長野と横浜に共通しますね」と思いがけない答えが。
追分がある?どういうことだ?
そもそも追分とは街道が分かれる分岐点のこと。
長野県の軽井沢、浅間、追分の関係
長野県軽井沢町の近くには、中山道が北国(ほっこく)街道と分岐する追分がある。
横浜の軽井沢、浅間、追分の関係
横浜にある浅間町の南側には旧東海道が、八王子道と分岐する追分がある。
松原商店街の北側に追分の印があった
「軽井沢」、「浅間」、「追分」の3つが共通する長野と横浜。これは両者の関係について、益々期待が高まるばかり。これらを前提として、松澤さんに詳しく尋ねることにした。