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【横浜の名建築】愛らしい教会に眠る歴史 横浜海岸教会

ココがキニナル!

横浜にある数多くの名建築を詳しくレポートするこのシリーズ。第15回は、横浜海岸教会。おとぎ話にでてくるようなかわいい教会には、重みのある歴史や信仰深い人々の願いが詰まっていた。

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ライター:吉澤 由美子

尖ったアーチが繰り返されるゴシック様式



キリストやマリアの像があるカトリック教会と違い、プロテスタント教会である横浜海岸教会は偶像がないシンプルな装飾。

建物は、天に向かって高くそびえる三角形の鐘塔(しょうとう)屋根が印象的なゴシック様式。
その典型である尖った三角形のアーチが多用されている。

教会内部にはキャンドル状の意匠も多いが、これは尖ったアーチの変形と見ることもできる。
 


鉄の門扉と低い塀。塀の柱は上部が三角形で小さな塔のよう
 

鐘塔の庇が重なり、軒回りに腕木風の意匠。その白さと形は翼を彷彿とさせる


この建物は鉄筋コンクリート造の3階建て。玄関は2階にある。
 


門から入ると階段を登った先が玄関扉


玄関扉のステンドグラスは、淡い色の方が創建当時のもの。
 


片方は台風で割れてしまったため、似た色調の鮮やかなガラスが入っている
 

入口に続くホールは格天井風で、それぞれに四葉を思わせる意匠


ホールの扉の先には階段室。1階と3階への階段が壁際にあり、手すりの下はキャンドル型に切り抜かれている。

階段の向かいには礼拝堂の入口。
その横には、関東大震災で倒壊した瓦礫から見つけ出した『日本基督横浜海岸教会』の銘板がかかっている。
 


銘板は一部損傷したものの、近隣の火事を逃れて残った


この建物には、目立たない場所にクロス(十字)の意匠もたくさん隠れている。

窓には魚とクロスを組み合わせた鉄の装飾。
隠れキリシタンが互いを見分ける暗号のように使った魚は、特別な意味を持つ意匠だ。
 


魚とクロスを組み合わせた装飾


階段室から降りた1階には、子どものための日曜学校の礼拝堂がある。
中央では全体の礼拝を、周りの小部屋では年齢に合わせた学習を行う。
 


日曜学校の礼拝堂はアーチで仕切られ、柱上部にはクロスの装飾がある
 

通用口のドアの上部もアーチ