ポートサイド地区の高層マンションの下に燻製店がある理由は?
ココがキニナル!
ポートサイド地区の高層マンションの下でやっている「横浜燻製工房」という会社が気になります。なぜこの場所で?燻製の煙で苦情とか出ないのでしょうか?(のーりおさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜燻製工房はポートサイド地区にある会社の社長が兼務しているため、この場所に作られた。煙は活性炭フィルターを使用しているのでほとんどなし!
ライター:吉田 忍
燻製(くんせい)は、香りの良い木材から出る煙を使用して、食材に特有の香りや風味を付加したもの。ハムやベーコン、ソーセージなどはお馴染みだが、魚なども干物とは一味違う、うまい燻製になる。
そんな燻製を作っている会社が横浜にあるらしい。その名も「横浜燻製工房」だ。
横浜燻製工房の店舗は、神奈川区の横浜ポートサイド地区のザ・ヨコハマタワーズ サウスコート1Fにあった。サウスコートは、タワーイーストやタワーウエストの南側にある5階建ての建物で、1階部分は店舗になっている。
手前の黄色い建物がサウスコート
横浜燻製工房の店舗
また、ここは店舗のみで、実際に燻製を作っている工房は、別の場所にあるとのこと。
いろいろな燻製が並べられたショーケース
フライフィッシングから始まった燻製作り
横浜燻製工房の社長は、栗生(くりう)聡さん。
栗生さんはIT関連会社の社長でもある。燻製とIT、かなり趣の違う商売だ。実はIT関連会社のキャリアの方が長く、燻製は後から始めた商売とのこと。
そもそも、IT関連会社の社長がどうして横浜で燻製をやろうと思ったのだろう。伺うと燻製は最初、趣味だったとのこと。
趣味が高じて商売になったという、社長の栗生さん
「25年ほど前に、フライフィッシングを始めたんです。最初は全然釣れなかったけど、少しずつ上達して」と栗生さんが話しはじめる。
「すると、今度は食べきれないほど釣れるようになっちゃった。何か良い保存方法はないかと考えているときに、燻製作りに出会ったんです」
生来、凝り性だった栗生さんは、本を読んで、燻製作りの研究に明け暮れた。スモークする箱の素材や大きさ、下ごしらえ、漬け込み液の割合、ハーブやスパイスの使い方、塩抜き、燻すチップの種類や組み合わせ、時間と温度・・・。20年の試行錯誤の末、ついに満足できるものができるようになった。
「作った燻製を取引先に配っていたんですが、その評判が良かったこともあって、燻製を商売にしちゃいました」と栗生さん。
栗生さんは、今もIT関連会社の社長を兼務されている
この場所を選んだのは、ITのほうの会社と両立させるため。店舗の隣にはIT関連会社のオフィスがある。「なぜ横浜かと言われたら地元だからということですね。ここは市場に近いので、それもポイントになりました」