新山下ドンキ横の歴史ある「丸善ビル」、怪しく光るネオンと謎の音楽の正体は? 全店徹底取材!
ココがキニナル!
新山下のメガドンキの隣にある丸善ビルにあるお店が魅力的。特に2階の音楽が流れてくるお店とネオンのお店がキニナル(Seijiさん、ro-me-3さん、ASCAさん、まみごんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
40~50年前に建てられたという丸善ビル。当初は居酒屋で、現在は個性豊かな4店舗がそれぞれの世界観で営業中。とても居心地のいい場所だった。
ライター:山崎 島
次はいよいよ階段を上る
ぱっと人目を引く、新山下の丸善ビル。3件目にお邪魔するのは・・・
あのぴかぴか光る
3階のお店へ。
我輩に続けー
ごめんください、って、ん?
あんなとこに
魅力的な
股が
まるでアメリカの雑居ビルの一室のような同店は、ネオン看板の店「SMILE NEON」。横浜の夜を彩るネオンを、完全オーダーで作ってくれるそうな。
こちらが城の主、高橋さん
スキンヘッドにワークスーツスタイルの高橋さんは一見強面だが、とてもやさしげで気さくな方。時折冗談をまぜながら、お店のお話をしてくださった。
「SMILE NEON」がオープンしたのは2000(平成12)年。青春時代を本牧で過ごし、アメリカの文化や街並みに憧れを持った高橋さん。
中でも暗闇で輝くネオンを見て「これだ」と思い、都内のネオン屋さんにて約10年修行された。
「独り立ちしたら、アメリカに渡って勉強したかったんですけど、ここのビルを見つけて自分の店を始めました」とのこと。この場所は、かつては現在2階にあるバーの楽屋のような使われ方をしていたそうで、バーのオーナーさんや店長さんとお知り合いだった高橋さんが「ここで自分の工房を持ちたい」と相談し「SMILE NEON」を立ち上げた。
2階バーのネオンも高橋さんの作品
丸善ビルを選んだ理由について伺うと「ぼくの仕事は、作業ができればどこでもできるんですけど、仕事をしながら自分の気持ちを盛り上げられる場所がよかったから」とのこと。
ネオン作りって技術はもちろん、高橋さんの感性も大きく響く仕事でしょうし、よい仕事環境って必要不可欠そう。店舗にはもちろん、アトリエや工房としても、よい建物なんだな、丸善ビル。
店内にはいろいろな書体や
色のネオンが展示されている
同店では、お店のネオン看板制作や修理はもちろん、個人でも完全オーダーのネオン看板を作ってくれるそう。
これはこの日ちょうど納品した作品のもとになったロゴと設計図
ある会社の社長の誕生日に、社員がお金を出し合って注文されたんだそう
そんなこともできるんですね!!
ちなみに、映画やテレビの美術用に制作されることも多いのだとか。
山崎の大学時代の先輩の映画にも高橋さんのネオンが!(HPより)
それになんと、以前はまれぽでも記事になった「ホテルニューグランド」のネオンも、高橋さんが手がけたそう。
すごい!!
「どんな注文も、できないって言いたくない。具体的なアイディアが固まってなくても、お客さんと一緒になって作っていこうと思ってるので、とりあえず相談してくれれば大丈夫です」と高橋さんはおっしゃっていた。
ネオンて、企業やお店用、個人用のものにしても、何かしら思い入れがあって作るものだと思う。高橋さんは、お客さんの想いを一つひとつ大切にしながら、設計から制作まで、すべて手作業で、唯一のネオンを作り上げていく。
ネオン作りについても少し伺った
こちらが、まっすぐな状態のネオン管
色は約40種類から選べる
専用のバーナーで
管を熱しながら(HPより)
曲げていく(HPより)
途中、色を変えたりするが、基本的には一筆書きのように管を曲げていくそう。真剣かつ一発勝負である。
「ネオンは管の中のガスが放電し、光ります。なんとなく、電気代がかかるイメージがあるんですが、意外と消費する電力は少ないです。LEDまでとはいきませんが・・・」とのこと。
なんとなくネオンて壊れやすい印象がある。でも、高橋さんは「ぼくの作るネオンはなかなか壊れません。ここの窓についているネオンは、オープン時からつけっぱなしだけど、一回も壊れてないし。配線に何かあって、切れちゃう場合はたまにあるけど、でもそれもすぐに直せますし」とおっしゃっていた。
ふむふむ
ネオン、思っていた以上に扱いやすく、身近に置けるものだったんですね。看板だけではなく、部屋の照明としてオリジナルネオンを作ってもらうのも、素敵なんではないでしょうか。いつかおしゃれ物件にすんだら、ぜひともお願いします。が、来世になったらどうしよう。
ちなみに、お隣のドンキについては「特に悪い印象はないです。逆に遅くまで仕事していても、誰も気にしないから良いですね」とおっしゃっていた。なるほど! 有難うございました。