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横浜駅きた西口付近、鶴屋橋の工事はいつ終わる?

ココがキニナル!

横浜の西北口近くの鶴屋橋の架け替え工事ですが、道幅や交通量を考えるとどのようにして架け替えるのか気になる。完全に取り外すと非常に不便です。計画を聞いて?(しげさん/秋沙さん/thaiさん/なお♂さん)

はまれぽ調査結果!

鶴屋橋の工事は2018年4月に開通予定。総費用は約14億円で、橋の老朽化や交通混雑の解消、さらに川の通水流を増やすための工事だった。

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ライター:田中 大輔

橋を架け替える理由とは!?



そのひとつには、橋の老朽化が挙げられている。現在の鶴屋橋は59年前に造られたものだ。すぐに重大な事故が起きる危険性があるわけではないが、見えない部分でコンクリートのひび割れなどもあり、少しずつ寿命をすり減らしてきた。
 


工事前の鶴屋橋。長く私たちの生活を支えてくれた(画像提供:横浜市道路局)

 
今造られている新橋は、これまでの鉄筋コンクリート製の橋とは違い、鋼板を使ったもの。コンクリート製と鉄製、それぞれにメリット、デメリットがあるそうだが、今回重視されたのは鋼板製の橋の薄さだという。

コンクリートを使った橋は塗装などのメンテナンスが不要だったり、費用面で若干分があったりするのだが、橋に厚みが必要になり、道路との接続部分に段差ができてしまうのだそうだ。今回は、よりスムーズに橋を渡れるように、と鋼板が選ばれたとのこと。

老朽化以外の理由としては、混雑の解消が挙げられる。
鶴屋町にはオフィスや予備校もあり、通勤・通学の時間帯である午前8時ごろにまとまった通行があるほか、飲食店に向かう人の多い夜間なども交通量が増える。

そのため、驚くべきことに、鶴屋橋は1日5万人もの利用者があるそうで、これまでは歩道が混雑してしまうことも珍しくなかった。

 


 

鶴屋町にはオフィスビルから飲み屋さんまで


また、最近では町内にマンションが建てられたことで住む人も増加。商業施設の再開発も行われていて、今後の利用者が増えることも想像に難くない。

そこで、より安全に橋を使えるように、新橋では歩道の幅が従来の倍近くに広げられる。これまでの鶴屋橋は、約5メートルの車道と両側に3メートル強と2.6メートル余りの歩道があり、幅約10メートルの橋だった。新橋では、車道の幅はほとんど変わらないものの、歩道が両サイドともに5.5メートルずつの広々としたものへ生まれ変わる。これにより、橋全体の幅も15メートル強と大きくなる。
 


歩道の幅は5.5メートルで、実際に人が歩ける部分は5メートルとなる(横浜市HPより)

 
単純に考えれば、これまでの倍の人がいっぺんに行き来できるようになるわけだから、これは利用者にとっては有り難い話だ。



橋の脚に隠された意外な問題

さて、老朽化や混雑解消というのは、誰にでも簡単に理解できるシンプルな理由。
でも、おふたりによれば、架け替え工事を行うのには、もうひとつ理由があるのだそうだ。
それは、橋の下を流れる帷子川分水路の流れをよくしようというものだ。
 


この川の流れに橋が関係ある?

 
橋とどんな関係が? と思ってしまうが、これまでの鶴屋橋は帷子川分水路に2本の橋脚を降ろしていた。これによって、なんと川の幅に対して流れの2割もが阻害されてしまっていたというのだ。

水の流れが橋脚に当たると渦を巻いてしまい、これによってわれわれが想像するのよりも遥かに水の流れに影響を与えていたようだ。
あの帷子川分水路には、大雨の際に水をたくさん流すという役割もあり、その流れを2割も削いでいるのだとすれば確かに問題はありそう。
 


この橋脚があるだけで、川の流れが2割減

 
そこで、新しく架けられる橋には、途中の橋脚がゼロ。両端の2点だけで橋を支える構造に様変わりする。これにより、川には負担をかけることなく、橋の機能も果たせるというわけ。
 


左側の従来の形から、流れに影響の出ない右側(イメージ画像)のような橋に(横浜市HPより)

 
さらに、先述の通り、比較的薄くて済む鋼板を使った橋にすることで、橋の下の空間も広がる。これによって、いざと言う時に流せる水の量が増えるのだ。
普通に生活をしていても考え付かないが、橋として使いやすくするというだけでなく、その下を流れる川の治水のことまで計算された工事というわけだ。



取材を終えて



2018年4月に開通する新しい鶴屋橋は、今よりも歩道がだいぶ広くなりより快適に利用できるようになる。普段は気にも留めない、橋の下を流れる川の治水対策にも一役買ってくれる。
 


仮橋では自転車から降りましょう

 
実は、今造られている鶴屋橋は3代目に当たる。
これまで利用されていたものが2代目で、初代は昭和初期に造られた木製の橋だったそうだ。当時と今では街の姿も役割もだいぶ変わっただろうが、昔からあの場所は人々にとってなくてはならない橋の架かる場所であり続けた。

完成まではちょっと不便な生活を強いられてしまうが、少し我慢して新しい橋の誕生を楽しみに待ってみよう。


―終わり―
 

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  • 帷子川分水路の流量を増やす…写真で見る限り、鶴屋橋の後ろに首都高の橋脚が川の中から立ってますよね?鶴屋橋だけ改修しても流量増加効果って即効性が薄いのではと見受けられます。将来首都高もいつかリニューアル工事が必要になるとは思いますが、その時には首都高の橋脚も川の外に建て直してくれないと、鶴屋橋の設計変更が無駄になってしまう恐れが出てきかねませんね。。。

  • 調査ありがとうございました。橋で帷子川の水流が改善できるとは目からウロコでもちろん歓迎です。が、仮橋はなぜか距離が長すぎて、相鉄横浜駅経由で台町方面まで毎朝夕通うとより一層遠くなったように感じます・・・。

  • 居酒屋やカラオケの客引きも、歩道を狭く感じさせる一因では‥。道幅が広がって客引きが増えたら嫌だなぁ‥

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