伊勢佐木町商店街にあるアメリカ屋。

店なのに「売ってくれるのかくれないのか」「買っていいのか悪いのか」分からないなんて、どういうこと！？投稿を読んだとたん、筆者も気になって仕方がなくなった。

伊勢佐木町商店街ならこれまでに何度も行き来しているはずなのに、そんな店あったっけ？と、思い出せない。現地に赴き、店構えを見てようやく「ああココか！」と思い当たった。
　

商店街の雰囲気にとことん馴染んだ店構え

店の奥には入りたくても入れない！

ショーウインドウにはサッカーボールなどが並ぶ

抵抗を感じることもなく「こんにちは〜」と店内へ入ると…。
　

行く手を阻む、大量の商品や段ボール

入り口から数歩、そこから先は山積みになった段ボールや商品で埋め尽くされていた。通路らしきものはなく、進むことが不可能な状態。

このときになってようやく投稿者の意図を理解した。なるほど、噂に違わぬ無造作ぶりだ！
しかもその光景が想像をはるかに超えていたので、取材をお願いする立場上たいへん失礼と分かりつつ、つい笑いがこぼれる。

店の奥からは「ちょっとそこで待っていてください」との声。そのうち、商品群を避けながら「よっこらしょ」と店主が登場した。
　

店を取り仕切る三谷夫妻

無礼な筆者を快く迎え、色々と話を聞かせてくださった。

ボクシング界では、知る人ぞ知る店

ミズノに特注するサウナスーツ（12,075円）

聞いて驚いたのが、ここにしかないオリジナルの商品を多く開発・販売しているということ。
ボクサーが減量の際に着用するサウナスーツは、発汗効果や耐久性にこだわり、先代がミズノのボクシング担当者と共に開発。ボクシング界では定番の商品らしいが、アメリカ屋ではオリジナルのデザインも手がけているそう。
またボクシングシューズやグローブも、オリジナルのカラー展開を用意。
　

ウイニングのグローブが箱ごとずらり

なぜそんなことができるのか尋ねると、元々はミズノの特約店だったため、長くメーカーとの信頼関係を築いてきたという背景があるからとの答えだった。

現在はミズノ以外の国内外メーカーも幅広く扱い、またメーカーで通常生産していないものでも特注で製造してもらうルートがあるため、ボクシング用品に関しては他店を凌ぐ品揃えなのだとか。
顧客の中にはこれまでにチャンピオンとなった選手も大勢いる。

また、インターネットの楽天市場にも出店しているため、北海道から沖縄まで、さらには海外のチャンピオンからの問い合わせも多くあるそう。