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TVCMに使われる車は横浜ナンバーが多いって本当?

ココがキニナル!

車のCMで公道を走っている車は、横浜ナンバーが多いような気がします。ハマナンにする理由って何故?(きいちさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

TVCMで横浜ナンバーを使用する会社は少ない。しかし、自動車会社によっては横浜に研究所があり、そこの車両を広報車として使用すれば横浜ナンバーになる。

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ライター:小方 サダオ

TVCMで横浜ナンバーを見かける理由とは

(つづき)
 
さらにマツダ自動車の広報部にお話を伺った。
 


マツダ自動車
 

「TVCMにおいては海外で撮影される場合が多いため、ナンバープレートも海外仕様のものになります。しかし横浜に研究所があるため、雑誌の撮影などで使用される広報車の車両は横浜ナンバーになります」と答えてくれた。

TVCMでは使用されないが、スズキ自動車同様マツダ自動車も広報車が置かれた研究所が横浜にあるという。

そこで横浜研究所・マツダR&Dセンター横浜の取材をお願いすると、受けてくださり、撮影のための広報車を用意してくれた。マツダR&Dセンター横浜は、海沿いの神奈川区の工場地帯の近くにあった。
 


マツダ R&Dセンター横浜
 

以前は日本フォード自動車株式会社の工場があった場所だ
 

まずはマツダR&Dセンター横浜の沿革について説明していただいた。

「1979(昭和54)年に、マツダはフォード自動車と資本提携し、フォード自動車が株式の
25%を取得しました。そして1985(昭和60)年1月マツダが技術研究所を設立(広島本社)すると、1987(昭和62)年6月にマツダ横浜研究所(MRY)を竣工しました。研究内容は、長期的視野に立った自動車関連技術およびその他の先行、先端技術の研究・開発になります」と答えてくれた。

マツダR&Dセンター横浜は、フォード自動車との提携に関連してこの地に設立されたとのことだが、この場所がもともと日本フォード自動車株式会社の工場が建っていた場所であることと関係しているようだ。
 


マツダ R&Dセンター横浜の内部
 

続いて広報車を撮影させてもらった。正面玄関で堂々たる姿で待っていたのは、新製品のマツダ 「CX-3 XD Touring L Package」だ。
 


マツダ CX-3 XD Touring L Package
 

主な仕様に関しては、以下の通りだ。
 


 

ディーゼル車はヨーロッパでの普及率は高い
 

車両に関して伺うと「人気の車種で、新製品として発表後、すでに1万台以上のご予約をいただいています」
 


スーパークリーンディーゼルエンジンSKYACTIV-Dの搭載車だ
 

燃費が良いため地球にやさしいクリーンディーゼル車
 

「特長は1.5L小型クリーンディーゼルエンジンです。燃費が良いだけでなく、ガソリンエンジンであれば2.5Lエンジン並みの力強さがあります。ディーゼルエンジンでは軽油を使用しますが、ガソリンよりも価格が低く経済的です。さらにガソリンエンジンに比べて力が強くエンジンの回転数が低くて済むため、高速走行などで燃費が良く静かです」と答えてくれた。
 


力強い走りも魅力的だという
 

革張りシートなど、上質感のあるインテリア
 

頼もしいフォルムが印象的だ。魅力的な車の前を離れることに未練を感じつつ、マツダR&Dセンター横浜を後にした。

ところで前述の日本フォード自動車株式会社の工場は、1925(大正14)年、最初は横浜市緑町(現在のみなとみらいのあたり)に建設された。その後、A型フォードの生産のため神奈川区子安に工場が作られた、という。
 


フォード横浜工場の外観 (『フォード横浜工場 御巡覧記念』 日本フォード株式会社)
 

工場ラインの様子
 

乗用車やトラックを生産していたという
  

創立当時の日本フォード自動車株式会社
 

当時日本フォード自動車株式会社の工場がこの地に建てられた理由は、車両の部品の運搬にとって横浜港の利便性が挙げられたのではないだろうか。
ここ横浜・子安の地にはアメリカと日本の橋渡し的存在となっていたが工場あったのだ。
そんなフォード自動車の工場があった土地を受け継いで建つ研究所前に停まるマツダ自動車の車両のナンバープレートには、横浜の文字が似合う気がした。

続いて三菱自動車の広報部にお話を伺った。するとナンバープレートの地名が与えるイメージについて興味深いお話をしてくれた。
 


三菱自動車の販売店
 

「私の記憶ですと、最近は私どものTVCMで横浜ナンバーを使ったことはございません。私どもがTVCMで使用する車両は、本社の所在地である港区の品川ナンバーになります。またTVCMにおいては、公道ではない場所を走らせて撮影している場合もあり、その場合は車両に正式なナンバープレートはつけられていません」

「しかしTVCMではイメージが大事になってまいります。その際、日本のナンバープレートは現実的すぎる印象を与え、むしろ海外で撮影して海外のナンバープレートを使用したもののほうが、TVCMに適した印象を与えることはいえます。もし国内で撮影する場合は、東京の品川ナンバーなどは都会的な印象を与えると言え、横浜や湘南ナンバーは海などをイメージさせ、好印象を与えると思います」と答えてくれた。

ナンバープレートの地名は、所有者やその生活スタイルなど車の置かれた背景を見るものにイメージさせる効果があり、外国風や都会的など良い印象を与えるものはTVCMのアイテムとして効果的といえそうだ。
 


横浜ナンバーの地名がもたらすイメージ効果とは



そこで「横浜ナンバー」の車のイメージを印象付ける場所を探していると、本牧に発見した。

「MOONEYES Area-1(ムーンアイズ・エリアワン)」だ。
 


ムーンアイズ・エリアワンに併設された「ムーンカフェ」
 

角(すみ)さんに、まずはお店についてお話を伺った。
「当店は元町にあったころから数えると、29年目になります。弊社社長の菅沼がアメリカを訪れた際、カリフォルニアにある 1950年代に開業したレースパーツブランド・ムーンイクイップメントカンパニーに立ち寄り買い物をしました。すると帰国後、創業者のディーン・ムーン氏本人から電話があり、その後の交流を通じて横浜でムーンアイズを立ち上げることとなりました」
 


中区本牧宮原にある、ムーンアイズ・エリアワン
                

「また、当店がムーンアイズ・エリアワンという名称なのは、以前この場所は米軍の居留地で、エリアワンと呼ばれていたことから来ています」とのこと。