横浜にLRTが走る計画はどうなった?
ココがキニナル!
横浜市が次世代路面電車の導入調査を始めたそう。実現する?進捗は?(brooksさん/yakisabazushiさん/miyukidさん/象の鼻さん/キングカズさん/マッサンさん/nobaxさん)
はまれぽ調査結果!
横浜市では都心臨海部の回遊性向上のためLRTを含めた新たな交通の導入を検討。2020年を目処に連節バスの導入を決めたが、LRTは引き続き検討段階
ライター:福原 麻実
大阪に住んでいたころに何度か乗った路面電車。そして、神奈川では江ノ電にもお世話になっている。
海辺の街を走る江ノ電。いつ見ても素敵だと思う
いずれもレトロな雰囲気が大好きなのだが、近年、国内ではその路面電車を近代化したものが走っている。LRTだ。
なお、LRTは本来Light Rail Transitの略で、軽量軌道交通と和訳されることもある。この和訳の通り「近代的」「次世代」などの意味を含む単語はないが、ライトレール交通協会は江ノ電や東急世田谷線などもLRTとしている。
しかし、この記事では国土交通省の定義に従い「次世代型車両(低床車両)を導入している路線」に限定させていただく。
富山で走っているLRT「ポートラム」(富山ライトレール株式会社、wikipediaより)
こんな車両が横浜の街を走る日が来るのだろうか? ぜひ乗ってみたいが、いつから、どこを走るのだろう?
はまれぽでは以前にもLRTについて取材しているが、あれから4年が経過した現在、何か変わっただろうか? 答えを知るべく、横浜市都市整備局都市交通部を訪ねた。
横浜にLRTが走る日はくる?
LRTが走るとすれば楽しみだが、走るとしたら、電車に地下鉄、そしてバスと、すでに交通網が発達している横浜の、いったいどこにLRTを走らせるのだろうか?
お話を聞かせてくださったのは、横浜市都市整備局の岡哲郎(おか・てつろう)課長補佐と遠藤佑介(えんどう・ゆうすけ)さん。
大量の質問に丁寧に答えてくださった同課長補佐(左)と遠藤さん
お二人によると横浜市は現在、横浜都心部の機能強化と、より魅力的なまちづくりを目指して作られた「横浜市都心臨海部再生マスタープラン」という計画に基づき、LRTを含めた新しい交通機関の導入が検討されているそうだ。
LRTは新しい交通機関導入の一つの候補としてあがっている
新たに交通機関の導入を検討している場所は横浜市の都心臨海部とのこと。横浜駅周辺地区、みなとみらい21地区、関内・関外地区、山下ふ頭周辺地区、東神奈川臨海部周辺地区の5地区である。観光などで横浜を訪れる人の回遊性を高めることを目的としている。
確かにこれらの地区をぐるっと巡るのは大変
その回遊性の確保のために、これまでコミュニティサイクルや水上交通ネットワークの強化・拡充なども行っているが、それらに加えて、5地区を結ぶ交通網を新設するそうだ。
新しい交通機関導入のための調査は、LRTや連節バスを対象とした新たな交通について2014(平成26)年と2015年(平成27)年の2年間で、総額約3800万円をかけて行われた。
しかし、LRTを数年のうちに入れることは難しいと2016年(平成28)年に市が判断。
導入には課題が多いそうだ・・・
既存の道路にLRTの線路を敷設すると道路幅を考えると自動車交通量に見合った車線を確保できないという問題があるさらに、費用面での課題もある。LRTにかかるコストは1kmあたり20~30億円と言われているのだ。
そこで、当面はLRTと同じく候補に挙がっていた連節バスを中心に計画をしていくそうだ。
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