市営地下鉄・バスの24時間運行や営業時間延長は検討されているの?
ココがキニナル!
市営地下鉄の終電って、早くありませんか? もっと遅くならないんでしょうか?(taksさんのキニナル)/横浜市営のバスや地下鉄は24時間営業化しないのかの取材をお願いします(小鳩さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
終電は他社線と比べて、特に早いことはない。24時間運行や深夜運行は、地下鉄の線路の保守作業の関係や採算性の問題で、現時点では考えられていない
ライター:田中 大輔
お金の問題だけじゃなく
地下鉄の場合は採算性とは別に、終夜運行や運行時間延長に踏み切ることのできない理由がある。
「なんと言われようと安全が最優先です」と話す山内課長は、「営業時間中にレールなどの点検をすることはできない」と続ける。
高速鉄道本部運転課の山内課長(左)と小野係長。JR北海道の保守不備問題なども引き合いに
つまり、終電が終わってから翌朝の始発が走るまでのわずかな時間で行っている作業の時間が、終夜運行となるとまったく取れないという大問題を抱えることになってしまうのだ。
これは都営地下鉄でも同じで、そのため猪瀬都知事も地下鉄については「すぐには難しい」としている。
ニューヨークの地下鉄のように複々線、つまりレールが4本あれば運行と保守作業を両立できるが、上下線1本ずつの市営地下鉄ではその方法も不可能なわけだ。
ブルーラインをはじめ、国内の地下鉄のほとんどが2本のレールしか持っていない
単線運行という選択肢もあるが、実はブルーラインにはこれができない理由がある。
「横浜市営地下鉄ブルーラインの運転席近くだけがボックス席のようなクロスシートなのはなぜ?」でも紹介した通り、ブルーラインは線路脇にある3本目のレールから給電する第三軌条方式を採用している。
保守作業をする場合は当然この電気を切って行うわけだが、片側の線路だけ給電を止めるということができないんだそうだ。
「高電圧危険」と書かれた第三軌条。両方入れるか、両方切るかしかできない
直流750Vの電圧のかかるレールの脇で作業をするわけにはいかないので、保守作業と並行して単線で終夜運行をするのも無理というわけ。
路線の8割がトンネルの中という環境もあって、市営地下鉄の保守作業は決して簡単ではない。
現状を考えると、24時間運行はおろか、終電を遅くして作業時間を減らすことも考えられないのだそうだ。
取材を終えて
特別な時期、例えば開催の決まった東京オリンピックの期間のみ終夜運行をする、ということはあるかもしれないと皆さんは口をそろえる。
あるいは、東日本大震災のあった日には、採算度外視で東京方面から帰ってくる市民のために24時間体制で地下鉄とバスを動かした。
こういった、良きにつけ悪しきにつけ、なにか特別な事情があれば限定的に24時間営業をすることもありえる。しかし、日常的な終夜運行は交通局としては考えていないようだ。
大晦日の終夜運転もやってきた交通局。画像は遊び心ある市営バスの時刻表
「事業者としてのメリットが見込めない」と三村さんは言う。
利用者の利便性向上には応えたくても、それを望む人が少数でやればやるほど赤字とあっては、いくらなんでも厳しいと判断するのも当然である。
というわけで、現状では市営地下鉄・バスの24時間化や大幅な営業時間延長は検討されていない。今後、横浜やその周辺の都市でよほど大きな動きがない限りは、現状のままとなるようだ。
―終わり―
totoron274さん
2013年10月11日 08時18分
24時間運行なんかよりも、まずは快速を走らせないとお話にならないだろう。ブルーラインの湘南台からあざみ野まで、一時間以上かかるのは大問題だ。まずは都心(ツインコア)と主要な生活拠点(旧:副都心)を結ぶ快速(想定される停車駅:あざみ野・港北NTセンター・新横浜・横浜駅・桜木町・関内・伊勢佐木町・上大岡・戸塚・湘南台)を早期に実現させてほしい。また、横浜環状鉄道の早期実現を期待する。
Nicksさん
2013年10月09日 00時30分
今すぐ24H運行しなくても構わないが全否定から入ると江戸幕府のように過去の前例踏襲だけで進化が生まれない。世界金融の中心地であるNY経済と横浜では雲泥の差があるとはいえ、一世紀前から24H運行しているNY地下鉄は、保守体制、安全治安対策、経済効果、人の移動の活性化等、あらゆる視点から研究して欲しいと思う。再度振り返ってほしいのは、北はあざみ野・港北NTから新横浜・横浜駅・桜木町(MM・野毛)・関内・伊勢佐木町・上大岡・戸塚を経由して南は湘南台まで横浜の各拠点を縦走するのは唯一ブルーラインのみである事。これは強みなので各飲食店、ホテル、企業、スポーツチーム等とコラボレーションして拠点経済の一体感熟成の一翼を担えば横浜全体にとって好ましい経済波及効果となる。NY地下鉄は運賃定額2.75ドルで乗換自由どこまでも行けるので地域の「足」となった。既成概念に囚われない創意工夫と研究を進めてほしい。
角さん
2013年10月08日 14時09分
馬鹿な政治家が現場を知らずに「アメリカでは・・・」と言う。ありもしない数字を根拠に営業時間の拡張とか本当にやめてほしい。 あと、タクシー会社の儲けを減らすのはかわいそうだろう。