市内でシニア犬を対象にペットマッサージを行う「オッジ・オ」とは?
ココがキニナル!
中区のミリオンペットの奥の部屋に犬のマッサージ師オッジ・オさんがいます。犬の頭にお灸をすえます。ペットも介護時代の昨今、はまれぽで紹介してもらえませんでしょうか?(もも8さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「オッジ・オ」は機能回復と健康維持を目的としたシニア犬へのマッサージや、飼い主へのカウンセリングを行う出張マッサージ屋さんだった。
ライター:松野 孝司
人間社会と同じようにペットも高齢化社会に
ペットも家族の一員といわれるようになって久しい。ペットフードの改良や動物医療の進歩により、家族の一員たるペット犬や猫たちの寿命も伸びている。
社団法人「ペットフード協会」が行った平成23年度の調査によると、犬の平均寿命は13.9歳、猫は14.4歳。ちなみに猫は7歳、小型犬・中型犬は8歳、大型犬は6歳でシニアといわれている。人間の年齢に換算すると48~52歳ぐらいだそうだ。
同調査によると猫の39.6%、犬の51.4%がシニア世代で占められており、人間同様ペットの世界も高齢化社会を迎えているのは事実だ。
根岸駅近く、国道357号線沿いにあるミリオンペット
それにしてもペットにマッサージをするとどんな効果があるのだろうか。情報にあった中区根岸町にあるペットショップ「ミリオンペット」に取材を申し込んだところ、大久保芳樹店長が快諾してくれた。
大久保店長によると、同店がドッグマッサージを行うようになったのは2年前から。「シニア犬の健康問題に悩んでいるお客様が非常に増えたので、そうしたお客様の声に応えるために、以前からお付き合いがあった宮崎ひさの先生にお願いしました」
「色々なカタチでペットのサポートをしていきたい」と話す大久保芳樹店長(右)
広々とした店内にはペット用品がズラリと並べられている
トリンミングやペットホテルの施設も併設されている
宮崎先生は動物看護士、ペット・マッサージセラピスト、ペット東洋医学アドバイザーなどの数々の資格持ち、ペットマッサージやカウンセリングを行う「オッジ・オ」を6年前から主宰している。
「ワンちゃんは年をとると散歩に出る回数が減り、飼い主同士の付き合いも薄くなります。ワンちゃんの健康問題を誰にも相談できず、一人で悩んでしまうんです。ワンちゃんの体をケアするとともに、飼い主のそういう気持ちを少しでも和らげる手助けになればと思ってお引き受けしました」と宮崎先生。
同店で出張マッサージを始めて2年。最初のうちは訝しげにしていた人も多かったそうだが、口コミで評判を呼び、今では多くの方が宮崎先生の施術を待っているという。
施術中もやさしい微笑みを絶やさない宮崎先生
将来的には動物病院と連携したケアを
宮崎先生が施術するのはペットマッサージで、その中には
(1)ブレイズタッチ
(2)ツボ・経絡マッサージ
(3)リンパマッサージ
(4)リフレクソロジー
が含まれている。ブレイズタッチとはペットの体をマッサージすることで、人との信頼関係を構築し、精神的にリラックスさせる効果があるという。
ツボ・経絡マッサージは東洋医学ではおなじみの施術。犬にも14の経絡があり、ツボの位置もその効果も人間とほぼ同じだという。「人間が押して気持ちいいところは、犬もマッサージされたら気持ちよくなります」
キニナルにあったお灸もそえるそうだが、暑くなるとお灸を嫌がる犬が多いので、冬が中心なのだとか。
来店していたミルちゃん。変性性脊髄症という病気の疑いで、後ろ足がうまく使えない
ペットマッサージは医療行為ではなく、健康維持と機能回復を目的にした日常的なケア。私たちが足ツボマッサージを受けたり、ストレッチ体操をするのと同じなのだ。
「人間なら自分でストレッチをしたり、マッサージをしてもらったりするんですがペットはできません。その手助けをしているという感覚です」