陣ヶ下渓谷の源流はどこ?
ココがキニナル!
以前、横浜の秘境として紹介されていた陣ヶ下渓谷ですが、途中までしかさかのぼれないようになっています。その先がが気になります。源流を調べてください。(べいさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
大きく分けて「川島町の民地の山」、「西谷浄水場」、「保土ヶ谷高校遊水池」、そして「左近山、市沢町一帯の雨水」が源流だった!
ライター:ワカバヤシヒロアキ
①川島町の民地から湧き出る地下水
源流と呼ぶに相応しいかは置いておいて、取り敢えず上流を順に辿って行こうと思う。まずは、川島町の民地から湧き出る地下水だ。
沢のようなものがうっすらと形成されているという話だが…
問題はここが私有地であるということ。
この森林は外から眺めるしかない…
保土ヶ谷土木事務所からも「私有地なので、人が殺到しないような配慮を」と釘をさされていたので、これ以上は無理に進まないことにする。興味を持った読者の方も、興味本位で中に入らないようご注意を願いたい。
②横浜市水道局西谷浄水場から出る雨水等の濾過水
続いて向かったのは、陣ヶ下渓谷公園の南東にある西谷浄水場付近。
渓谷にはここからも水が注がれている。
住宅地図を見ると波線で沢の位置が示されている
西谷浄水場では上水道として水の管理を行うほか、溜まった雨水や一部の下水を濾過処理して渓谷に流している。その注ぎ口が、西谷浄水場の北にある向台公園から確認できた。
金網の奥に、かすかに水が見える
写真だと伝わりにくいが、向台公園に来れば「シャーシャー」と水の音が聴こえる。
整備され人工的に作られたものではあるが、西谷浄水場に問い合わせたところ、元々あった沢を利用して濾過した水を注ぎ込んでいるのだそうだ。昔はこのあたりの山からも自然に水が流れ込んでいたのだろう。
③保土ヶ谷高校遊水池からの流入水
続いて、保土ヶ谷高校の遊水池に向かった。自然の山は、雨水を吸収し時間をかけて地中で濾過する仕組みができているが、開発でアスファルト等が敷かれると、そういった濾過能力が極端に低下する。それを補うために作られたのが遊水池、調整池と呼ばれるものだ。
保土ヶ谷高校の遊水池
この遊水池は保土ヶ谷高校が創立された昭和57年に作られたもの。あたり一帯の雨水を貯水しておいて、少しずつ陣ヶ下渓谷へと流し込まれている。
このような看板もある
ここで雨水が管理され、毎日少しずつ水が流されているというわけだ。秘境の源流というイメージからはやや遠ざかってしまうが、これも立派な源流の一つである。