【年末特別企画】もういくつ寝ると午年がやってくる師走の横浜を2頭の駿馬がひた走る!
ココがキニナル!
来年の干支である「午(うま)」が有馬記念で夢を買い、蛇に挨拶し、馬車道を駆け抜ける!そしてこの勢いのまま来年もはまれぽは今年以上に横浜市内を駆け巡る!
ライター:永田 ミナミ
いよいよ出走
にぎやかな店内に入ってホッとしたのも束の間、出走の時間は迫っていた。常連のみなさんに「こっちで一緒に観よう」と誘っていただき、テレビの前にスタンバイ。
鳴り響くファンファーレに速まる鼓動
各馬ゲートイン
常連のみなさんの落ち着いた様子が頼もしい
と思ったらあっという間にスタート
勢いよくゲートが開き、16頭の仲間たちが走り出した。圧倒的な人気と支持を集めているオルフェーブルは後方から様子をうかがっている模様。われわれ2頭も、まばたきをするのも忘れて仲間たちの勇姿に見入る。
やっぱりオルフェーブルも買ったほうがよかったかな、と吉田ホース
ここまできたら語呂合わせの底力、見せてやりましょうよ、と永田ホース
常連のみなさんはどっしりと構えている
・・・あ
オールーフェーブールー!
当然の結果に落ち着き払ったまん馬けんのみなさんと、絶望する夢見がちな2頭
8馬身差の圧倒的勝利。引退するレースでまさに有終の美を飾ったオルフェーブルは、横浜の逆ケンタウロス2頭には眩し過ぎた。
座敷に戻りがっくり肩を落とす2頭
この悲しみは飲んで紛らすしかない(瓶ビール600円)
つまんで忘れるしかない。そして乾草もいいけど鮭の薫製も美味しいと知る
悲嘆に暮れるわれわれ逆ケンタウロスに、まん馬けんのみなさんは温かい言葉をかけてくださった。何て素敵な店なんだろう。浜松から通う気持ちもわかるなあと胸がいっぱいになりながら、みなさんにお礼を言って店を出た。
送り出してくださったママと記念撮影。ありがとうございました
ステッカーをドアに貼ってもらい、喜ぶ馬2頭
干支としての自覚
人間の温かさに触れ、絶望の淵から這い上がったわれわれは横浜の街を歩きはじめた。だが歩きはじめてすぐ、自分たちには目的地がないことに気がついた。
さてどうしようか、と大岡川を渡る橋の上で途方に暮れる馬2頭
ぼんやり眺めていると、揺れる川面に疾駆するオルフェーブルの姿が映っているような気がする・・・そう永田ホースが考えた次の瞬間だった。
「馬鹿な真似はやめてください! あと1週間ちょっとで僕らの年なんですよ」
「なんで馬鹿は馬と鹿なんだ」とネガティブになる吉田ホースを何とかなだめすかし、来年に向けて蛇に挨拶に行こうと提案して、われわれは伊勢佐木町へ向けて歩きだした。しかし街には誘惑が多い。
「ちょっと取り返していこうかな」「はい、どうどう」
「それより借りるというのはどうでしょう」「ふむ」
「まあまあ、ちょっと気が早いんじゃないかな」「ですよね」
「でもちょっとよく考えましょう」「考えるだけだぞ」
「案ずるより産むが易しですよ」「おっと、馬脚を現したな」
いろいろ寄り道をしているうちにすっかり馬が合ったわれわれ馬2頭。牛は牛連れ、馬は馬連れで目的地を目指した。
そして「へびや」に到着
店先のものすごい作品に、蛇に睨まれた蛙のようになる馬2頭
「ちょっと挨拶をさせていただきたいんですが」とお店にお願いすると快くOKしてくださった。ということで襟を正して蛇の前に進み挨拶。
今年1年お疲れさまでした! 来年はわれわれにまかせてください