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横浜の老舗「勝烈庵」、店の歴史やソースを販売しない理由とは?

ココがキニナル!

横浜の老舗、勝烈庵。このお店のトンカツの歴史と人気のあるソースを販売しない理由を教えて。(トンメルンさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

勝烈庵のカツレツは、1927年創業当時のレシピをそのまま守っている。ソースは、手作りで量産できないことなどの理由で販売されていないとのこと!

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ライター:吉澤 由美子

創業85年 横浜の老舗『勝烈庵』

(続き)

パン粉は揚げ物に合うレシピで、グループ会社の馬車道十番館が焼いている特別なパンで作る。それも耳を落とした内側だけを使う贅沢なもの。
 


馬車道十番館は勝烈庵の系列店


揚げ油のブレンド、カツレツの揚げ方、果物と野菜を丁寧に煮込んだソース、ガスで炊いておひつに移し水分を調整するご飯、しじみ椀、付け合せのキャベツの千切りなど、細かな部分も昔通り。
 


注文が重なっても対応できるよう、揚げる鍋が3つ並ぶ
 

揚げ一筋35年の高橋信宏さん。「高橋さんでなければ」というファンもいる


勝烈庵の味は、「変えない」ことによって守られているのだ。
 


揚がる音もおいしそうで待ちきれない気持ちに



たっぷりかけて食べたいソース



勝烈庵のソースは、無添加。新鮮な野菜と果物を焦がさないようにじっくりトロトロ2日間かけて煮込み、さらに1日寝かせて作られている。時期によって果物などの美味しさが違ってくるため、時々で微妙にレシピを変えているという。
 


優しくふくよかな勝烈定食のソースは、デミグラスソースに似た味わい


ロース用のソースはもう少し辛口で一般的なトンカツソースに近い味。こちらもおいしいが、勝烈庵といえばやはり勝烈定食のソースが定番。そしてこのソースは「これでもか」とかけるとおいしい。どんなにたくさんかけてもカツレツの味をきちんと引き出してくれるのだ。

残念ながらこのソースは販売されていない。いったいどうしてだろう?

本多さんによると、ソースを販売するためには厨房の設備を工場並みにしないと保健所の許可が出ないこと、手作りなのでそれほど大量には作れないこと、防腐剤などを入れていないので日持ちが短いことなどの理由から販売しないのだそう。

なるほど、そんな理由だったとは。
 


最低でもこのくらいかけてこそ


本多さんによると、勝烈庵では2人連れでソース1瓶を使い切るのはごく普通。ソースおかわりのリクエストもよくあるらしい。いくらかけてもOKとのことなので、これからはお店で心置きなくソースをダバダバかけて食べるとしよう。